政治家の覚悟 (文春新書 1287)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166612871

作品紹介・あらすじ

第99代内閣総理大臣に就任した菅義偉氏が掲げるのが、「国民のために働く内閣」だ。それを実現するために断行するのが規制改革、縦割り行政の打破である。
この改革の姿勢は、かつて務めた大臣政務官、副大臣、総務大臣から、その後に内閣官房長官の職務を7年8カ月まっとうするまで一貫してきた。
本書は、2012年3月に刊行された単行本『政治家の覚悟 官僚を動かせ』(文藝春秋企画出版部)を元に、その後の官房長官時代のインタビューなどを収録した、菅総理の唯一の著書。
政治主導で官僚をどう動かすか。菅総理がこれまで実現させてきた数々の改革から、政治家・菅義偉の覚悟が浮き彫りになる。

感想・レビュー・書評

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  • 勿論、読みませんが
    流石、売れるなら何でもする文春!
    国民を莫迦にするにも程があるんじゃない?

    「政府が記録残すのは当然」新書版で削除 菅首相の著書「政治家の覚悟」 - 毎日新聞
    https://mainichi.jp/articles/20201019/k00/00m/040/269000c

    菅義偉『政治家の覚悟』(文春新書版)と刊行元・文藝春秋への抗議|関口竜平(本屋lighthouse)|note
    https://note.com/books_lighthouse/n/n096723e8414c

    文春新書『政治家の覚悟』菅義偉 | 新書 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166612871

  • 菅新総理大臣のキャリア、官房長官の時の経験やその際の思想や問題取組のアプローチ等を一通り確認できた。官僚を動かし、国の政策を推し進めてきた実績は特筆に値する。
    ただ、今は国難に直面している中で、アゲンストの風は強い。総理大臣の資質を問われている中で、底力をいかに発揮できるか。新総理の言動に注目していきたい。

  • 田中角栄以来、民間から直接総理大臣になった男。信念の人だと思いますが。

  • ここで政治的、思想的な内容に触れるとどんな面倒くさいコメントが飛んで来ないとも限りませんので、割愛します。ただ、前首相の安倍晋三氏ほどお人好しでも無ければ、人当たりの良い首相ではこれまでの発言を見ていればわかります。首相就任以来、手掛けていることは、ほぼ本書に書かれているとおり、以前より腹の中にあった内容であり、人気取りなどではないこと。やる、と決めたら多少の無理筋でも通してくる苛烈な性格。ある意味前首相に足りていなかった部分を持っている方であると思う。一点不安があるとすれば小泉純一郎の二の舞は御免蒙る。

  • 官僚は新しいことをやる時は抵抗するが、やると決まったことや防衛本能が働く時は素晴らしい動きをする。その動きに対して責任を取ることこそが政治家の覚悟である。というのが趣旨。

  • 政治家の本は、理想ややりたいことを語る内容のものが多い印象だけど、実績を羅列していくのは珍しいな〜と思った。今、学術会議で微妙な感じだけど、どうなるか見ていきたい。

  • 菅総理の政治家としての今までの取り組みがよくわかる一冊。官僚の縦割り打破、既得権益との戦い、前道続行など今までにやったことのないことへのチャレンジなど、すばらしい実行力だと思う。これが本来の政治家の仕事だと思うが、今までできていなかったということは、政治家が取り組んでこなかったからなんだと思う。野党を含めた政治家やマスコミや評論家といわれている人たちの責任は重いと思う。

    「政治家が政策の方向性を示し、官僚がそれに基づいて情報や具体的な処理案を提供して協力する。政治家と官僚、すなわち政と官は本来そういう関係にあるべきです」p24
    「官僚は、まず法を根拠とし、これを盾に行動します。一般国民からみると、理屈っぽくスピード感に欠けるでしょう。たしかに法律上は正しいかもしれませんが、国民感情からかけ離れているとの印象をもたれてもしかたありません。加えて、その体質として外聞を気にする傾向があります。端的に現れるのが、マスコミの自分たちに対する評価です。マスコミがどう扱うか、いつも気にしていて過敏な反応を示します。おそろしく保守的で融通のきかない官僚ですが、優秀で勉強家であり、海外の状況も含めて組織に蓄積された膨大な情報に精通しています。官僚と十分な意思疎通をはかり、やる気を引き出し、組織の力を最大化して、国民の声を実現していくことが政治家に求められるのです」p25
    「(梶山静六)官僚は説明の天才であるから、政治家はすぐに丸め込まれる。お前には、おれが学者、経済人、マスコミを紹介してやる。その人たちの意見を聞いた上で、官僚の説明を聞き、自分で判断できるようにしろ」p26
    「成功している市町村はいずれも地域の魅力をしっかりと見極め育てていること、そしてそれをマネジメントする人材がいることです」p40
    「やる気になったときの官僚の頑張りに感心したものです」p82
    「(NHK)6000億円の受信料を徴収するのに、徴収のための人員が5700人もいて、800億円のコストがかかっています」p136
    「(道路公団民営化・ETC導入反対)後で事情を聴いたところ、騒音というのは実は方便で、背景には料金を徴収する職員の労働組合が絡んでいたようです。これを理由に機械化、人員整理などされては困る、と猛反対していたのでした。この団体は国土交通省の天下り先でもありました。実はこれがETCの普及を遅らせていた大きな要因のひとつだったのです」p162
    「港湾のシステム:税関管理システム「Sea-NACCS」、港湾手続きシステム「港湾EDI」、乗員上陸許可支援システム、貿易管理システム「JETRAS」、食品衛生システム「FAINS」、植物検疫システム「PQ-NETWORK」、動物検疫システム「ANIPAS」などがありました。しかし、これらは独立していて、相互の連絡連携はなく、接続していなかったのです」p168
    「「各々の省庁は、一本化すると影響力が下がる上に、天下り先がなくなるので反対しているんです。」と打ち明けられました。各省のシステムは退職後の受け入れ先でもあったのです」p169
    「私が感じたのは、法務省と警察庁という同じ治安を扱う省庁でありながら、思ったほど仲が良くないということでした」p176
    「(規制強化によりボーダフォンの売上低下を心配した英国大使の抗議)自国の不利益になると判断するや、すぐに交渉する。その行動力は大いに見習わなくてはなりません」p178
    「海上保安庁長官を、職員の大部分を占める制服組から選んだのも、現場を知らない国交省キャリアが毎回長官を務めるのはおかしいという考えからです」p195

  • 自慢話と捉えられないこともないが、菅義偉元総理の功績や考え方がよく分かる本だった。ふるさと納税の立役者だったとは。他にも色々と国民目線の改革をされていて、叩き上げならではの信頼できる政治家だと感じた。コロナ禍で無ければもっと色々な改革を押し進めてくれていただろうに、それが残念。もう返り咲きはないだろうなぁ

  • 組織の動かし方を学びたくて購入。菅さんは短期間で様々な実績を残したけどどのように官僚を動かしたのか。
    ふるさと納税や地デジを南米に売り歩いたこと、通信量の営業利益率が20%とインフラ企業が5%程度の中以上に多いことから見直ししたこと。民間の当たり前を愚直に実行に移した印象。自分が責任を取れば官僚は動く。やらせてやると想像以上に働く。菅さん自身が書いた本なので想いが熱く書いてあった。他の記者が菅さんを書いた本も読んだけど全然違うと感じた。キープ本にしようかと思う。

  • 22/12/29

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