デフレはなぜ怖いのか (文春新書 407)

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  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166604074

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  • デフレとは何か、デフレはなぜ怖いか、デフレを解決する方策は何かなどについて、19世紀末の世界不況や1920~30年代の世界恐慌を例にとって経済学的な観点から考察しています。では、そんなに怖いデフレをなぜ解決しないのかという点まで触れている点は痛快で、健全な経済のあり方を唱えています。

  • [ 内容 ]
    デフレとは物価がある期間にわたって持続的に下落することである。
    戦後の日本ではごく短い一時期を除いて物価の上昇が続き、新聞などが作り出す「世論」も物価上昇=悪と決めつけてきたので、最近のデフレ傾向を「物価が下がるのだから結構じゃないか」と歓迎するむきもある。
    しかし、実はデフレこそが経済を破壊し、国民生活を破綻させる「悪の権化」なのだ。
    デフレ発生のメカニズムとそれを克服する方法を誰にでもわかるように示した好著。

    [ 目次 ]
    第1章 デフレーションとは何か
    第2章 デフレで何を失うのか
    第3章 なぜデフレが続いているのか
    第4章 どうすればよいのか
    第5章 19世紀にはなぜデフレが続いたのか
    第6章 アメリカの大恐慌とデフレ
    終章 なぜ人々はデフレを終わらせようとしないのか

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    [ 参考となる書評 ]

  • この本も授業の課題で読まされた。
    デフレのメカニズムや怖さを説明し、どうしたら脱却できるのか提言が為されている。デフレを悪化させるデフレスパイラル、デットデフレーションは、デフレの根幹である貨幣ほ不足を解消すれば解決される。すなわち、中央銀行の拡張的金融政策によりマネーサプライを増加させればよい。
    グラフや実数、数式を用いて説明されているために説得力はあるのだが、ごちゃごちゃしていて理解が難しかった。論理の中心も明示されていないので、一つ一つの議論をつなげるのが大変だった。

  • 2004年の本。5年もたつのになにも変わってない。要するにデフレで利益を得ているひとが実権を握っているからなんだろうな。

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著者プロフィール

1950年生まれ。東京大学農学部卒業。学習院大学博士(経済学)。経済企画庁国民生活調査課長、海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長、大和総研専務理事チーフエコノミスト、早稲田大学政治経済学術院教授、日本銀行政策委員会審議委員などを経て、現在、名古屋商科大学ビジネススクール教授。著書『昭和恐慌の研究』(共著、東洋経済新報社、日経・経済図書文化賞受賞)、『日本国の原則』(日経ビジネス人文庫、石橋湛山賞受賞)、『若者を見殺しにする日本経済』(ちくま新書)、『ベーシック・インカム』(中公新書)、『デフレと闘う』(中央公論新社)など多数。

「2021年 『コロナ政策の費用対効果』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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