追憶の烏 (文春文庫 あ 65-11)

著者 :
  • 文藝春秋
4.28
  • (37)
  • (30)
  • (12)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 468
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784167921668

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 物語りは前後しながら、10巻目。
    一巻を読んだ時には、ここまで壮大になるとは思いもしなかった。それぞれの登場人物の心の深部まで描き成長させていく。
    アニメも始まるらしい。
    原作とは違うだろうけど、見てみようかな。

  • 衝撃の波がひとつ、ふたつと押し寄せる。
    雪哉の留学中の事件は、外界での学びのチャンスを奪っているが、もうそれどころでは無い事件の連続。
    今後が物凄く気になる。

  • 前作で謎が残った空白の20年の物語。

    いや、このシリーズの中でも一番衝撃の内容だった。
    「楽園〜」で登場しないなと思っていた奈月彦、浜木綿、明留らがまさかそんなことになっていたとは…
    雪哉が闇落ちした理由や千早が中央を去った理由、若き今上陛下の正体が判明。
    それは雪哉がああなるわと妙に納得する一方で、どうしてこんなことに…と読んでいて苦しい思いに。

    弥栄〜楽園までの空白の20年だけではなく、シリーズ第1部の1冊目から総ざらいする内容となっていて、忘れかけていた内容や登場人物を思い出しながら読んだ。
    最初の方で久しぶりに東家が出てきた辺りで、この後の展開に何か絡んでくるんだろうとは予測していたものの、終盤に差し掛かってあのあせびがまた登場するなんてな…

    山内世界の崩壊という大きな危機が万人に共有されているわけではなく、目先の損得や今の生活の良し悪しの方が大事という感覚は現代社会にも通じるようだ。ここに来て山内内部の宗家、四家のドロドロな関係や醜悪な権力争いを描くことで、八咫烏たちが一枚岩ではないことを突きつけられた。

    それにしてもこんな状況で今後雪哉が報われることはあるのか。山内はどうなっていくのか。
    まだまだこのシリーズからは目が離せない。

  • 猿との大戦から前作までの間に何が起こったかを描く今作、相変わらず面白かった。
    紫苑の宮や金烏といった役職で人を示す時にはミスリードをさせるように誘っており、今作で前作の最後の一行であった「紫苑の宮」の正体がわかるなどした。

    また、ここで奈津彦が殺されていたから、前作の若き金烏は凪彦なのか、と合点がいった。
    とすると、前作の幽霊は紫苑の宮かな、とも思った。

  • 最新巻まで図書館にて読んでいるが、私にとってこのシリーズの文庫本購入は絶対だ。

    再読にも関わらず、一気読み。
    多少うろ覚えなところもあるが、巻末までわかっているのに、ゾクリとする。
    何度読んでも良い。

  • えぇー!!!と思わず言ってしまい、ほぼ一気読み。こんな感じで、前巻「楽園の烏」の、雪哉のたぬきジジイっぷりにつながるのか…作者さんの頭の中どうなってるんだろう。
    今ちょうどアニメもやってるので、雪哉の成長というか、こうなる過程がつらい。つらすぎる。若宮と絆を深めてきてたはずなのに…。
    個人的には明瑠がとてもつらい。あせびの君は、本当わからん人だ…。
    最後は雪哉も報われてほしい。きっと雪哉なら最終的に浜木綿も紫苑の宮も守れると、奈月彦は思って託したと思いたい。
    文庫版で読んだけど、読み終わったあとに表紙見ると泣けてくる。『あーあ、だから、駄目だと言ったのに』

  • ラストのシーンで全て持って行かれた。
    吉と出るのか凶となるのか。ザワザワが止まらない。文庫になるのを待つかそれとも、、。

  • 面白かったーーーー!!!!!!
    1巻以降、殆ど表に出なかった藤波と大紫の御前がここにきて重要な役割を果たし、結果として2人も利用されていたという事実に驚愕でした。

    また、雪哉の変化にも読みながらゾクゾクしてしまった。今まで読んできた話が一気に繋がり、忠誠を誓っていたのが奈月彦ではなく「真の金烏」だったと自覚させられるシーンは雪哉と共にショックを受けました。

    本当に面白かった。澄生は何者なのか、紫苑の宮はどうなったのか。気になることが沢山で、次巻もますます楽しみです。

  • 雪哉が外でどんな事をするのかと楽しみにしていたのだけど……
    声を大にして叫びたいのは
    またお前か!!
    に尽きる。

  • ストーリーが良すぎ。アニメ映えすると思う。

全23件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1991年群馬県生まれ。2012年早稲田大学文化構想学部在学中、史上最年少の20歳で松本清張賞受賞。デビュー作から続く「八咫烏シリーズ」は、松崎夏未氏による漫画化、中台翻訳など進行中。19年『発現』(NHK出版)刊行。

「2023年 『烏は主を選ばない(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿部智里の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×