- Amazon.co.jp ・マンガ (170ページ)
- / ISBN・EAN: 9784253158770
感想・レビュー・書評
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元風俗嬢のちひろさん。今は小さなお弁当屋さんで働いている。そんな彼女の元には、今日もいろんな人たちが集まってきて──。ちひろさんの自由に生きていく日々を描いたドキュメンタリーマンガ。
ちひろさんは自然体だ。裸のような身軽さで生きている。余計な情報など当てにしない。相手の目を見て判断する。言葉に隠した本音を、目の奥から嗅ぎ分けるのだ。目先の言葉や見栄じゃない。その人を真っ直ぐに見る。だから見抜かれた人はちひろさんに心を開いていく。ああ、この人とは裸同士で話せるのだと安心する。ぼくも話してみたい。そんなちひろさんがすごい。
1話目の師匠回から引き込まれる。軽やかで、あたたかくて、その一寸先の静寂。ちひろさんだけがすくい上げた命だから、あの終わりでよかったんだと思う。
マコトとのエピソードもよかった。叱った後にちゃんとやさしくできる強さに憧れる。大人と子どもの健全な関係というか。親や大人だってことを権力にして、あなたのためと言っておけば愛になるって誤解してる人間いるからね。あんなこと言われたら、いい男になりたくなる。
ちひろさんはいつでもフルスイングだ。世の中では結果がすべてなんだと言われちゃいるが、当てるんじゃなく勇気を持って振り抜くことが大事だと知っている。
「サービスってね 何でもやってあげることじゃないからね 欲しがるもの何でもあげたらナメられる いったんナメられたら食い尽くされて飽きられる」
すずが良かれと思って会いに来たからこそ切ないね。ちひろさんに知らずと向けた言葉は、きっと彼女自身の劣等感の表れだった。自分をナメることに慣れると、相手をナメることにも慣れていくのかな。
オカジとの話も好きだなあ。ちひろさんの言葉が名言すぎる。
「悩みってほんとはすごくシンプルなことをあーだこーだ言い訳することから始まるのね」
「言い訳ときれいごとを全部引き算していくと最後に着色されてない裸の感覚が残るでしょ 答えはもう出てるのよ あとはそれを飲みこむ覚悟ができるかどうかだけ」
覚悟の数だけ、いい顔になっていく。そんなちひろさんだからこそ、みんな集まってくるのだろうな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今回は「ちひろさん」の方
お久しぶり♪って感じ。
元気?なんて言葉は絶対野暮(笑)あんたに関係ないけど、元気だから!って返されそう。
これ読むにあたり、前のシリーズ見たら、絵柄が?あれ?けど、昔から、ちひろて、このちひろさんのイメージなんですよね。
「元風俗嬢」って何なんでしよ?誰でもない、何でもない、 ちひろはちひろさんなんです。
女子力バトルは楽しかった(笑)
そして、誇り高き野良猫ことバジル姐さんが登場。多分、このシリーズ最強キャラ♪
嬢だった時のちひろの乾いた眼をしているんじゃないかな?
悪ガキ佐竹に言った
「いつでも触れるおっぱいが欲しかったら、いい男になんないとね」は男性としたらグッとくる!
これも勝手なキャラ設定って言い放たれちゃうのかな?
#安田弘之
#ちひろさん
#漫画好きと繋がりたい
#漫画倶楽部
#漫画
#漫画好きな人と繋がりたい -
元風俗嬢、ちひろ。海辺の小さなお弁当屋で働く彼女の元にはいろいろな悩みを抱えた客がやってくる。
恋愛、仕事、家族、自分自身…ちひろが導く答えは? 多くの人を救った傑作、新作で復活!!第1巻。
世の中の常識や忖度から自由に生きてるちひろさんの自由さ寂しさに引き寄せられるように、厳格な家族に悩む女子高生オカジや母親の愛に飢えているマコトなどがちひろさんと過ごして、悩みを解決するための言葉をもらい踏み出していく。
分け隔てなく接するちひろさんだが、一緒に酒を飲みたくない人もいる。
風俗時代の後輩のすずちゃんやちひろさんを合コンに誘うOLのように、ちひろさんを知りもせず簡単に決めつけてくる無神経なヤツらには、容赦ない。
ちひろさんの親友のニューハーフ・バジルとの誇り高い野良猫同士のシスターフッドも痛快な1巻。 -
たまたま出会って何気に読んだけど、とても良かった。周りから見る自分って、いろんなバイアスがかかっていて、何も知らないくせに人を勝手に評価するのだ。それは仕方ない。だって自分もたぶんそうしてるから。大切なことは、自分が今の自分で幸せなのかどうか。幸せなら、他の人にどう思われようが、どうでもいいのだ。ブレない自分を持ちたい。強くなりたい。ちひろさんに勇気をもらった。ありがとう。
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設定が面白いんだろうなあ。元風俗嬢の人、って身近にいると気付けることは必ずしも多くないだろうし。
その話の中で、場数を踏んだ女ならではの取り回しがあって、引き込まれる感じ。
あと、風俗嬢とはいえ話がエロによってないのも良かった。 -
良き
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映画を見てから原作4巻まで無料だったので。
実話?って思ってしまうところが、原作者さんのツボなんですよね。
ちひろさん。本当にどこかで生きていそうな、でも幽霊のような掴みどころのない存在。
こんな雰囲気の作品を男性が描いているのが1番の驚きでした。映画の後もエンドロールで原作者男性なんだ!と驚きました。
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漫画を読み終わって、ため息が出て涙が出たのは初めてだ。本を抱きしめたのも初めてだ。ちひろさんがわたしの初めてで良かった。
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ちひろさんの生き方がとても好きだ。自由だけどちょっと息苦しさも感じて、楽しそうに見えるけど人生楽じゃないのも知っていて。
こんな風に生きられたら素敵な日々なのかな、と思いながらもそれってないものねだりだよなぁと思いつつ。ぐるぐる色んなことを考えさせられる作品です。
ちひろさんを取り巻く他のキャラクターや下町感もとても好き。作者のあとがきも素敵だなと思いました。これはちひろさんという女性のリアルを描いたドキュメンタリー。読めば彼女に会いたくなる。 -
日常でふと、千尋さんのことを思い出す。
千尋さんがいつの間にか染み込んでた。
冷たく、優しく、怖いのに守りたくなる愛しい千尋さん。