ミナを着て旅に出よう (文春文庫 み 47-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167900632

作品紹介・あらすじ

ミナ ペルホネン誕生の奇跡がここに生地からオリジナルで作り上げる唯一無二の服作り。駅伝のチームワークにも似た独自の仕事スタイルとは⁉ 初の著書がついに文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 皆川さんの仕事への姿勢をすごく感じました

    メモをとったくらいです
    新しくスタッフが増えた時、雑務をお願いすることが多い。それは、雑務をすることで仕事の全体を流れを把握できるようになるから

    今はこの雑務ができない人が多い
    基本を抜かして、自分のやりたいことだけをやりたがる

    でも、基本ができない人は大きく成長できない
    私が言葉にうまくできなかった所が、すっと腑に落ちる言葉で書いてあって、嬉しかった

    そして、フィンランドの旅行や、生地、柄の事も読めて楽しかった

    100年後を見据えて仕事をする発想、なんてかっこいいんだろう!!

  • ほぼ日手帳を使い始めて、ミナペルホネンを知った。色々なカバーの中で、ひときわ光を放つデザイン。毎年楽しみにしている。

    本書は皆川氏の学生の頃からブランド誕生までの軌跡が綴られていて、ものづくりの裏側が垣間見えて興味深い。
    学生時代の陸上の経験から、長いスパンでやりたいことを成し遂げるという考えに長けていたというところ、なるほどなぁと思った。
    自分の人生を超えて続いていくものを作りたいという思いに感動した。

  • ミナペルホネンのことはなんとなく知っていた。
    素敵な服でとても高い。
    この本はミナペルホネンの皆川明さんのことが書いてある。あの素敵な服のバックボーンが見えてくる。
    いつか着る時の為に、と思いながら読んでいるが、問題は私に合うサイズがないこと。
    ダイエットに励みながら、いつか着られる日を夢見ている。

  • ミナペルホネンはここ一年くらい前に
    知ったブランド。
    優しいデザインがとても可愛い。
    京都の店舗にも行ったが、
    レトロで雰囲気も素敵。

    本の中には皆川さんのデザインに対する思いや、
    ミナペルホネンのブランドの今後なども
    書かれていた。
    この本が出たのが2003年とのことだったので、
    およそ20年が経つ。

    これからも流行り廃りのないデザインで
    いつまでも愛されるミナペルホネンでいてほしい。

    (正直申し上げると、お値段はなかなか
    可愛くないのだが笑、それは仕方のない
    ことなのね)

  • 物事を長いスタンスで見るということ。
    長く続けていけることは絶対最初からうまくいかない。焦らず時間をかけて達成する。

    2014年に文庫化されたこの本で書かれている皆川さんの姿勢は、とても普遍的な考え方で、こんなに変化の激しい社会の中で変わらずに大切なことだった。

    こうすればいい、という答えが欲しいけど、やっぱり近道はない。タイムパフォーマンスなんて関係ないところに、大切なことはあるって忘れずにいたい。

  • 高いお洋服は、よそゆきの時に、少し背筋を伸ばして着るものだと思っていた。

    でも、高いお洋服は、ずっと着るものだから高いのだ。流行とは違う、スタイルであるが故の価値。タンスに飾っている時間が長いよりも、私らしい毛玉を沢山こしらえてあげた方が、セーターも冥利に尽きるだろう。

    皆川さんが、体育会の陸上選手だったこと、魚市場でマグロと共に働いていたこと。この本を読んでとても皆川明がすきになった。アサリの殻の模様がひとつひとつ違うことが、皆川ファブリックのヒントになっていたなんて。

    やはり、日常はワンダーに溢れている。
    そうだ私も、春になったらミナを着て、旅に出よう。

    ーーーーーーーーーー
    流行の形とスタイルは絶対的に違っていて、スタイルは、時間が経ってもそのスタイルとしてずっと認識されて残っていくものですが、流行はスタイルまではとても追いつけなくて、地に足が着いていない感じがします。
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    ブリュッセルとはいわずとも、サンフランシスコの一階が古本屋で、上がホテルになっている安宿あたりで、1週間くらい寝ても覚めても着たままで過ごしてみたら、いい感じに毛玉ができあがって、自分の体のかたちに沿うように伸び切って、ドーナツのカスや、芝生の芝がいつまでもくっついているような感じになってさ、いいと思うのです。(松浦弥太郎)
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  • ミナペルホネンのデザイナーの初代デザイナーの皆川明さん。仕事でそれは知っていたけど、ある講演を聞いて、本を読んでみることにした。

    語り口の柔らかさだけでなく、生き方や考え方も柔軟だった。流れをそのまま受け入れて、常に淡々と行う様子は、我の強い私はとても見習いたいと思った。

    ついでに、最近よく読む辻村深月さんが解説してて、そこにもちょっとした縁を感じた。あと、ミナは皆川さんのミナだとずっと思ってたら、違ったのね(笑)

    人生無駄なことは一つもない。
    50歳からの生き方探し中の私にとって、参考になる本。

  • 【図書館】
    まず松浦さんの序文から始まる時点で、きっと私の好きな考え方の人だなって、思えた。

    おすすめされた本だったから、皆川さんのことも、ミナのこともピンとこないまま手に取った。
    表紙のちょうちょには見覚えがあって…読み進めていったら、私が好きなタンバリンのファブリックのデザイナーさんだと気付き、より感動。笑

    皆川さんのデザイナーに至るまでの、陸上に打ち込んだ経験や初めての海外旅行、漁場でのアルバイトやなど、多彩な人生をなぞりながら、自分の好きを叶えていくこと、働くことの意味を考えさせられた。

    100年後に向けての今は準備期間。100年のうちのまだ30年。当時の皆川さんに近い年である私はまだまだ目の前のことに追われてるなと感じる。

    “大事なことは結果ではなくて、結果をパーフェクトにしようという気持ちだと思います。そこでもパーフェクトにならなかったとしても、それを嘆くのではなく、じゃあ次はどうしようかと考えることですよね。”
    そんな考え方も好き。

    辻村さんの解説にもあった、子どもとのエピソードも好きで、そんな風に人と人を世代を超えて繋いでいく、ミナのファブリックを私も手に取ってみたいなと思った。

  • 皆川さんはマジで就活なんてせず、服飾学校もサボりめでファッション業界のシーズンショー様式も無視してブランドを作ることができていて…ありえるんだ〜…みたいな

  • ミナ、ミナペルホネンというブランドは初めて知りました。表紙を見た感じ、かわいー!と思う一方で、自分には合わないかも?でも憧れる、そんなイメージです。

    仕事の選び方、仕事の仕方。一緒に働けたらいいなと思える素敵な方でした。一方で、自分はそんな高尚な(多分そんなこと求められてないけど)人間じゃないから難しいよな、とも。いわゆる「ミナらしさ」「世界観」がカチッとしていて、ブランドを作るってそういうことなんだろうな、と思いました。
    そして、皆川さんが大切にされているのは、ミナが続いていくこと。初めから、自分は初代デザイナー、どこかで幕を引く、と考えていることが印象的でした。「自分のブランド」ではなく、「みんなのブランド」。

    Tシャツだったら買えるだろうか。ホームページを眺めて、ファブリック名を見るだけでも楽しそう。人生に一着だけでも、長く着られる服が欲しいなと感じました。

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著者プロフィール

デザインブランドminä perhonen( ミナ ペルホネン)創業者、デザイナー。手作業で描いた図案によるテキスタイルでのファッション、インテリア等で注目を集める。個人としても、国内外の様々なブランドとの協業を精力的に続けるほか、新聞や書籍への挿画、宿のディレクションなど活動は多岐にわたる。

「2021年 『アイノとアルヴァ 二人のアアルト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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