本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166602476
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
20090818
黒野耐さん。元自衛隊幹部(学者畑)
戦前の国防方針が陸軍・海軍・政府間で一致しないまま迷走したため
あのようなつまらぬ戦争で兵士・国民が大勢死んだということ。
外交と安保は一体、政治と軍事は一体。分けて考えることは愚か。
失敗例が先の大戦。
-
本書の目的は、情勢の変化に応じて改定されていった国防方針から、国防思想の変遷を読み解くこと。日露戦争以降に日本が選択した国家戦略は、日本が安全に発展していくことを求めたというより、陸海軍の組織的要求を優先していたことがわかる。同時に、日本の政治システムに、各省庁間の、異なった意見や利害の対立を調整するメカニズムが欠如していたことを浮き彫りにし、そうした要因の積み重ねが、総力戦体制を確立できぬまま、いたずらに戦争になる可能性の高い国策の遂行を許すことにつながった。これが、日本を勝算のない戦争に突入させた大きな要因になったと思う。もう少し当時の社会情勢に関する記述があればよかった。
全3件中 1 - 3件を表示