韓国を支配する「空気」の研究 (文春新書 1248)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166612482

作品紹介・あらすじ

信念に固執し反論に目を向けない「確証偏向症」が蔓延している!「日本が好き2割」「日本が嫌い」「どちらでもない6割」……それなのになぜ反日は止まらないのか?慰安婦や徴用工をめぐる問題でゴールポストを動かし続ける隣国。文化や観光での交流は盛んなのに、何度も繰り返される「反日」の動き。長く日韓関係を取材してきた朝日新聞前ソウル支局長が、様々な角度から韓国の「空気」を読み解く。【本書の内容】第1章 好きだけれど好きと言えない日本第2章 「ヘル朝鮮」若者たちの格差社会第3章 ツテとコネが支配する情実社会第4章 発展する女性社会の光と影第5章 歴代指導者と韓国文化第6章 分断国家の宿命

感想・レビュー・書評

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  • 研究とタイトルにあるが、内容はエッセイ程度。まとまりがなく読むのが辛い。

  • そう目新しいものはないが、より、庶民感覚で、実は日本は好きだがとか細かく入ってるが、ま、結果は同じだな。


    某新聞編集者で、こう言うの書くのかと思ってたら、歴史認識とかご意見とか、所々安定の某新聞品質をブッ込んでくるので安心。

  • ◾️韓国人には依然チョム(占い)が人気。今、ソウルの一部で話題になっているのが金正恩の寿命。脱北者によればソウル市南部の江南に有名な占師のハルモニ(おばあさん)がいる。彼女は過去、李明博、朴槿恵、文在寅らの大統領当選を当てたほか、金正日の命日も見事的中させたという。そのハルモニは今、金正恩の寿命について、「2019年の陰暦の4月末から2024年までに天に召されるだろう」という予言をしている。

  •  韓国での数多くのエピソードがモザイクのように出てくるため、まとまりがないとも言える。かたや「政治的な断絶は地域対立から世代対立が主流に」とも、かたや「保守と進歩は実は政策的には大差がなく、最も大きいのは地域対立」ともある。他方で韓国の「空気」がよく伝わるし、読みやすい。
     内容は各章ごとに、日本に対する複雑な感情、若者たちの格差社会、情実社会、女性社会の光と影、歴代大統領(全員ではないが)の人物像、軍隊生活と北朝鮮の庶民生活。
     盧武鉉政権期に外交部の課長が酒席で政権批判をして更迭された事件は覚えているが、「自主派」金道鉉にまつわる裏話と後日談は本書で分かった。当時青瓦台に密告したが、その後は本部課長職にも就かず退官。文在寅政権でベトナム大使に抜擢されるも、スタンドプレーや便宜供与受け・パワハラ疑惑で解任。
     男尊女卑とされてきた韓国社会で女性の地位が向上しているのは喜ばしいはずだが、本書では康京和ひいては朴槿恵も女性であるとのブランドを利用されているといったような、影の部分も指摘されている。
     各大統領評は、朴正熙は「パルリパルリ」、金泳三は「情と直感」、金大中は「冷徹な実利主義者」、盧武鉉は「コンプレックスが強かったパボ」(ただし柔軟な政治姿勢を持ち合わせ、ブッシュ大統領に個人的に評価された)、朴槿恵は「『朴正熙の娘』の悲劇」、文在寅は「『悪いのは相手、自分は悪くない』との旧式思考」。進歩派大統領の間でも、特に盧武鉉と文在寅は師弟関係でも、随分個性が異なる(そして著者が文在寅政権を評価していないことも分かる)。

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著者プロフィール

朝日新聞ソウル支局長。1965年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、大阪商船三井船舶(現・商船三井)に勤務し、1991年、朝日新聞社入社。瀬戸通信局、政治部、販売局、機動特派員兼国際報道部次長、全米民主主義基金(NED)客員研究員などを経て現職。著書に『北朝鮮秘録 軍・経済・世襲権力の内幕』(文春新書)、『戦争前夜 米朝交渉から見えた日本有事』(文藝春秋)がある。

「2017年 『金正恩の核が北朝鮮を滅ぼす日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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