- Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166611218
作品紹介・あらすじ
重税国家ニッポンのブラックすぎる収奪システム あなたの給与明細を見てほしい。所得税、住民税、健康保険税、復興特別所得税……年収や家族構成にもよるが、おおむね3割~4割を「取られ」ている人がほとんどだ。これに加えて、買い物をすれば消費税8%、家を持てば固定資産税が毎年、ほかにも酒、自動車、たばこ等に税金がかかる。親族が死ねば、相続税もかかる。すでに日本は世界有数の重税国家だが、財政悪化と超高齢化社会によって、ますます私たちの税負担は大きくなる。一方、節税ノウハウをもつ富裕層は巧みに税逃れをし、資産の海外流出は止まらない。現金取引が主体の自営業者も税金を払わない。結果的に「中レベル以下のサラリーマン」が狙い撃ちにされ、中・低所得者層の税負担率も高まっている。このままでは、まさに税金地獄である。 本書には、以下のような驚くべき実態が赤裸々に描かれる。・タワーマンションやペーパーカンパニーを用いた富裕層たちの驚愕の節税テクニック・「ふるさと納税」が富裕層たちの税逃れツールと化している実態・貧困層のわずかな税滞納でもすぐに差し押さえをする自治体・固定資産税の過大請求発覚が急増中(持ち家の人は絶対に要チェック!)・しかも自治体は、余分に徴収した税金の返金にはなかなか応じない・ある日突然、顔も知らない遠い親戚の固定資産税の請求書があなたに届く・バブル時代のリゾートマンションが“老人ホーム”化し、1万円で売られている・大企業が優遇され、中小企業が損をする税制決定の舞台裏 ……税金で損しないため、泣かないために、必読の作品だ。
感想・レビュー・書評
-
ちょっと古いが節税が富裕層に有利で、貧困層には節税する金が無いから貧困が進むという話がメイン。
コンビニ批判の話では、3.11の下りが出てくる。
マスゴミのクズ行動が思い出され、批判ばかりでなくたまには反省すればいいのにな、という内容。
それなりに面白い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
富裕層、大企業と低所得者、中小企業の税負担や節税方法の有無の実態に焦点を当てたルポ。朝日新聞らしい弱者よりの書きぶりは少し目を離して読んだ方がよいが、現在の税負担の問題点を考える上で参考になる。
-
読むのに時間がかかってしまった。
それぞれの税金にそれぞれの歴史があり、制度が複雑化。富裕層がせっせと節税し、大企業が減税される一方で消費税増税などにより、貧困層の負担は増。格差社会を作り出している。 -
東2法経図・6F開架:345.2A/A82r//K
-
前作『ルポ老人地獄』に続く、朝日新聞が取材し文春が発行する形で呉越同舟で取り組んだ、税金にまつわるさまざまな現実を明らかにした一冊。
増税や滞納に苦しむ一般層にひきかえ、節税にいそしむ富裕層という対比が描かれていますが、これをどう是正していくのか、そこにこそ政治の役割があると思います。 -
安倍政権下において、上場大企業向け特例減税→配当増を見越して外国人投資家等の買い増し→株価上昇→株式運用している年金基金(GPIF)も運用益増、財源問題が今のところ表面化しない、という構図が出来ているよう。
自分も含め多くの有権者はそこまで考えず、株価が上がってるのならなんとなく景気が良いのだろう、ぐらいの感覚かもしれない。
ポピュリズム政治の象徴とも巷で言われている小池氏が都知事に当選したのも、物事の真贋や本質を見極めるべき有権者のリテラシー低下も一因かもしれない。
本来富の再分配の機能を果たすべき税金が、格差拡大を助長しているというのは皮肉な話である。
この本に書かれているように特に贈与税や所得税などはテクニック次第で節税が可能なため、知識のある富裕層がより有利であるということだろう。
とすると一律消費税で徴収するというのが最もシンプルなやり方になるのだが、最も「払っている感」の高い消費税を上げるとなると有権者の反発は必至で、支持率が下がるというジレンマが見える。 -
金持ちは税金を納めない為に、タワマン投資、海外移住などの節税に勤しむ。貧困層は滞納した税金を自治体から強制徴収される。富の再分配という税金の機能は果たされているのだろうか?
時代に合った税体系にして欲しい。
政治家のアピール材料にはして欲しくない。 -
税金の不公平感、実態とあっていない固定資産税、節税に余念がない富裕層など、最近の税に関する話題につき、不公平感を中心にまとめたもの。ため息しか出ない。
-
【あなたの給料はどれだけ収奪されるのか】節税テクニック全開でウハウハの富裕層、差し押さえを食う貧乏人、そして国家の鵜と化したサラリーマン……不平等税制の矛盾を描く。