シンギュラリティ・コンクェスト 女神の誓約(ちかひ) (徳間文庫)
- 徳間書店 (2010年11月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (565ページ)
- / ISBN・EAN: 9784198932626
感想・レビュー・書評
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人工知能を扱ったSF作品は巷にあふれているが大体は暴走して人間を殺し始める。この作品もその方向に転がっていく。他の作品と違うのは「どうせ殺されるなら美少女ロボットのほうが良いよね?」といった萌え要素を大量に入れ込んでいるところ。そして「なぜ美少女ロボットか?」が次第にわかり始める。実は現実の人工知能開発で最前線となっている「身体性」が物語の根幹を成す事が少しずつ解説され、「美少女ロボット」の必然性が理解できるようになる。人工知能研究者の著作だが、ハッピーエンドにつなげていく力量は並ではない。
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第11回日本SF新人賞受賞作ということでとりあえず購入。
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おもしろかった。シンギュラリティ(技術特異点)をテーマにしたけっこう難解でハードなSFだが、それでいて人工知能のおにゃのこと、イスラエル出身の軍人女性らが1人の男を取り巻くラノベちっくなハーレム状況というアンバランスさ。しかし、ラブコメであるとともに宇宙戦艦バトルもあり、物語の展開も日本神話と絡めていたりして、なかなか満足度は高い。シンギュラリティに対して著者なりの回答をしっかり提示して、しかもそれが希望を見いだせるものである、というのも好感が持てる。よい
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『SFは哲学である』
サイエンスファンタジーはSFとは似て非なるもの。 -
引用があったり、人工知能のことがいろいろ小難しく書いてあったりと理解しにくいところはありましたが、全体と通して天夢がかわいくてよかったです^^ 表紙絵以外に挿絵がないので、もうちょっと欲しいところです。
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オビの冲方丁氏応援!という言葉に惹かれて購入したが面白かった。人工知能が発展していき、人間の知能を超える時人々はどのようにしてそれに立ち向かっていくかを描いてあり、その内容を神話になぞらえていて面白い。天岩戸とかよく出来てる。ただ冗長な部分が多かったかなと思う。
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第11回日本SF新人賞の受賞作です。東大大学院理系出身とあって、いきなり読みづらい書き出しでプレッシャーを与えていただきましたが、本文の大半は、ラノベです。まったく肩もこらずにスコーンと読めてしまいます。 人工知能が人間の知能を超えたらそのとき人は幸福なのかどうか?というハードなテーマですが、2種類のAI開発陣営とどちらも信用ならないという狂信的な一部の人間との三つ巴をラノベで展開してます。
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物語の導入部分、第一章を終わるくらいまでは手こずった。ですが、主人公である天夢のキャラクターが掴めてしまえばあとは楽しく読み進めることができました。
自己進化型のコンピュータの出現により、いずれ技術の発展が人類の手から離れてしまうというテーマは、かなりリアルにものとして感じられました。SF的誇張はありますが、背景として描かれている世界情勢も含めて、かなりリアルな未来観を示していると思います。