魔術師の匣 上 (文春文庫 レ 6-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167919269

作品紹介・あらすじ

 スウェーデンで20万部突破!
 北欧ミステリーの女王、新シリーズ開幕。

女性刑事と男性メンタリストが忌まわしい過去に端を発する奇術連続殺人に挑む。

女は箱に幽閉され、剣で貫かれて殺されていた。まるで失敗した奇術のように……ストックホルム警察の刑事ミーナは、メンタリストで奇術に造詣の深いヴィンセントに協力を依頼する。奇術に見立てた連続殺人が進行中なのだ……。スウェーデン・ミステリーの女王レックバリが一流メンタリストとコンビを組んで送り出した新シリーズ第1作。

60か国43言語で刊行され、売上は3000万部を突破。スウェーデン・ミステリーの女王カミラ・レックバリが長年の友人でもあったスウェーデン屈指のメンタリスト、ヘンリック・フェキセウスとタッグを組んだ新シリーズ第1作である本書は、人口900万人のスウェーデンで20万部を売り上げ、36か国での翻訳刊行が決定しています。

感想・レビュー・書評

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  • 北欧ミステリーはミレニアムや特捜部Qシリーズが
    好きで本屋で気になって手に取り積本になってた本。

    ・殺人の被害者の視点からのシーンがリアリティあり見ていて少し自分が当事者になった気分がして少し苦しくなった。
    ・潔癖症な刑事と数字へのこだわりがすごいメンタリストがバディになって奇術を用いた連続事件に迫っていく作品。
    ・メインだけでなくサブのキャラクター心情を詳細に描かれているため、それぞれの想いを感じながら読めた。また、メンタリストの妻がなんだか悪者のように書かれているのと主人公の刑事とメンタリストに恋愛描写があるのが少し無理矢理感があった。
    ・事件が停滞しているようで、中々進展ないなーと思ってたが、後半から色々怒涛で下巻が気になる。
     

  • 実は、潔癖性に憧れていたことがある。ぴきーっときれいな、整った、清潔な空間を作れて、そこに居ることができるなんて、いいなあと思っていたのだ。
    いやいや。
    当事者はかなりきついらしい。
    今、私は、潔癖性でなくてよかったなと、ほっとしている。

    ミーナ・ダビリは、ストックホルム警察本部特捜班の刑事である。
    『負けん気が強いし、経験豊富で既成概念にとらわれずに物事を考えるタイプ』で、『警官としての自分の能力には自信が』ある。(上 33頁)
    そして潔癖性だ。
    ウェットティッシュと消毒用アルコールを常に持ち歩き、タオルは九十度の湯で洗濯し、下着は一日ごとに捨てる。
    特捜班の捜査する事件が、暗礁に乗り上げた。
    アドバイザーとして、外部の人間を呼ぶ決定がなされる。

    ヴィンセント・ヴァルデルはメンタリストである。
    達人で、大人気で、ツアーは常に大入りだ。
    見た目もよく、ショーも華々しいが、実の彼は、難物である。
    常に数字を気にし、目についた数をばらしたり、組み立てたりしてしまう。
    物はきちりと並べ、ペットボトルのラベルは、向きが揃っていないと気がすまない。
    家族とは――特に妻とはコミュニケーションがろくにとれず、顔をあわせるたびに険悪だ。
    前妻とも会話が成り立たない。
    難のある女性に惹かれてしまう性分なのだろう。

    この二人が主人公である。
    事件は――北欧ミステリー好きには期待どおりだろう――むごい。
    殺され方もさりながら、被害者がどういう人物か、どんな暮らしをしているかがちゃんと描かれるので、事件はいっそう残酷だ。

    被害者だけでなく、目撃者などの他の関係者の背景も描かれるので、そこからスウェーデンの今の社会が垣間見える。
    移民が多いなあ、いろんな土地の出身者だなあ、長年住んでいるんだなあ。
    特捜班のメンバーも個性的で、三つ子の父でくたくたの男がいる。
    ミステリー愛好家がいる。
    ちゃんとセクハラ野郎もいる。

    舞台が特定の町ではなく、首都ストックホルムだからか、話のテーマが多岐に広がっていて、その点も面白い。
    思わぬところで、日本にまつわる一文が出てきたりもする。

    新シリーズの一巻目ということで、なんとなくかかれていたあのエピソード、この場面の謎は、次巻以降に描かれるらしい。
    続く巻が待ち遠しい。

  • 最初の章の殺陣シーンがグロテスクだったのでそれ以降読めませんでした。多分ここからが面白いのでしょうが。

  • エリカ&パトリックシリーズの作者だったので。

    女性刑事のミーナは、
    マジックで使われるような箱の中で女性が殺された事件解決のために、
    「メンタリスト」のヴィンセントに接触する。
    興味をひかれたヴィンセントは、
    プレイボーイ、三つ子の父親、ベテランの刑事たちの捜査班に加わる。
    死体に数字が刻まれている連続殺人事件だと思われたが、
    被害者たちの共通点がどうしても見つからない…。

    「メンタリスト」というドラマを見たことがあるので、
    もっと切れ味鋭い人物を期待していたのに、
    妻も家庭もコントロールできないヴィンセントにはちょっとがっかりした。
    しかも、
    その妻も前妻の妹で、不倫の末結婚したというていたらく。

    (下巻へ続く)

  • スウェーデンのミステリーの女王の作品。人口900万人のスウェーデンで、20万部を売り上げたという大ヒット作品。

    っていうか、北欧ミステリーは、これまでもいくつか読んだことがあるんですが、なぜだか猟奇的な話が多いんですよねぇ。それは、欧米のミステリーとの違い。この作品も、中々の猟奇事件です。

  • うーん。話の道筋が色々に分かれていてなかなか殺人事件に辿り着けないのがイラついた。メンタリストの蘊蓄もこれでもかと言う程書かれていて、下巻に期待するしかない。

  • 感想は下巻で

  • <エリカ&パトリック事件簿>シリーズで有名なスウェーデンミステリーの女王(らしい)による新シリーズ。奇術を模した猟奇的な殺人事件に心の傷を抱えた主人公バディ、そして本筋に左程絡まないサブキャラクターの過剰な心情描写(←)など、正に北欧ミステリーの王道といった内容。今作は本国で著名なメンタリストとのコラボ作品とあってか、台詞の節々に挿入される蘊蓄は些かやり過ぎな印象。登場人物の私生活への拘りは強く感じられるが、その所為でテンポ感は今ひとつ。男女バディの宿命なのか、ロマンスの芳しい香りに少々げんなり。下巻へ。

  • 【売上累計三千万部。北欧ミステリーの女王の新シリーズ開幕】生きづらさを抱えた女性刑事と男性奇術師が連続殺人に挑む。売上累計三千万部の女王が最強メンタリストとのタッグで贈る新シリーズ!

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