完全版 料理の絵本 (文春文庫 い 10-3)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167307035

感想・レビュー・書評

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  • 日本のシャンソン界の第一人者、石井好子さんとイラストレーター水森亜土さんの合作「料理の絵本」。
    石井さんの料理レシピに亜土ちゃんがイラストを付けたとっても可愛い本。
    フランス仕込みの珍しい料理の本かと思えば、「卵」「サラダ」「ポテト」に分けて、とってもとっても基本的な料理からそのバリエーションまで、簡単に楽しく書いてくれている。
    例えば卵の料理だけでも
    ゆで卵、スタッフドエッグ、半熟卵とパンスティック、ロシア風卵とおしょうゆづけ卵、洋風ゼリーよせ、二色卵、オムライス、薄焼きたまご、和風炒り卵、中華風炒り卵、洋風炒り卵、卵サンドイッチ、スコッチエッグ、フライドエッグ、ポーチドエッグ、パンケース入り卵のチーズ焼き、フレンチトースト、かにたま、ミルファンテ、卵どうふ、コンコン卵、卵のグラタン、ミルクセーキ、たまご酒、カスタードプリン 
    と本当にたくさんの料理を親切に載せてくれているのだ。
    「ゆで卵」なんか料理じゃないと侮らないで、「水からいれて、煮たってから半熟3分、かための半熟5分、全熟15分」「少し酢を入れておくと割れにくい」「冷たい卵はしばらく室内に置いておかないと割れやすい」など、基本的なことを亜土ちゃんのニコニコ卵のイラスト入りでちゃんと書いてくれている。
    食パンを厚く切って中身をむしり取った「パンケース」入りの卵のチーズ焼きなど誰にもでも出来るオシャレな料理の紹介も嬉しい。
    自分で作るホワイトソースやマヨネーズとこの本を読むと楽しそうでやってみたくなる。
    フランス料理の本ではないのにフランスっぽい。それは料理好きな石井さんが“大好き“な料理について書かれたことが伝わってくるところ、そして小さなことも大切にしているところ、そして亜土ちゃんの自由でウキウキしたイラストのせいかな。
    亜土ちゃんは私が小さい頃、NHK教育テレビの「楽しい教室」という番組のエンディングで、歌を歌いながらガラス板にカラースプレーでふんわり可愛いイラストを描いていたお姉さんだった。そのときから亜土ちゃんの絵が大好き。
    亜土ちゃんによる「あとがき」も良い。この本を作るために石井さんと亜土ちゃんは二泊三日の合宿をされたそうだが、石井さんはお酒を飲みながらどんどん作って「亜土、どう?」と聞くだけで、何にも食べず、亜土ちゃんは卵を23個も食べさせられてお腹がポンポンになったそうだ。
    亜土ちゃんはお母さんさんから「亜土、何でも写真に撮っちゃダメ。本当の姿は自分の中にあるはずよ」と教えを受けたので、この本の絵を描くにも「目でシャッター押して、美味しく食べて、後から描いた」そうだ。
    私はレシピ本はすぐ汚してしまうのだが、この本は普通のレシピ本ではないから汚したくない。じっくり楽しんで読んで、目でシャッター押してから、料理してみよう。

    • たださん
      まこみさん
      最近、コメントばかりで恐縮ですが、この本、素敵ですね!
      しかも、亜土ちゃん懐かしいです。私も彼女の印象は、両手にカラースプレーを...
      まこみさん
      最近、コメントばかりで恐縮ですが、この本、素敵ですね!
      しかも、亜土ちゃん懐かしいです。私も彼女の印象は、両手にカラースプレーを持ち、楽しそうにイラストを描く姿で、子供心に、この人タダ者じゃないなと思っていました。
      2023/04/10
    • Macomi55さん
      たださん
      毎日コメント嬉しいです。
      亜土ちゃんのことは絵だけではなく“人“も好きです(°▽°)。
      たださん
      毎日コメント嬉しいです。
      亜土ちゃんのことは絵だけではなく“人“も好きです(°▽°)。
      2023/04/10
    • たださん
      まこみさん
      『“人“も好き』。そういえば、スプレー缶のイラストのイメージしか持っていませんでしたが、こうして紙に描かれた、とてもキュートで、...
      まこみさん
      『“人“も好き』。そういえば、スプレー缶のイラストのイメージしか持っていませんでしたが、こうして紙に描かれた、とてもキュートで、内面のキラキラしたものまで感じられそうな絵柄には、亜土ちゃんの人柄が現れているようで、どんな方なのか、気になりますね。
      2023/04/11
  • 基本的なものから少し凝ったレシピが、易しく楽しく綴られています。
    工程が難なく想像でき、可愛らしい絵がそれを助けると共に気分を明るくしてくれます。
    料理全般の初心者にとても役立つ一冊。

  • 読書録「料理の絵本完全版」4

    著者 石井好子、水森亜土
    出版 文藝春秋

    p129より引用
    “米のお菓子というと、なんとなく敬遠した
    くなるかもしれません。でも、外国の人たち
    は、「おいしい、おいしい」といって食べて
    います。わたしたちもためしてみましょ
    う。”

    目次から抜粋引用
    “卵とわたし
     ご飯とわたし
     サラダとわたし
     ポテトとわたし”

     シャンソン歌手とイラストレーターの二人
    による、レシピ集。過去に他社から刊行され
    た八冊の本に、イラストを加筆して再編集し
    たもの。
     各材料ごとのレシピから、調理に関するコ
    ツまで、愛らしいイラストとともに書かれて
    います。

     上記の引用は、ロシア人が好きだというミ
    ルクがゆのレシピでの一節。
    日本だとお米のお菓子はおせんべいが代表と
    なるのでしょうか、甘いお米のお菓子なら、
    ポン菓子かみたらし団子あたりを思い出しま
    す。
    おかゆが甘いというのは想像しにくいですが、
    すし飯も結構甘みが強いので、それ程違和感
    なく食べることが出来そうな気がします。
     卵、ご飯、サラダ、じゃがいもと、極めて
    身近な食材のバリエーションが紹介されてい
    ますので、すぐにでも作って食べることが出
    来そうなレシピばかりです。

    ーーーーー

  • 石井さんの、基本的なレシピに、亜土さんのかわいいイラストが満載! 眺めるだけでも楽しいのですが、「あの料理、どうやって作るんだっけ?」という時には、すぐ役に立ちますよ。

  • レシピはわりと基本的なもの。料理初心者向けだと思う。亜土ちゃんの絵が可愛いくて作らなくても見て楽しい。料理に飽きている人も料理の楽しさを思い出す。

  • 2012クリスマスW

  • けっこう使えると思う

  • この本が復刻される日を待ってました! 大好きな亜土タンと、好子さんは本当に仲良しだったんだなあ。と実感。ふたりで合宿して、この本を作ったとか。

  • まだ試していないのですが。。
    読んでいて、他の料理の本よりも分かりやすくて
    イラストもかわいくて…ずっと手元に置きたくなるような本でした(〃ω〃)


    http://namekoko75.blog.fc2.com/blog-entry-362.html
    こちらにも感想を書いてあります(〃ノωノ)
    もし良かったら。。お恥ずかしいですが…
    覗いてみてください(*・ω・*)ポッ

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      石井好子の人柄と、亜土ちゃんの愛らしさで、素晴しさ倍増の一冊ですね。
      「出かけている間に作ってみたいものです」
      可愛いネ。きっとビックリ...
      石井好子の人柄と、亜土ちゃんの愛らしさで、素晴しさ倍増の一冊ですね。
      「出かけている間に作ってみたいものです」
      可愛いネ。きっとビックリして喜んで貰えるヨ!
      2012/07/23
    • なめこさん
      nyancomaruさん:。。ありがとうございます(〃ノωノ)
      今度試してみます(^^)

      『素晴しさ倍増の一冊』。。私もそう思います!
      見...
      nyancomaruさん:。。ありがとうございます(〃ノωノ)
      今度試してみます(^^)

      『素晴しさ倍増の一冊』。。私もそう思います!
      見ているだけで楽しくなりました☆★
      2012/07/23
  • 気持ちが軽く、明るくなる1冊。今のところ試してませんが、休みの日はたまに厨房でコチョコチョしてみようかな。って思ってしまいます。
    完全版と言うからには、全ページカラーだったら良かったのになぁ~、それだけが、ちょっと残念です。。。

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    • 猫丸(nyancomaru)さん
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      料理や文化、好きな分野の造詣を深めよう。クウネル世代の興味をそそる「趣味&実用書」 | 【クウネル・サロン】“マチュア”世代のときめき、全部。
      https://kunel-salon.com/life/128908/
      2023/03/27
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著者プロフィール

1922年東京生まれ。52年、パリでシャンソン歌手としてデビュー。各国の舞台に出演し、帰国後はエッセイストとしても活躍。『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(河出文庫)等著書多数。2010年逝去。

「2020年 『いつも夢をみていた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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