甕のぞきの色 (プリンセスコミックス)

著者 :
  • 秋田書店
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253073745

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  • タイトルの「甕のぞきの色」は不治の病を宣告された青年の話。
    西洋医学に頼る術をなくした彼の頼った先は「奇跡の水」で体が回復するという宗教施設だった。
    その奇跡の水を見つけ、施設のシンボルともなっているのが18歳の少女、比売子。
    彼女は18歳にしては幼くまるで少年のようだった。
    やがてその水の分析が化学的に行われ、マスコミが施設に押しかけてくる。

    「甕のぞきの色」とは、水をいっぱいくんだ大甕を覗くと水が幽かに青みを帯びて見える。そのぐらい幽かな青色をひとはけだけかけた藍染めのことだそうです。
    そういうものは見えるといえば見える。
    見えないといえば見えない。
    あるやなしやのもので、そういうものを信じられるか、信じられないかで変わってしまうような幽かなものを例えてるのだろうと思いました。

    またこの本には作者の霊体験「蓮の池」、自分にとって都合のよい女を求める男のあさはかさを描いた「二口女」も収録されています。

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著者プロフィール

山岸凉子(やまぎし・りょうこ)
1947年北海道生まれ。69年デビュー後に上京。作品は、東西の神話、バレエ、ホラーなど幅広く、代表作に「アラベスク」「日出処の天子」「テレプシコーラ/舞姫」など。

「2021年 『楠勝平コレクション 山岸凉子と読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山岸凉子の作品

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