オタクのたのしい創作論

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 186
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163917160

作品紹介・あらすじ

「笑って創作したい」オタクのための必読書!――『私のジャンルに「神」がいます』真田つづる氏、推薦!!

絵描き字書き問わず、創作において悩めるオタクの魂の叫びを、超・オタク作家カレー沢薫がゆるっと解決!

「原作無視の二次創作が気になる」「過疎ジャンルで感想がもらえない」「40代で同人イベントはやめるべき?」「推しを死なせてしまう矛盾と苦悩」「神創作者の方程式とは?」といったお悩みから、書きおろし相談「十数年の推しカプとは別のカプにハマってしまったら」「お金を得ることと創作意欲のバランスをとるには」まで、創作に迷うすべての人に捧げる抱腹絶倒のエッセイ‼︎

感想・レビュー・書評

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  • まあまあ楽しく読んでしまった
    けど創作論っていうかお悩み相談の半分くらいは二次創作世界での人間関係のゴタゴタとかで、のどかで平和な二次創作しかやってこなかった身もしてはエッそんなことあるんだ…?!ていうかそんなことで悩むの…?!という話の連続で途中からほぼフィクションの世界だった

    解釈違いとか、逆CPに苦しむというのがほぼない平和な(というかこだわりが生まれるほど二次創作に入れ込まない)シッパーなので、解釈違いや逆CPに村でも燃やされたんかっていうくらい怒ってる人とか見ると(見ないけど)やっぱりフィクション…?て思う

    読む専だけど創作者と交流したいって相談にはなるほどな〜とちょっと思った 確かに二次創作の世界でも交流する人って同じく書(描)いてる人だし、そもそも交流とかあんまりしたくないから読む専でいるのかな?と思ってた でも読む専の人と交流しようと思っても話題の引き出しがないから確かに難しい…

  • たとえが面白くて読んでいて楽しい。なかには意味がよくわからないものも(私には)あるけれどよくこれだけ言い回せたなと感心する。
    創作される方のお悩み相談本ですが、著者の回答がユニークで面白おかしく、しかし的を射ているので感心する。
    ちょっと(?)下ネタもあるので好き嫌いはわかれるかも。

  • 評判が良かったので読んでみたが、すべてが良かった。とりあえずまえがきだけでこれは良い本だ、と確証を持てた。自分が創作しない側であっても楽しく読める。
    とにかく面白い文章が上手い。まじめな回答でもアニメやマンガとかのミームをぶっ込んできてニヤリとするところが多く、良かった文をメモるどころか全部面白かったので逆にどこが面白かったのか具体的に説明できないレベル。

    作者が漫画家なので、そっち方向あるいは小説系の創作をテーマとしたQ&Aになってはいるが、タイトル通り「創作論」、創作に関する魂というか業について語っているため、例えばゲーム開発だったり縫い物だったりプラモだったり、なにかを創り出すことが好きな人、あるいは自分では創り出さない/出せないけどそういう活動自体が好きという人が読んで損はしない本。
    強いて言えば、古代の個人ホームページという時代に比べれば今の圧倒的に便利になったネットは創作の公開がしやすくなった、という話題がそこそこ頻繁に出てくるため、30,40代だとより楽しめる、くらいか。

    悩み9における「独身・40代でBL二次創作をしているのはダメ人間か」が、個人的にだいぶ刺さった。BL二次創作はしていないが、独身・40代で趣味しかしてないというのは同じで、たまに「これでええんか…?」と思うこともあったので。
    それへの回答が『オタク趣味も汚点ではなく「自我崩壊を水際で食い止めてくれる救世主」としてもっと大事にできるのではないでしょうか。』であり、なるほどーってなった。確かにこの趣味がなかったら崩壊してた… のか?よくわからんけど。

    腐女子構文や知識、文脈が結構必要なので、腐女子のつづ井さんとセットで読むと更にわかりやすく、楽しいかもしれない。

  • 久しぶりに本を読みながら笑った!
    名前はよく見かけるけど、何をしている人かは知らず手に取った本だが、たとえが秀逸すぎて、うっかり電車の中で読んでしまい、ニヤニヤした怪しい人になる。

    小学生の頃にどハマりしていたポルノグラフィティの『アゲハ蝶』がオタクの創作CPイメソンだと知り、頭でいっかい歌ってみたら確かにはかどる!

    一次創作メインの字書きの片隅にいるような自分だけど、共感する悩みも多々あったし、共感しなくとも定期的に読み返して著者に笑い飛ばされたい。

  • 星5億個つけたい、オタクたちのお悩み相談本です。

    私が真似たいことは、神作を1年に1回更新するより、5時間で描いた作品をこまめに更新…!です。あと、ごちゃごちゃ考えるより手を動かす、絵を描く!

  • カレー沢薫の二次創作関連お悩み相談。

    pixivのアカウントを持っておらず創作にも興味が薄いので、この界隈の話が興味深かった。

    大体の悩みは人間関係に収束するんだなあ。

  • カレー沢先生もあとがきに書かれているように、創作への悩み相談なんてマニアックなんだろうな、と思いきや、普遍的な人生相談ばかり。
    先生の答えは薬になるが決して毒にならないので穏やかな気持ちでかつ楽しく読むことができていい。
    ワクワク人生相談(https://booklog.jp/item/1/4778317343)も良かった。

    心に残った台詞メモ
    p.63 ただ雨が止むのを待つのではなく「晴れるまで部屋でニンテンドースイッチをやる」
    p.118 (楽しく書くことで自信をつける)そうすることで、露出は「ヌード」という芸術に変わっていく
    p.175 たしかに、「アゲハ蝶」をイメソンにして推しカプ創作をしたことがない昭和のオタクはいない
    p.184 (正しさは数で決まるものではない)99%が「金のうんこ」と解釈するにも関わらず、正解は「炎」
    p.232 むしろこの群雄割拠の高齢化社会で40代程度でBBAとし注目を集めようというのは甘いのでは
    p238 逆に理解している人からすれば「年をとろうが家庭を持とうが活動を続けていいのだ」という励みになる

  • pixivのウェブメディアに連載されたコラムの書籍化である。
    pixivユーザーのさまざまな“オタク創作者”たちから寄せられるさまざまな相談に、カレー沢薫が答えていく人生相談のスタイルを取っている。

    当然、pixivやコミケなどの二次創作にまつわる相談が多い。私はpixivにもコミケにも無縁だが、それでも十分楽しめる。

    カレー沢薫はオタク創作の機微を知り尽くしているし、答えの中ににじみ出る独特の言語感覚は相変わらず冴え渡っており、笑いを誘う。

    笑った独創的表現の例。

    《創作というのは「性癖カードバトル」「照れた奴から死ぬ戦場」「羞恥心早捨て競技自由形」と呼ばれています》
    《隣の芝生は大麻に見える》
    《「劣等感に苦しまずに創作したい」というのは「健康的に覚醒剤をやりたい」と言っているようなものです》

  • 元々連載されていたお悩み相談を読んでいたけど手元に置いておきたくて購入。
    今から新規参入出来ないジャンルの相談の人が一番好き。そのジャンル、私にもDMで教えてもらっていいか?

  • どちらかというと読む専で創作はほとんどしないけれどもおもしろかったです。
    申し訳程度の注釈もまたジワる

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著者プロフィール

時は2009年。モーニング(講談社)主催の漫画新人賞「MANGAOPEN」に本名・無題で応募し落選した作品が、カレー沢薫『クレムリン』(ともに本人命名 講談社)に変容を遂げ、月刊モーニング・ツー(講談社)でほぼ即連載となり、漫画家デビューを果たす。ほどなくコラム『負ける技術』(講談社)も連載となり、コラムニストとしてもデビューを果たす。以来、雑誌やウェブに連載超多数、本数未詳の大車輪で体力を使い果たす。最長不倒連載作品は開始以来すでに10年を超えた東京都写真美術館広報誌別冊「ニァイズ」。なお、本作『ひとりでしにたい』はコミックDAYS(講談社)にて、隔週日曜正午の更新時刻に「いいね!」数が爆増しTwitterのタイムラインが歓喜で満ちる好評連載中。第24回(2020年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。なので図書館とか一家に一冊とかそんな感じで置いていいお墨付きもありますよ。安心してお読みください!

「2023年 『ひとりでしにたい(6)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

カレー沢薫の作品

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