心に残る物語 日本文学秀作選 魂がふるえるとき (文春文庫 み 3-17 心に残る物語-日本文学秀作選)
- 文藝春秋 (2004年12月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (375ページ)
- / ISBN・EAN: 9784167348175
感想・レビュー・書評
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作家 宮本輝氏のお勧めの小説は?と、若い人に訊かれることがあるそうです。
宮本氏が勧める本のなかには、絶版され、古書店にも置いていないものがある。
それならばと、短編小説をチョイスして、一冊にまとめられました。
優れた小説を、自分で探す指標になるのではないでしょうか。
短編小説16篇、すべてが感動したわけではないのですが、お気に入りは見つかりました。
指標となったわけです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少々固いかなとは思ったが、大好きな宮本輝さんご推薦の小説ならば、たまにはお勉強にと読んでみたが、やはりたいくつしてしまった。昔の仮名遣いで読みにくいこともあったが、書かれていること?気持ち?言わんとしていること?(あれま、それではすべてではないか)がよくわからない、理解できなかった。読解力がない、バカだ、やっぱり私。ガクッ。
懲りずに読書に勤しむ所存。 -
武田泰淳の「もの喰う女」と安岡章太郎の「サーカスの馬」が心に残る。何とも言い切れない寂しさが残る。
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堀田善衛「鶴のいた庭」を読みたくて図書館で借りた。
今年(2016年)の始めに「堀田善衛のエッセイ風のものに生家の廻船問屋の話があったはずだよ」と人に教えていただいたのに、なんとなくそのままになっていた。11月に入り、ようやく探す気になって図書館で見つけた。
北国の廻船問屋を知る資料としてもすばらしいが、小説としてもまさに「魂がふるえる」。
よい小説を教えていただいて、ほんとうによかった!
堀田善衛は大正七年(1918)富山県高岡の生まれという。「鶴のいた庭」は、銭屋五兵衛とも張り合った由緒ある廻船問屋、「山一鶴屋」(「山一」は「 -
宮本輝氏がお勧めする日本の短編16話。
中でも永井荷風の『ひかげの花』は売春する女たちと、それを取り巻く社会、男たち。決して卑屈になることなく、いきいきと生きているそれぞれの人生の形。
一見現代では受け入れ難い内容かもしれないけれども、その根底にあるものは今も何ら変わりが無いように思えてならない。 -
文春文庫30周年を記念して編まれたアンソロジーです。
(2004年に発売、随分積んでました)
どの短編も面白い!さすが作家が選んだだけある!
作家も多岐にわたっていて、読み応えあります。
ただ、読書家の方なら読んだことある作品が多いかもしれません。
話の筋も面白いのですが、どこと無く余韻の残る作品ばかりだったと思います。宮本輝の好みなのでしょうか。 -
蜜柑、幻談、ひかげの花、わかれ道が良かったです。
ひかげの花の重吉のダメさ加減
わかれ道のラストの吉の切なさ
蜜柑の蜜柑を拾ってるさま
幸田露伴のテンポ
など、純文学もたまには良いなと思いました!
【魂が洗われる時】と言ったところでしょう! -
宮本輝氏編の短編集。特に印象的だったのは、数奇な男女関係が描かれた徳富蘆花の「ひかげの花」、エロチックで象徴的な川端康成の「片腕」、もやのかかったような幸田露伴の「幻談」など。短編には短編の味がある。長編にはない、簡潔とした切れ味鋭さが魅力だ。
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宮本輝最高
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難しかった