万能細胞への夢と禁忌 ES細胞 (文春新書 105)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601059

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  • p117
    タンパク質は多数のアミノ酸の集合体のため、化学物質として複雑な構造を持っている。このため工場で人工的に組み立てるのがむずかしく、細胞の遺伝子DNAの働きによる生産に頼らざるをえない。このため非常に高価な医薬品となるわけだが、それだけに大量生産できればビジネスに直結することになるのである。

  • 時間があれば

  • (2010.11.17読了)(2010.10.23購入)
    「iPS細胞」に関する本を読んでみたら、DNA、クローン、ES細胞、等に関する知識がないとなかなかわかりづらそうだったので、この本を購入して読んでみました。
    章立ては以下の通りです。
    第1章、ES細胞の前史 ―ひっぱりだこの胎児細胞
    第2章、ES細胞の発見 ―あらゆる器官をつくる始原細胞
    第3章、ES細胞の利用 ―トランスジェニック・マウス
    第4章、ヒトES細胞の発見―競争・規制・促進
    第5章、事業化への発想―クローン動物とES細胞技術
    第6章、人工臓器―器官のオーダーメイド承ります
    第7章、ヒトゲノム計画の展開とES細胞―悪夢か福音か
    終章、危機感と倫理観と―あとがきにかえて

  • [ 内容 ]
    医薬品、移植用臓器、果ては「オーダーメイド人間」にまで道を開こうとしているES細胞。
    爆走を続けるバイテク研究者や産業が、この“万能細胞”に目を向けないわけがない。
    現にクリントン政権は研究開発にゴーサインを出した。
    目下進行中のヒトゲノム計画とも無縁ではない。
    「クローン羊」のような人口に膾炙しやすいネーミングを持たないというだけの理由で、マスコミにも無視されてきたES細胞。
    その可能性と問題点を、あるがままに紹介する。

    [ 目次 ]
    第1章 ES細胞の前史―ひっぱりだこの胎児細胞
    第2章 ES細胞の発見―あらゆる器官をつくる始原細胞
    第3章 ES細胞の利用―トランスジェニック・マウス
    第4章 ヒトES細胞の発見―競争・規制・促進
    第5章 事業化への発想―クローン動物とES細胞技術
    第6章 人工臓器―器官のオーダーメイド承ります
    第7章 ヒトゲノム計画の展開とES細胞―悪夢か福音か
    終章 危機感と倫理観と―あとがきにかえて

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • ES細胞とは全ての体の臓器の出発点となる機能を全て持っている細胞のことである。これは受精卵の胚盤胞という64個ほどからなる小さな細胞塊から採られた細胞である。これは体外で培養でき、かつ分裂増殖が容易であり、分化能にすぐれるため、バイオ界に一大センセーションを巻き起こしたのである。本書にはクローン羊ドリーの話も出てくる。今まではSFの世界のことと考えていたことがいつのまにか現実になっていたとは…。科学の進歩には留まるところがない。このクローニングやES細胞を活用すると将来人工臓器を作り出すことも夢ではないのだそうで、移植医療にとっては念願がかなうというわけである。が、同時により進化した形態の人間を作り出そうとするプロジェクトもあるそうで、不気味な感じも否めない。この分野はとにかく進歩が早く、この本に書かれていることももう既に時代遅れとなっていることもあるかもしれない。とにかく、今、最もエキサイティングな分野なので一読をお薦めする。

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