わらの人 (文春文庫 や 45-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (373ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167773236

感想・レビュー・書評

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  • 「そこまで変わんないだろ〜」
    と突っ込みながら楽しく読めました。

  • 髪形でそんなに変わるのかな。
    自分も髪形を変えてみようかな。
    いい方に変われたらいいけど。
    小説みたいには無理だよね。

  • 普段パッとしない、むしろ後ろ向きの人生を送っていた人が、謎の理容室で髪を切られ、髪型が変わることによって、人生がガラリと変わる短編6編。

    製薬会社所有の美術館で働くOL。ある日、家に帰ると鍵が開いており、家の中で刃物を持った空き巣に遭遇する。幸い怪我はなかったが気が滅入ったため、髪を切りに行った所、知らぬ間にショートカットにされてしまう。そこから心機一転、空き巣に反撃を決心する。

    昔「バカヤロー」や「フォーリング・ダウン」という映画が流行ったが、ああいう感じか。全ての作品は、取り立ててすごい話でもないが、スカッとする。それぞれがコメディーとも言えよう。

    この作家は初読だった。最近の人なのだろうか?取り立ててすごいわけではないものの、安定した筆致だし、かと言って軽薄や時代におもねるというところもない。

    また、6編ともに明るく展開するため、気分転換には最適であろう。

    また別の作品を読んでみたいところである。一方で、本作で描かれなかった暗い方向はどうなんだろう?本作は紙の書籍もいいけど、電子書籍で読書初心者に向いている作品である。書籍で読んだけど。

  • 散髪屋のお姉さんが隠れた自分を導き出してくれる。髪型は新しい自分を発見させてくれる。

  • 劇的理容院、Before Afterです。
    タイトル変えたらもっと売れそう。もったいない。
    「わらの人」溺れる人がつかんだんでしょうね。

  • 理容店の女主人がもっと主人公(客)と会話をするシーンがあると思っていたが、会話どころか、理容店自体が出てくるのもごくわずか。
    しかし、女主人のかわいらしい、明るい雰囲気が、この本の中でキラリと光る。

    ある1つの話では、髪型に加えて、孫がプレゼントしてくれた作務衣を着たことによる外見の変化が、祖父の内面の変化までをもたらし、奇跡を起こす素敵な物語となっている。

    出来過ぎた話に感じるが、案外そんなことはないと私は思う。

    お化粧のノリがよく、新しい洋服を着て、天気のいい日に出かけると、ウキウキして1つ手前の駅で下りて歩いたり、友達とご飯に行きたくなる。家に帰ったら、いつものご飯じゃなくて、ちょっと工夫したものを作りたくなる。

    イメチェンをしてクールな髪型にしたら、着る洋服もシンプルでクールになり、仕事中も気が引き締まって捗る。マナーの悪い人がいたら、睨んでやったり注意したくなる。

    外見というものは内面や行動、振る舞いにも大きく影響するのだ。

    これを読んだ後、私は早速美容院に行って、初めて細いロッドを使ったクリクリパーマをかけてみた。
    夏に向けて元気で楽しい雰囲気になるように♪

  • 髪型を変えると気分が変わるだけでなく人生が変わる話。
    一話目が一番痛快だった。

  • とにかく着想でユニークであり、他の作家にはない独特な面白さがあると思う。
    何気ない日常のトラブルをかなり毒を交えてやや大げさに描くのが筆者の真骨頂だと思うのだが、本書ではそのような部分を残しながらも、ネガティヴからポジティブへと人間の生き方が劇的に変化する様をリアルに描いていて面白い。
    筆者の作品の中でもかなりの傑作に位置すると思うのだが、少し奇麗すぎて星ひとつ減らした。

  • 髪型を変えることで、変わっていく人達。皆、生活がどんどん変化していくので髪型一つで変わるのを少し羨ましく感じた。

  • イメチェン話。特に「花の巻」はあったかい気持ちになった。

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