駅弁の丸かじり (文春文庫 し 6-41)

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167177416

感想・レビュー・書評

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  • 毎回ながら食べ物に対する哀れの目がすごいです。
    お肉のメニューでありながら、どうもバンバーグやロールキャベツのように堂々とおかずのメインをはっている他のミンチ肉のメニューとは違うメンチカツ。
    東海林さんが指摘するように"コロッケやトンカツとも肩を並べられない"何とも言えない立ち位置。
    論理的な(そうなのか?)指摘に、メンチカツ自身も「バレたか」ってギクっとすることでしょう。

    解説の近田さんが言う「"選ばれた些細なこと"に気付く眼」というのはまさにこんなところにも表れていると思います。チャーハンのスープやシジミに向ける眼もそうです。
    メンチカツのように哀れを見出すこともあるけど必ずその眼には慈愛も宿っていると思うのです。

  • 絵が、絵が!絵が!絵が…
    絵が苦手すぎて読めなかった…
    何とか読了。文章はおもしろかった。

    完全に好みの問題。
    私はこの人の絵が苦手という人が多く。
    横尾忠則しかり。丸尾末広しかり。

    嗚呼、これがもし写真だったなら…☆5つである。

  • 今回もごちそうさまでした⭐

  • さすが東海林さん。クスってする。
    しょーもないなってなるのに、ちょっとわかるwwてなる。脱力したいときにちょうどいい。

  • 『缶詰の夜』

    『サンマ名人第1号』

    『特にナシ』

    『上野の森のチキンカツ』

    『さつま芋の大出世』

    『あるまいことか骨だけ缶』

    『ミカンは身内』

    『ナルト秘帖』

    『しゃぶ肉回転す』

    『チャーハンのスープ』
    チャーハン食べたい。

    『「ぼたん」の流儀』

    『おでん革命』

    『ピザの法則』

    『ヒーハの究極』

    『ヤキトリの美学』

    『雪の降る夜の‘‘ロシア‘‘』

    『しみじみシジミ』

    『カニのゲップ』

    『駅弁の‘‘スルリ‘‘』

    『ファジーな注文』

    『芝生のサンドイッチ』

    『アルミ鍋カレーうどんの発展』

    『かき揚げ丼の後悔症候群』

    『‘‘アブナイ‘‘寿司屋』

    『‘‘身分詐称‘‘メンチカツ』

    『説教食のすすめ』

    『昼食の入札』

    『巷の懐石化現象』

    『カリントウのドスコイ』

    『大阪の〈まむし〉は……』

    『天ざる、現代の孤独』

    『カレーよ、変わるなカレ』

    『鰺フライ、B級に生きる』

    『帝国ホテルのかつ丼』

    『いくらなんでも缶』

    解説は近田春夫さんです。

  • 2015年7月26日に開催されたビブリオバトルinいこまで発表された本です。テーマは「カレー」。

  • 自分自身、外食でのカレーがいつの頃から気に入らなくなった。その謎をジョージ君が解いてくれた。そう、カレーソースがドロリ系からサラサラ系へと変わったのだ。『おじさんたちは、こういうサラサラしたタイプを“薄まったもの”と理解する。この世代のおじさんたちには濃厚至上主義がある』『こういう店の薬味は、ピクルス、チャツネ、アーモンド、レーズンなどが出てくる。(中略)「福神漬けとラッキョを出せ」』『こういう店のライスは、サフランなどで黄色い色がついたものが出てくることがある。(中略)「黄色いゴハンなど言語道断」』『こういう店は、「ナン」とかいう小麦粉で焼いたパンみたいなものを出してライスを出さない店もある。「ナンということだ」』ここにまた、自己心理を知るに至る。

  • 最後の いくらなんでも缶 で
    ウィスキーの水割缶の話から
    そのうち「むき枝豆」なんかも売られるだろう と、
    ややふざけて書いてありますが、
    今や実際に売ってますね。

    これ書かれたの1993年なのに。
    すごい。

  • 「駅弁の丸かじり」

    著者 東海林さだお
    出版 文春文庫

    p44より引用
    “いやあ、まったく、実際の話、
    この世の中、何が起こるかわかりませんね。”

    マンガ家であり、
    エッセイストである著者による、
    食べ物に関するエッセイ集。
    いつもながら取り上げる食べ物が非常に身近で、
    親近感にあふれる一冊です。

    上記の引用は、
    鮭の骨だけ缶を取り上げた項の、
    冒頭の一文。
    骨だけ缶を作った方は、
    驚くべき勇気のある方だなと思います。
    昔祖父が、
    鮭の骨をカリカリに焼いて、
    せんべいみたいに食べていたのを思い出しました。
    減量中以外の方に。

  • ほんとに、なんでこんなにも些細なことが、こうして文章になるのだろうか。
    それも、面白おかしく。
    不思議だけど、東海林さんの世界に間違いなくはまりますね。

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著者プロフィール

東海林さだお=1937年東京生まれ。漫画家、エッセイスト。早稲田大学文学部露文科中退。早大漫画研究会草創期のメンバー。文藝春秋漫画賞、講談社エッセイ賞、菊池寛賞、日本漫画家協会賞大賞を受賞。漫画に『新漫画文学全集』『ショージ君』など、長期連載のエッセイに「男の分別学」「あれも食いたいこれも食いたい」など。

「2021年 『東海林さだおアンソロジー 人間は哀れである』 で使われていた紹介文から引用しています。」

東海林さだおの作品

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