日本を滅ぼした国防方針 (文春新書 247)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166602476
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  • [ 内容 ]
    いま東アジアは「坂の上の雲」と同じ舞台設定に立ち戻っている。
    福沢諭吉の「脱亜論」をはじめ、陸奥宗光、小村寿太郎などの明治の先人たちのしたたかなリアリズムに学ぼう。

    [ 目次 ]
    先祖返りする極東アジア地政学
    陸奥宗光の日清戦争―機略と豪気
    朝鮮近代化最後の挑戦―金玉均と福澤諭吉
    東アジア勢力確執の現実―果てしなきロシアの野望
    日露戦争と日英同盟―海洋国家同盟成立の意味
    韓国併合への道程―併合は避けられたか
    台湾割譲と近代化―日本の統治がもたらしたもの
    第一次世界大戦とワシントン体制―追い込まれる日本
    中国とはいかなる存在であったか―分裂と挑発
    海洋国家同盟か大陸国家提携か―日本の選択
    「東アジア共同体」という錯誤―中国の地域覇権主義を見据えよ
    日米海洋国家同盟を守る―自衛権とは何か

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    [ 参考となる書評 ]

  • 20090818
    黒野耐さん。元自衛隊幹部(学者畑)

    戦前の国防方針が陸軍・海軍・政府間で一致しないまま迷走したため
    あのようなつまらぬ戦争で兵士・国民が大勢死んだということ。

    外交と安保は一体、政治と軍事は一体。分けて考えることは愚か。
    失敗例が先の大戦。

  • 本書の目的は、情勢の変化に応じて改定されていった国防方針から、国防思想の変遷を読み解くこと。日露戦争以降に日本が選択した国家戦略は、日本が安全に発展していくことを求めたというより、陸海軍の組織的要求を優先していたことがわかる。同時に、日本の政治システムに、各省庁間の、異なった意見や利害の対立を調整するメカニズムが欠如していたことを浮き彫りにし、そうした要因の積み重ねが、総力戦体制を確立できぬまま、いたずらに戦争になる可能性の高い国策の遂行を許すことにつながった。これが、日本を勝算のない戦争に突入させた大きな要因になったと思う。もう少し当時の社会情勢に関する記述があればよかった。

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