- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784199006920
作品紹介・あらすじ
有能な救命救急医の那智には、忘れられない記憶がある。七歳年下の義弟・達治-八年前に一晩だけ抱かれ、那智自ら突き放した相手だ。ところがある日、研修医になった達治が、那智の指導を受けにやってきた!?真っ直ぐな少年だった達治は、眼光鋭い大人の男に成長!!しかも「また俺を誘ってくれますか?」と不遜な態度で告げてきて…。
感想・レビュー・書評
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兄弟の恋心を描いた作品ですが、折角義兄弟となっており、医師会の後継ぎという確執もありなのに、親が残念。
もっと壁になれよとか、母親の愛人という立場があるのに輝いていない。そのため地味。二人だけの世界なのかもしれませんが、周りがどうしてもその場だけの使い捨て設定のような気がします。たくさんの人がいたのに、その場限り。武井さんも前田さんも良い人なのに、かわいそうです。 -
無難な感じにまとまってた感じ。
「義弟の思いが仄暗く歪んで執拗に義兄を・・・」
という展開を期待して読んでたので
そう思ったのかも? -
弟×兄(義理)ツンデレ受 健気受 再会 年下攻
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医療もので義兄弟。
母親が大病院の院長と再婚したことで、そのお屋敷に住むことになった小学校六年生の那智。
そこには前妻との間に生まれた5歳の男の子がいて、実際のところ那智は跡取り息子の存在をおびやかすお荷物でしかありませんでした。
親とは別の離れに住まわされ、義弟となる達治のお守り役のような立場。でも、那智と達治は義兄弟として仲良く成長していきます。
そんな二人の絆が一層深くなるのが、那智が高校2年生の夏、家族旅行のアラスカで起きた事件がきっかけでした。
訳あって、誤解したまま離れてしまった義兄弟の再会愛です。
この話は雑誌掲載時に読んだのですが、その時のレビューでも書いたように、当時は題材がありきたりでつまらないなという感想でした。
しかし!
華籐センセあれからものすごく加筆修正されたようです。読み比べてもぜんぜん違う印象になっていてびっくりしました。
あれですね、大改造!!劇的ビフォーアフターです。基礎工事はそのままなんだけど、見違えるようになってるってヤツです。
ひどい誤解をしたまま離れ離れに生きることになった二人が、心の奥底では相手のことを深く思いやり愛し合っていることが、しっかり伝わってくるようになりました。
雑誌掲載時には、ラブが見えにくく、達治が露悪的すぎて那智もツンツンのびっちで感情移入しにくかったのが、デレ部分投入でとってもよくなっていました。
那智がただの意地っ張りな尻軽じゃなくて、達治の幸せを強く願っているのがわかります。
那智は医師としては仕事熱心で素晴らしいんですが、それ以外のところではもろくて危うくて、放っておけないタイプです。
みだしなみとか部屋とか男関係も適当でだらしないし。
自分の気持ちを説明するのが下手くそで、言い分けもきちんとできない不器用さです。
達治は、そんな那智を護りたくて頼られたくて、パーフェクトな大人の男であろうと、年下ゆえにずっと努力を重ねてきたんです。
そんなふうにがんばってきた達治の気持ちに気付くと、胸がきゅーんとします。
「生まれる前から、にいさんが好きだった」って、すごすぎる。
一途で、健気で、すごい執着愛。
お仕事場面もリアルに描かれていて、ドラマのワンシーンを観るようで迫力ありました。手抜きやいい加減さがありません。徹底してリアルをみせてくれようとします。こういうところが、さすがだなと思うし好きなところです。
エロ的にも満足です。互いに口には出さないけど、愛し合っているのが強く胸に迫ってきて萌えました。那智なんか今だけとか、これで最後とか思っていて切ないです。それだけ本気の濃厚Hなんです。
書下ろしは甘くてラブラブ。こちらは達治視点で描かれていて胸焼けしそうなほどデロ甘でした♥
あとは、イラストが前にも書いたようにもっと大人っぽい絵柄にしてほしかったですね…那智がかわいすぎ。脳内変換して読んじゃいました。