中国に勝つための地政学と地経学 日本人に隠されている真のチャイナクライシス

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  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198654108

作品紹介・あらすじ

明日のビジネス、国際状況を読むために「安全保障」を知らなければならない時代がやってきた

「日本国民はもっと中国の脅威を認識すべきだ。その点を国民に発信することが今の私の最大の務めだと考えている」

外交、安全保障、経済安全保障の最前線に立つ現職の自民党外交部会長・佐藤正久氏が日本人の知らない「今」日本列島に迫っている危機を余すことなく伝える。

「安全保障」や「国防」は日常生活から遠いところにあるものだった。
だがついに「軍事力」というパワーが日本経済を揺るがす時代に突入した。
安全保障や経済安全保障を理解することが、これから先の経済、あるいはビジネスを予測するためにも必要になってしまったのだ。

 その理由は中国だ。

 かつての中国と、習近平政権の中国はまったく違う。膨張主義を隠さず軍事一辺倒の実効支配だけではなく、経済圏構想「一帯一路」を通じて経済圏・情報圏を拡大し続けている。
 もはやアメリカ一国では対抗できないほどの「脅威」は日々増大。自由主義陣営も「地政学」と「地経学」をミックスさせながら、中国への抑止力を高めているのが現実だ。

「地政学」とは地理学と政治学を合成した言葉で、国際政治を考察する上で地理的条件を
重視する学問である。「地理」の「地」が使われていることから「国家のパワーは領土の
広さ」と誤解されやすいのだが、海が物流の鍵であることから地政学とは「領海」やシーレーンも含めて考えられなければならない。

「地経学」とは地政学的な目的を、経済を使って達成しようという新たな学問だ。中国の「一帯一路」はまさに「地経学」の実践である。
 この「中国の脅威」を正確に評価するためには日本列島を「地政学」的に考え、その価値を理解しなければならない。

第1章 地政学から見た日本列島の価値
第2章 アフガニスタンを見れば明日の日本がわかる
第3章 「345+11」中国多重包囲網
第4章 バイデン政権の憂鬱
第5章 日本人が知らない中国の軍事技術の脅威
第6章 地経学を利用した日本の「シン」防衛構想

感想・レビュー・書評

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  • 有事の際にはどこの国も守ってくれないとの前提に立ち、日本としての振る舞いのあるべき姿が語られる。自衛隊の海外派遣、撤退の指揮を取っていた経験からの提言には説得力がある。執筆は2022年2月8日時点のようだが、その後起こったウクライナ有事はある意味予言通りとも読める。台湾有事が起きないことを心から願いたい。

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著者プロフィール

1960年生まれ。参議院議員。自衛隊イラク派遣先遣隊長として活躍。

「2008年 『教科書 日本の防衛政策』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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