スクリーンの中の戦争 (文春新書 425)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166604258

感想・レビュー・書評

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  • 日本政治史研究者による映画評論です。映画評論の専門家とはやや異質な観点からの批評もあるので、それなりに参考になると思います。
    なお、ストーリーを詳細に紹介しながら説明しているので、いわゆるネタバレになっていますので、ご注意を。
    また、初出が既に何処かにあるのか、まったく未発表だった遺稿集なのか?その点が不明なのはちょっと困りものです。

  • 面白かった!
    丁度、”地獄の黙示録”と”太陽の帝国”を観たとこだったので、めっちゃわかりやすい解説本として読んだ。

    他に、”陸軍”や”真空地帯”、”東京物語" 等。

  • 日本の近代史への極めて示唆に富んだ語りは、近代史のみならず我々とイデオロギーとの関係、戦後日本への視線、或いは日本人とは何かという問題までも考えさせてくれる。最後に小津安二郎の映画と和辻の間柄の哲学を連想させる点など、まだまだ語ってほしかった気骨の知識人だった。

  • 感想未記入

  • [ 内容 ]
    本当は日本人が撮るべきだった、スピルバーグ『太陽の帝国』。
    『地獄の黙示録』はなぜ途中から難解・意味不明になっていくのか。
    『パール・ハーバー』で感動する困った若者たち。
    『破れ太鼓』が描く父親はなぜ哀しいか。
    『東京物語』に隠された普遍のメッセージとは。
    ―多くの人たちに惜しまれながら世を去った博覧強記の政治思想史家は、意外な映画好きだった。
    歴史を見抜く鋭い視点で、映画の一段と奥深い楽しみ方を教えてくれる、知的啓発に満ちた書。

    [ 目次 ]
    第1章 戦争映画の嘘と真実―『パール・ハーバー』『トラ・トラ・トラ!』
    第2章 ハリウッドが描く「日本人の戦争」―『太陽の帝国』
    第3章 「白人の妄想」としてのアジア―『地獄の黙示録』『エマニエル夫人』
    第4章 やり切れない日常を壊すもの―『タクシー・ドライバー』
    第5章 庶民の記憶する幸福な歴史―『明治天皇と日露大戦争』
    第6章 アウトローたちの見た軍隊―『真空地帯』『拝啓天皇陛下様』
    第7章 父と子の戦中・戦後―『陸軍』『破れ太鼓』
    第8章 普遍と日常―『東京物語』

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