沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ2

著者 :
  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (478ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198618797

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  • 人の言葉を話しあれこれ予言めいたことを言う猫、夜な夜な皇帝の崩御を告げる看板を立てていく大男、夜中に麦畑から聞こえてくる話し声、と、それぞれ別々に起こっている怪異現象がどうやら根っこは全て同じでつながっているらしいこと、更に楊貴妃や阿倍仲麻呂、李白にも関係があることがわかってきます。怪異の元凶についてのあれこれが少しずつ具体的に明かされるほど、謎は深まるばかり。二巻を読み終え折り返し地点、お膳立てが揃ったところ。三巻四巻で物語と歴史と謎ときがどう転がってゆくのか、益々楽しみです。

  • 小説

  • 物語と物語のあいまに、史実の説明が入る構成で、桜井識子さん( https://amba.to/2LVodnzhttps://amba.to/3aeOUiW )が語る空海さんのイメージも私の中にあるため妙にリアルで面白すぎる。

  • 妖怪が歌った詩が楊貴妃の美しさをたたえた李白の詩とわかり、空海たちは楊貴妃の墓所へ行くことに。
    白楽天や怪しい道士などが入り乱れて謎は深まる。そして阿倍仲麻呂の手紙によって、彼らは楊貴妃の最期の様子を知ることになるのだった…
    兵馬俑の怪物など映画では語られなかったエピソードもあり、なかなか面白くなってきた。続きが楽しみ。

  • 事件は三つ巴の様を呈し、ますます謎が深まってゆく。
    事件解決のカギを握ると目されていた、阿倍仲麻呂の手紙が最後に明らかになったが、謎は深まるばかり。

  • 映画が始まると言うのに半分しか読み切れなかった、今日は映画を観に行くのに、しかし結末を知って観た映画はつまらなく感じるものが多かったので、前置きだけを知っただけの方がいいかも知れない。ただこの作品は非常にビジュアル的で映像化には持って来いだと言うことである、と言いながら日本の貧弱な予算ではとても映画化できそうにないので中国資本の投入ということになったようだけれども、せめてアニメ業界だけは押さえおいて欲しかった。さていよいよ次巻では消えた楊貴妃の謎が解明されそうである、続く。

  • 倭国から海を渡った唐には様々な人種、様々な宗教が集まっています。
    そして、この巻では時を遡り楊貴妃、安倍仲麻呂まで登場。
    空海はまだ、密教の教えを乞う所まで行かないうちに怪異に巻き込まれて行きますが、さて、どうなることやら…はやく巻ノ三を読まねば。

  • 四部作の二分冊目。
    相変わらず空海さんをキーマンに大スペクタクルシーンが続けられる。
    そして、まだ、空海は密教の修行には入っていない。
    早う、早う次を読まねば。

  • 唐の国を舞台に留学僧である空海が活躍する長編小説の第2巻。
    第1巻に続き、唐の国に留学中の空海と橘逸勢〔はやなり〕が、いくつかの怪異騒動に関わってゆく。怪異は時の皇帝に関わるものであったが、本巻においてそれがさらに、玄宗皇帝と楊貴妃の時代に端を発するものであることが明らかとなってゆく。
    まだ第2巻。全4巻のうち、ようやく半分を読み終えたことになる。すでに2千頁近くで、まさに長編。しかし、史実と創作をうまく織り交ぜて、飽きさせないストーリー仕立てになっている。『陰陽師』シリーズと同じような雰囲気を持ちながらも、国際都市であった唐を舞台にしたことにより、登場人物はずっとバラエティ豊かとなっている。「長恨歌」を未だ構想中の白楽天(白居易)まで友人となってしまう。続きが楽しみだが、主人公空海は、いつになったら密教の修行を始めるのだろうか・・・。
    ちなみに、本巻は著者サイン本をゲット。

  • 4で。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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