- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784251044808
作品紹介・あらすじ
小5になる春、知里は海で呼びとめられ、不思議な約束をする。クラスに自分の子が転校するので友だちになってほしい、という人魚と。その言葉通り、転校生として海野夏がやってきた。すぐに人気者になった夏だが、自己紹介で性別を明かしていなかった。しかし、掃除の時間に話しかけてきた夏は、知里に秘密を教える。自分は人魚だということを……。将来を決めるため陸に上がった人魚の子と、友だちの秘密を守り抜く少年の物語。
感想・レビュー・書評
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性別不明、天使のような転校生夏は人魚。知里を信用し秘密を明かしてくれた夏のため、1年間秘密を守り通し夏の未来を守りたいと願い奮闘する物語。
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いや~、児童書いいなぁ。
大事なことが詰まってる。
ファンタジー要素もあって、じわりと響く素敵な作品でした。
捻ったり裏を読んだりせず、ストーリーと一緒に自然に言葉がストレートに入ってくる。
ハッとなる場面がいくつもありました。
人魚の海野さんの秘密を共有することになった小谷君。
合唱コンクールをめぐるあれこれを通し、2人とクラスメートが友情を育みながら成長していく姿に心が温かくなる。
子どもって、素直だからこそ残酷なときもある。「小学生の世界ってこんなだったなー」って思い出しました。
子育ても終わりに近づいている私。
自分の子ども時代、子どもの幼少期、そこからまた年数を経て読む児童書も良いものですね。
そんなことを感じた読書体験でした。 -
すごく好き
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すごい、まめふくさんの絵がぴったり!な物語。
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レオみたいな子、人気あるだけに誤解されやすいのかもなぁ。爽やかな物語でした。
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第69回産経児童出版文化賞フジテレビ賞
第8回児童ペン賞少年小説賞
賞もの読み。小5設定、厚さの抵抗はあるが、語りの読みやすさがちょうどいい。人魚の中性設定がLGBTと繋がりあり。合唱コンクールで仲違いするも、普遍な友情と努力で和解+人魚。ファンタジーと学校もののしっくりした組み合わせ。 -
友達と、個人として向き合う緊張感を感じました。それぞれの個を大切にする難しさもありますが、そのようなギリギリバランスが取れた中で、培われるものがあると思います。子どもに読ませて感想を聞きたい一冊です。
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語り口が少し苦手なタイプだった。男か女か、型にはめないといけないのか?多様性を認める社会に生きるこどもたちに。