妖精のスープ (スプラッシュ・ストーリーズ 31)

著者 :
  • あかね書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784251044310

作品紹介・あらすじ

小学5年生の春香は、クラス替え以来、友だちが作れないでいた。家では妹の愛香がお母さんを独占していて寂しい。そんなある日、森で小さなおばあさんを見かけた。色あざやかな装いが、春香には妖精のように感じられた。思い切って家を訪ねる春香に、妖精のおばあさんは、スープをふるまう。しかし、とてもまずいスープだった…。妖精と慕うおばあさんとの交流で、少女がコンプレックスを乗り越え、自分の居場所を見つけていく物語。

感想・レビュー・書評

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  • お忍びのお婆さんを「妖精さん」と思い込み、寂しい気持ちの拠り所にしようとする、その子供心にちょっと共感した。寄りかかると遠ざけられ、頼っては逃げられ、そして自力で生きるしかなくなっていった子供の頃を思い出した。友達と手を携えていく明るい未来が示されているけれど、現実ならこのあと春香は真ちゃんともかすみさんともすぐに引き離され、友達がいなくても生きられる人間になるだろう。友達が必要なくなる年齢まであと少しだから。

  •  引っ込み思案で友だちがいない春香は、家でも妹が母親をひとり占めしていて居場所がなかった。

     学校帰り、春香が一人で歩いていると、派手な洋服を着てカートを押して歩く小さなおばあさんを見つけた。春香は、彼女を妖精ではないかと思った。
     日曜日、また妖精を見つけた春香が急いで後を追うと、妖精は森の中の小さな家に入って行った。
     妖精は不愛想な人だったが春香を家の中に入れてくれ、そしてスープをだしてくれたが、それはドブ色でとてもまずかった。

     家に帰ってお母さんのおいしいスープを飲んだとき、春香は妖精さんにおいしいスープを作ってあげようと思った。

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