誰も書かなかった 武豊 決断 (徳間文庫)

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  • 徳間書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784198942595

作品紹介・あらすじ

2014年4月に刊行された同名の単行本の文庫化。単行本に30ページの書下ろしをプラス。
20年来の“心友“作家が初めて明かす、天才・武豊「苦難の日々」の真実!有名馬主との確執から悪夢の落馬事故、そしてどん底のスランプまで。天才は何を悩み、「決断」したのか?逆境から這い上がるまでの「心の軌跡」全記録!「逆境に負けない」天才が明かした復活までの「葛藤」「苦悩」「心の声」がすべてわかる1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 土曜日の朝の散歩では前の晩のラジオNIKKEIの番組をラジコのタイムフリーで聴きながら歩く。
    この本は「鈴木淑子の地球は競馬でまわってる」に、作者がゲストで出てたことで文庫化を知り購入。

    武豊が初勝利を挙げた時、KBS京都のアナウンサーは『歴史の始まりになる』といった趣旨の実況をし、「いくら武邦彦の息子でも、それは言い過ぎやろ」と思った記憶があるが、その後の彼の歩みはそのアナウンサーの言葉さえ遥かに超えた。
    この本を読んでいる最中、スマートレイアーを導き京都大賞典を勝ったが、同一重賞9勝目、そしてJRAのGⅡ通算100勝目という記録づくめの勝利になった。
    勝利騎手インタビューで丁寧に語られる一つひとつの何気ない言葉にさえ、今や胸が熱くなる。

    この30数年間、日本の競馬は武豊とともにあった。競馬界(だけではないが)にとって特別な存在である武豊を近くで見てきた作者が語るこれまでの軌跡。
    淡々とその年ごとのトピックが語られていく内容は些か薄味で、近藤利一との確執や社台グループとの関係など取り上げはしても核心に触れることもないが、元よりこれだけの頁で語れる筈もない。

    私は特別に武豊のファンというわけでもなく、寧ろ彼が乗れば過剰に人気になるので遠ざけた方だが、デビューの日から絶頂期、毎日杯の落馬事故を端緒とするスランプを経て、今やリーディング争いなどは超越したかのように乗り続ける最近の騎乗振りを見るにつけ、還暦まで乗る、第100回ダービーに乗る彼の姿を見てみたいと心から思う。
    そこまで私も元気で生きていこう。

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著者プロフィール

島田明宏(しまだ あきひろ)
1964(昭和39)年、北海道札幌市生まれ。早稲田大学政治経済学部中退。在学中より放送作家、フリーライターとして執筆活動を始める。1990年夏から武豊騎手のアメリカ遠征に同行するようになり、『Number』『別冊宝島』『週刊文春』『週刊朝日』などで競馬関連の原稿を執筆。著書に『「武豊」の瞬間』『誰も書かなかった武豊 決断』『ディープインパクト 無敗の三冠馬の真実』『伝説の名ジョッ
キー 歴史をつくった天才たちの光と影』『ウオッカ物語 競馬史に残る美しき名牝』競馬ミステリー小説『ジョッキーズ・ハイ』ドラマ化作品『絆 走れ奇跡の子馬』など。2009年「下総御料牧場の春」で第26回さきがけ文学賞選奨、2012年『消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡』で2011年度JRA 賞馬事文化賞を受賞。

「2020年 『ジョッキーズ 歴史をつくった名騎手たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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