高度経済成長は復活できる (文春新書 389)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166603893
#A

作品紹介・あらすじ

高度成長は石油ショックで終わったのではない。田中角栄の登場で死んでしまった。高度成長の主役は都市の製造業であったのに、都市が実現した経済成長の果実を農村に有利に再配分。公共投資を「都市」から経済効率の悪い「地方」へ傾斜配分することで、地方から都市への人口移動の激減を招き、成長率の急激な低下をもたらしたのだ。税制改悪、大店法、持ち家政策、年金、鉄道ネットワークなど、様々なキーワードを軸に独自の視点から日本経済を振り返り、古き良きあの高度成長を殺したのは誰だと告発しながらも、人を大都市圏に集めれば復活できると提言する。

感想・レビュー・書評

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  • NDC分類: 332.107.

  • [ 内容 ]
    高度成長は石油ショックで終わったのではない。
    田中角栄の登場で死んでしまった。
    高度成長の主役は都市の製造業であったのに、都市が実現した経済成長の果実を農村に有利に再配分。
    公共投資を「都市」から経済効率の悪い「地方」へ傾斜配分することで、地方から都市への人口移動の激減を招き、成長率の急激な低下をもたらしたのだ。
    税制改悪、大店法、持ち家政策、年金、鉄道ネットワークなど、様々なキーワードを軸に独自の視点から日本経済を振り返り、古き良きあの高度成長を殺したのは誰だと告発しながらも、人を大都市圏に集めれば復活できると提言する。

    [ 目次 ]
    1 日本経済はどこで間違ってしまったか
    2 誰が高度成長経済を殺したのか
    3 実行犯は田中角栄
    4 「弱者」をふやしたがる「黒幕」たち
    5 「弱者」のための利権連合がつくった世界
    6 高度成長は復活できる

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 保守的でなかなか改善されないことには、過度にでも偏った意見をださないと物事は動かない。その偏った意見が載っている本。刺激は得られる。

  • 本書は、田中角栄が「弱者保護」と称して都市の金を地域に再分配するシステムを作り出したことが成長率低下の原因だと主張する。たしかにそういう面はある(その典型が放送業界だ)が、これが田中個人による「社会主義革命」だというのは、短絡的にすぎよう。

  • 増田氏の2007年の著書「大阪経済大復活」が丁度、大阪の都市開発が一気に開花し始めた時期で時局を読んだものだったが、その後に本書を購入し読んでみたが、高度経済成長の終焉の犯人を田中角栄に仕立て上げるという「物語り」を読まされるはめになった。

    やはり高度経済成長は米国が朝鮮戦争の勃発にともない東アジアを冷戦体制化で、日本を防共の基地としなければならず、そのために経済成長の後押しをしたのだろう。であるならば、国際政治の面から考えると成長が止まった原因は、日米経済摩擦にあったと考えるべきなのではないだろうか?

    もしも本書のことを鵜呑みにしている方がおられたら、山岡淳一郎氏の近著「田中角栄封じられた資源戦略」をお読みいただくことをお薦めします。

  • 大学生のとき、この本を読んで
    地域活性化とかに興味を持った。

    おもれー。

  • 経済方面おんちとしてやっぱりきになって探し続けたすばらしい著者との巡り会いです。

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著者プロフィール

1949年東京都生まれ。一橋大学大学院経済学研究科修了後、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で歴史学・経済学の修士号取得、博士課程単位修得退学。ニューヨーク州立大学バッファロー校助教授を経て帰国。HSBC証券、JPモルガン等の外資系証券会社で建設・住宅・不動産担当アナリストなどを務めたのち、著述業に専念。経済アナリスト・文明評論家。主著に『クルマ社会・七つの大罪』、『奇跡の日本史――花づな列島の恵みを言祝ぐ』、(ともにPHP研究所)、『デフレ救国論――本当は恐ろしいアベノミクスの正体』、『戦争とインフレが終わり激変する世界経済と日本』(ともに徳間書店)、『投資はするな! なぜ2027年まで大不況は続くのか』、『日本経済2020 恐怖の三重底から日本は異次元急上昇』、『新型コロナウイルスは世界をどう変えたか』(3冊ともビジネス社)、『米中貿易戦争 アメリカの真の狙いは日本』(コスミック出版)などがある。

「2021年 『日本人が知らないトランプ後の世界を本当に動かす人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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