要撃の妖精―スクランブル (徳間文庫 な 20-6)

著者 :
  • 徳間書店
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (811ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198928865

感想・レビュー・書評

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  • 3.1
    なかなかのボリュームです。
    その割に話が途中で終わってます。
    どれに繋がるのかな??どれがどのシリーズがちょっと分かりづらいです。

  • 今、日本周辺はキナ臭さが過去10年と比較して若干強くなっている。ロシアは、冷戦時代ほど直接的な脅威ではないものの北方領土に軍事施設を作り、既に領土問題はなきが如く振舞っている。朝鮮半島に目を転ずれば、相変わらずテポドンやノドンを撃ってアメリカを交渉のテーブルにつかそうと画策しているし、韓国では嫌日家パク・クネ大統領が中国に擦り寄り、嫌日ネットワークを形成しようと躍起である。しかし、ジャパンバッシングも慰安婦問題の端緒となった朝日新聞の記事が捏造と判明し、振り上げた拳の下ろしどころがみつからない。中国は、年5%の経済伸長を背景に軍事大国に成長し、南沙諸島の実効支配、尖閣諸島への影響と力の行使を強めている。ただ、何れも軍隊同士の衝突には至っていない。小競り合いはあっても戦争は起こさないという暗黙の了解があるからなのだろうか。
    本書は、日本の法とシビリアンコントロールの元で、意図的軍事衝突を持っている相手に接敵した場合の自衛隊や文官の立ちい振る舞いを描いている。多少、デフォルメされているところがあるとしても現行と法の解釈では自ずと限界があるという事実を白日の下に晒した点は評価される。もちろん、限界は存在する。ただ、他の諸国に照らし合わせ日本がどうだという疑問符を読者に持たせくれただけでも意味がある。また、外交においても大戦以降卑屈になりがちな政府の姿を現している。経済による国力の推進が過去ほどには望めない現在、夏見正隆氏が提起した政府や自衛隊は日本を守れるかという本課題は、実に重い。外交や安全保障は一国の根幹をなすテーマである。平和憲法の元、自衛隊という軍備を適切に使用とする試みは、安倍総理ならずとも時代に合うよう弛まず検討すべきであろう。
    本作は、漆沢三尉が小松に配属されるところからはじまる。着任早々にアンノンによる韓国旅客機と救援に出た小松のF15が撃墜されるという前代未聞の事件から幕を開け、西に転進したアンノンにより尖閣諸島で巡視船とイージス艦が爆撃されるという事態に発展する。
    急遽編成されたアンノン対策を旨とする特別飛行隊のメンバーにコンピューターは漆沢と鏡の新人女性パイロットを選出した。部隊の中がしっくりこない中、いきなりアンノンとの対決が出来する。

  • 元ラノベのミリタリーものと思ったら大間違い。政治小説でした。

    その厚さに比例して内容も濃い。物語の同時展開が多すぎてちょっと集中できなかったのは読み手の能力不足か。

    とりあえず、今まで総理大臣バカにしててごめんなさい。

  • なんというオチ

  • 政治家と官僚の保身のために次々と犠牲となる自衛隊員たちを見て、いらいらした!笑

    撃墜しろ!→いや、警告してからだ!→いや武器使用禁止!

    これでは誰も日本を守れない。

    現実が小説のようなひどさではないことを祈りたい。
    私たちは平和を当たり前のものとしてとらえているが、その影には目立たないが自衛隊は米軍の存在があることを忘れてはならないだろう。
    平和には代償が必要なのも事実である。
    間違っても日本憲法があるから平和などと思ってはならないと思う。

  • シリーズの2作目。約800ページという大著。お値段もそれなりに。次が楽しみではある。

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著者プロフィール

1960年生まれの現役パイロット。その航空戦の描写のリアルさは現役ならではのものがある。迫真の航空アクションには定評があり、ほかの著書に『チェイサー91』や天空の女王蜂』シリーズなど。

「2021年 『スクランブル 蒼穹の五輪』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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