子どもを見る目の鍛え方入門: 子どもの見方がうまくなる十二章 (若い教師に贈るこの一冊 2)
- 明治図書出版 (2006年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
- / ISBN・EAN: 9784182354144
感想・レビュー・書評
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授業づくり・学級づくりのヒント(答え)は、子どもたちがもっている…私はそのように考えている。子ども研究の第一歩は、子どもを「見る」ことである。「見る」ことの大切さを有田先生から学んだ。
① 「見る」ことの段階
有田理論の中で外せないものの一つであると私は考えている。
「ながめている」→「見る」→「よく見る」→「見つづける」→「見ぬく」
と進んでいく。教材を見る上でも、「追究の鬼」を育てていく上でも、そし
て、教師が子どもを見る上でも、大切な視点である。
教師12年が経ち、ようやく自分の実践に有田実践の視座を入れてまとめることができた。学んだこ
とを実践に活かし、それをまとめることが修業になっていくだろう。
② 百聞があって、一見が生きる
有田先生の教材研究観の柱でもある。「見るためには知識が必要」ということである。知識があるから「プラスα」の発見を得ることができる。
③ 教師の視野の「クセ」を意識する
この書で一番の学びはこのことである。教師の視野には「クセ」があるということは、目から鱗であった。その「クセ」に気づいて克服する努力が必要であると記している。「自分は、全員を常に見ているか」と、自分に問いかけることが大切である。
④ 教育は「暗示」の連続。子どもの「琴線にふれることば」をさがす
「暗示」の大切さは、有田先生は多くの著書で何度も述べている。本書では、「琴線にふれることば」について「暗示」と比較している。
暗示……教師のねらう方向へ導く
琴線にふれることば……その子の伸びようとする方向へ、教師がついていくこと
そして、「琴線にふれることばなんて、簡単に見つかるものではない」とも言っている。見つけるためには普段から子どもたちにいろいろなことばをかけ、どれがどの子に有効かと確かめておく必要がある。
⑤ 担任の方から子どもを好きになる
鉄則であり、これができなければ担任はできないとも言っている。子どもを見るという構えの根幹になるところであろう。
この書では、お孫さんが有田先生に「おじいちゃん」として質問をしに来るというエピソードもある「おじいちゃん」有田先生を垣間見ることができる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子どもの見方という研究をしたい人へおくりたいなと思います。
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子どもを見る目の鍛え方をやさしく書いてある本。
見る段階
子ども理解
活動からの発見
教師の視野
暗示
めあて
ことば
才能発見
ありがとうの効用
細かい評価基準
ノートの活用
精神レベル
笑い
学びになった。
2008年05月27日読了。