どうかこの声が、あなたに届きますように (文春文庫 あ 77-1)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167913496

作品紹介・あらすじ

ラジオラジオの魅力と、傷を抱えた人々が織り成す、あたたかな小気味よさあふれる物語。

150万部を突破した『神様の御用人』著者、浅葉なつの書き下ろし長編!

感想・レビュー・書評

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  • ラジオを題材にした小説って珍しいな、読んだことない、と思い手に取ってみました

    菜々子は、とある事情から地下アイドルを辞め、ラジオ局のディレクターから番組アシスタントにスカウトされる
    さまざまな悩みを抱え、切実な日々を生きるリスナーたちに菜々子がラジオを通して元気を与える
    そして、菜々子自身もラジオというものに自分の存在、居場所を見つけていく


    ところで、ラジオって聴きますか?

    最近ではネット配信や動画サイト、さまざまなアプリなどもあり、ラジオは時代遅れの斜陽産業だとも言われているそうです

    けど、私は通勤する車の中で意外と聴きます

    同じ番組でも日によって内容も変われば、パーソナリティーも変わる、この人の声は聴きやすいとか、この人は話が面白いとか、この人は相変わらずよく噛むなとかw
    なかなか面白いですよ♪

    ネット配信、動画サイト、ラジオ、どれもそれぞれの特徴や魅力があるのかな
    あなたはどれ推し?

    ラジオがんばれー!!!

    • 1Q84O1さん
      aoiさんはラジオ愛用者ですね(≧∇≦)b
      ラジオは聴くだけでいいので何かをしながらにはちょうどいいですよね♪
      aoiさんはラジオ愛用者ですね(≧∇≦)b
      ラジオは聴くだけでいいので何かをしながらにはちょうどいいですよね♪
      2023/09/19
    • みーわさん
      1Qさん♪おはようございます(*´-`)

      早速読んだんですね(*´∀`*)
      ラジオは学生の頃はよく聞いてたけど、今はたまーに車で聴くくらい...
      1Qさん♪おはようございます(*´-`)

      早速読んだんですね(*´∀`*)
      ラジオは学生の頃はよく聞いてたけど、今はたまーに車で聴くくらい。
      これを読むと『ラジオがんばれー』って思いますよね!意識して聴くようにはなったけど、ちょっとです(笑)(´・ω・`;)
      2023/09/21
    • 1Q84O1さん
      みーわさん、おはようございます♪
      早速読みましたよ!
      他の人たちもそうですがやっぱり学生時代にラジオを聴く機会が多いのかな(*^。^*)
      こ...
      みーわさん、おはようございます♪
      早速読みましたよ!
      他の人たちもそうですがやっぱり学生時代にラジオを聴く機会が多いのかな(*^。^*)
      この本を読んだ者同士、ラジオを応援していきましょーw
      2023/09/21
  •  斜陽と言われようと、「ラジオの力」を再認識させてくれる物語で、イイなぁ、とってもイイ!

     主人公の菜々子が、地下アイドルの引退・引きこもりを経て、ラジオ番組のパーソナリティーとしての成長物語が本書の中心テーマです。が、リスナーの変容や成長も同時に描かれます。
     主人公・菜々子のキャラクター、ラジオ番組の企画・制作に関わる人物像がよく書き分けられ、パーソナリティとリスナーの両視点と構成も上手いと思いました。

     加えて、かつて私自身がラジオを聴いていた頃(四畳半一間、風呂なし、トイレ共同、TVなし、もうほとんど『神田川』です)を思い起こさせてくれ、ノスタルジーの世界に浸れた(気味悪っ!)ことで、勝手に本書の株を爆上がりさせました!
     あ〜、あの頃聴いていた深夜ラジオの番組テーマ曲、パーソナリティの声、流行っていた曲etc.がどうしてこうも鮮明に甦ってくるのでしょう。
     本文にもありますが、ラジオは映像がない分、情報量が少ないように思えますが、リスナーはそれを補って想像するんですね。声や音の向こうの世界を! (いよっ! カッコいいよ!)
    何だ、本の世界と同じじゃないですか!

     動画や音楽配信、発信のためのSNSなど、余りにも多様で便利になり過ぎた現在ですが、血の通ったつながりや勇気・激励をもたらすラジオの力に、再注目・脚光を浴びてほしい!

  • 訳あってマスクを手放せなくなった、小松奈々子。
    ある日、ラジオ番組のアシスタントに抜擢される。

    元地下アイドルの小松奈々子。
    番組にかかわる、スタッフたち。
    そして、リスナーたち。

    それぞれが抱える事情や思いが、切なかったり、あたたかかったりで、なんども泣ける。

    つらいこともあるけれど、最後には前向きな気持ちに。
    心あたたまる、読後感のいい作品。

  • 素敵な作品に出会いました♪
    言葉で人傷つけるのは簡単だけれど、言葉で人を元気づけたり救うことって、意図してできることではないと思う。

    心に大きな傷を負ったラジオパーソナリティの主人公。周りの人の温かさに救われ、知らぬ間に自分もリスナーを救っている。
    人との繋がりがとても素敵に描かれていて、笑顔になったり、うるうるしたり、驚かされたり。
    みんな色々あるけれど、それを乗り越える原動力になるのはやっぱり人の言葉が大きい。

    ラジオはリスナーの想像力。本は読み手の想像力。ひとりの世界。似てるものがあるなぁって思いました。

    • 1Q84O1さん
      みーわさん
      ラジオパーソナリティ、ラジオがテーマの小説って読んだことないです
      なんだか新鮮((o(´∀`)o))
      みーわさん
      ラジオパーソナリティ、ラジオがテーマの小説って読んだことないです
      なんだか新鮮((o(´∀`)o))
      2023/09/02
    • みーわさん
      1Qさん♪こんにちは(*´-`)
      私も初めて読みました。
      おすすめしたいって思う作品だったので、機会があったら読んでみてください♪
      1Qさん♪こんにちは(*´-`)
      私も初めて読みました。
      おすすめしたいって思う作品だったので、機会があったら読んでみてください♪
      2023/09/02
    • 1Q84O1さん
      了解です!く(`・ω・´)
      要チェックですね♪
      了解です!く(`・ω・´)
      要チェックですね♪
      2023/09/02
  • 引ったくり事件に遭い、地下アイドルを辞めてパン屋でバイトをしている小松奈々子。
    彼女の元に男が現れ、ラジオのパーソナリティを務めないかとスカウトされる。

    私の個人的な出来事なんですけど……、数年前に車のオーディオが壊れてしまいまして。
    そこから、通勤の行き帰りにラジオを流すようになったんですよね。
    同じ時間でも、曜日ごとに声が変わって、やっぱり好きとか好きじゃないっていうのがありました。

    ある番組改編期に、担当と曜日がガラッと変わったことがあって、すごく変な感じがしたのです。
    ああ、自分にとって金曜はこの感じで、土曜はこの感じになってたんだなぁと気付きました。

    本の内容と関係あるようなないようなエピソードですいません(笑)
    小松夏海と名前を変えた奈々子は、初期の段階でこんな風に表現されます。

    「ちょっとね、遠慮してる時もあるの、古谷アナに。夏海ちゃんは空気を読み過ぎているのかもしれないなぁ」

    「でもね、ちゃんとスイッチが入ってる時は、そこが戦場だってわかった瞬間、石でも木の枝でも、とにかく手近にあるものを躊躇せずに振り回して攻撃できる柔軟性があるの」

    癒し、でも、流暢さ、でもなく、攻撃性。
    そんな夏海の、葛藤を含みながら斬り合っていく様子に、予想外に読まされました。
    展開自身は、ある意味ベタだし、目新しさというのはないかもしれない。
    ただ、夏海の描き方と、そこに関わるリスナーや製作者、そして転機となるシーンを、作者は丁寧に描こうとしている、そういう感じを受けたのでした。

    読み終えて、表紙のイラストに戻った時にも、ハッとします。あ、これって、と。

    そんな訳で、裏表紙のあらすじを見た以上には、感動します!(笑)
    私も丁寧なレビューを書きたくなりました。以上。

  • 元アイドルの「小松奈々子」があるきっかけで、ラジオ番組のアシスタント「小松夏海」として再活動。
    自身、制作者、リスナー、そこに関わる様々な人達を描いたヒューマンストーリー。
    ラジオという媒体から元気付けられるリスナー。そしてパーソナリティ自身。ラジオという業界に志を持って携わる人達。それぞれが温かかった。
    ツンデレって黒木さん。そして大久保さんの事を言うのでは(笑)
    笑いあり、心に響くものありで。
    僕自身、かけがえのない作品に出会いました。

  • 元アイドルがラジオパーソナリティになっていくだけの話かと思っていましたが、意外にもかなり長い期間のお話で、いろいろな人を巻き込みつつ、成長し、立ち直っていく物語でした。ある程度ラジオに慣れ親しんでいないとピンとこないかもしれませんが、これはなかなか読み応えのある作品です。実際に音で聞いたわけではないですが、主人公のキャラになんだか救われたような気がします。

  • 泣いたー。
    もうね、電車で読んでたのでヤバイヤバイ。
    これは良い話だなあ。めっちゃ好き。

    全体としては一人の女性の再生の物語なんだけど、ラジオと言う媒体の特性を生かして伝えること、伝えられる言葉、の力が見事に描かれていて時に楽しく、時に胸熱で、とても素敵だった。

    夏海と言うキャラの成長を丁寧に追っていく構成。
    8年と言う時間の長さ。
    その中でのリスナーといろんなやり取り。
    それがあるから最終話で彼女に起こる最大の危機に際してのいろんな人の想いが胸を熱くするんだよなあ。
    特にもけもけ太郎君の手紙はやばかった。
    ほんと涙が溢れてきた。
    それまで出てきた登場人物たちが、最後に一堂に会する展開もとても好き。

    あと夏海と古谷や黒木とのラジオの掛け合いが非常に愉しい。
    こんな番組が本当にあったらぜひ聴きたいと思わせられた。

    デヴュー当時から知っている作者がますます上手くなって腕の冴えを感じて嬉しくなった。
    楽しい話を今後もよろしく。

  • 星1000個つけたい!!!!!出会う人皆に「これ良いよ」って配ってまわりたい!!!疲れてる人、ワクワクしたい人、癒されたい人、青春物語を求めてる人、泣いてスッキリしたい人、全ての人にすすめたい!!!!

  • ラジオ好きにはたまらない内容でした!

    あるトラウマからマスクが外せない
    元アイドルの小松夏海。
    人前に出るのはもうやめようと決めたが
    声の仕事なら自分にもできるのでは?
    と、ひょんなことからラジオの世界へ。

    僕はラジオ職人ではなくもっぱら聴き専の
    リスナーですが、ラジオは大好き。
    でも、周りに同じ趣味の人はいない・・・
    動画全盛のこの時代にラジオまだ聴いてるの?
    というひとがこの小説にも出てきます。
    そんな偏見にギャフン!と言わせるセリフが
    あるのですが、もうスタンディングオベーション
    したくなるくらい痛快でした 笑

    ラジオ愛に溢れた人たちに囲まれ
    苦悩を抱えながらも成長していく夏海。
    やっぱりラジオって最高!
    そんな気持ちになる作品でした。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大賞で<メディアワークス文庫賞>を受賞。「空をサカナが泳ぐ頃」でデビュー。

「2023年 『神様の御用人 継いでゆく者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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