特攻とは何か (文春新書 515)

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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166605156

作品紹介・あらすじ

日本人以外に、特攻作戦を実施した国民はいない。なぜ、こんな非道な戦法を採ったのか?敗戦直後、割腹自決した"特攻隊の生みの親"大西瀧治郎中将の決意と心情を解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    日本人以外に、特攻作戦を実施した国民はいない。
    なぜ、こんな非道な戦法を採ったのか?
    敗戦直後、割腹自決した“特攻隊の生みの親”大西瀧治郎中将の決意と心情を解き明かす。

    [ 目次 ]
    遺書の碑
    日米レイテ決戦場へ
    誰が特攻を決めたのか
    特攻隊員の群像
    特攻作戦の拡大
    第二特別攻撃隊編成へ
    特攻と日本人
    米側の反応
    生きていた軍神
    特攻に反対した指揮官
    大西長官、比島より転進へ
    最後の一日

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 世に名高い神風特別攻撃隊の創設・命令者側にスポットを当てた作品。巷間では大西瀧治郎海軍中将が航空兵力が潰滅したフィリッピン戦線で苦肉の策として命じ、関行雄海軍大尉が志願してその先陣を承ったというのが特攻神話の始まりとされているが、事実は昭和17〜18年の激戦期において海軍中枢(陸軍でも同様)にて計画されていた。つまり第一線の機転で始まったどころか軍組織上部からの正式な命令であり、突っ込む若いパイロット達は志願でなく軍命令として事実上強制されて絶望的な戦闘に臨まねばならなかったことが分かれば十分だと思う。そして命じた側はみな命を全うし、のうのうと戦後の世界を生き延びたのである。源田実しかり。若者に必死の戦法を強いる時点で自らの敗北を認め、国を滅亡の淵から救うのが責任ある立場の人間の務めだったのに彼らはそれをせず前途洋洋たる若人にその尻拭いをさせたのである。そして若き兵たちはみな一途に国を大切な人を想って従容と死地に赴いた英雄であったことを後世の我々は忘れてはいけない。

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著者プロフィール

1941年、大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。専攻・国際関係論。日本文藝家協会会員。
主な著書として、『敷島隊の五人(上下)』『零戦の誕生』『暁の珊瑚海』(以上、文春文庫)、『ミッドウェー海戦(第一部・第二部)』(新潮選書)、『勇者の海』『空母瑞鶴の南太平洋海戦』(以上、潮書房光人社)、評論として『特攻とは何か』『松本清張への召集令状』(以上、文春新書)、『作家と戦争――城山三郎と吉村昭』(新潮選書)がある。

「2020年 『ラバウル航空撃滅戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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