BEASTARS(6)(少年チャンピオン・コミックス)

著者 :
  • 秋田書店
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253227599

感想・レビュー・書評

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  • 巻末ではいよいよ本題に近づいてきているよう(タイトル回収にはまだまだかかるだろうけど)。
    恋に関しては主人公のレゴシに頑張ってほしいけれど、キャラクターとしてはやはりルイ先輩を応援してしまう。物語全体はあくまで青春漫画で、ルイもアイデンティティに苦しんだりする若者なのだけれど、彼の話は妙に大袈裟で、妙にドラマチックで、芝居がかっている(演劇部長という肩書きもお誂え向きに)。多分、彼はこの漫画の「漫画らしさ」を担保してくれるキャラクターであって、読みながら偏愛したくなるのはそれが理由なのかもしれない。

  • ここで告白をするレゴシもすごいが、
    ハルちゃんの「気づかないふりしてた」という言葉に驚く。
    一緒にいるのが楽しかったからだと。
    止まっていた時間を動かすという言葉から、まさか
    食べられようと動いてしまう展開になるとは。
    本能なら逃げ出す方になりそうなのに、この意外性がすごい。

    外泊のことばかり指摘する寮母にはやはりモヤモヤする。
    そこに割って入れるジュノはやっぱり肝が据わっている。
    レゴシ先輩を幸せにできるんですかとハルに言ってしまうところもそうだ。主人公カップルの恋路を邪魔するポジションにありながら
    嫌われキャラでは無いのは、こうやってこそこそせずぶつかっていく性格だからだろう。

    自分を認めてくれたレゴシの存在がハルの中で大きくなっている。
    ジュノのやり方は好きでは無いけれど、
    レゴシもビースターも手に入れたい彼女らしいやり方だとは思う。
    レゴシの様に暗い現実を恐らく目の当たりにした事のない彼女にとって
    純粋に肉食獣の『弱い』立場を引き上げ、良い世の中にしたいと考えているのだろう。
    1人で戦っても潰れてしまうといのも間違ってはいない。

    想定とは変わってしまったが、きちんとハルに告白できて良かった。

    ジャックたちがレゴシの無断外泊の件に触れないと決めた理由が、自分たちかレゴシが傷付くから、なのに笑ってしまった。

    草食と一括りにする方が差別と言うビル、一理なくも無い。
    ビルにはビルの信念があって、ルイというブレーキになるような存在がいたから
    自由にそれを追えていたところがあるのだろう。
    あいつがいなきゃ俺はただの悪者だという不安の吐露に、アオバはアオバで共感も安心もあったのではなかろうか。

    ジャックとレゴシの小さい頃のエピソードが可愛い。
    まだ見た目がころころした子犬にしかふたりとも見えない頃からの仲なのだな。
    絶対ヘンな奴だからもっと話さないとわからない、
    一緒に遊ぼうという発想になるジャックも
    結構『ヘン』だ。とても可愛い。

    レゴシが力を使わないように気を付けていて、
    それが不快だと言っていたルイ先輩がまさかのシシ組入り。
    予想外過ぎたが、学生生活に戻れる気がしないのは分かる気がする。
    戻って来てくれたと思ったし戻って欲しかったとも思う。
    獅子も鹿もシシだからシシ組なのはなるほどと唸る設定である。

    レゴシとしてはジュノを振ったつもりも無いのは分かる。
    ジュノの演説のお蔭で、近くにいっただけで草食から警戒されないのが嬉しいと喜ぶ肉食たちの気持ちも分かるし
    だからこそ危険性が曖昧になる不安もある。
    ジュノが単純に喜ぶ気持ちも分かるのだが、「今この場に草食はいない」のが全てだ。

  • びっくりな展開。
    そうだったのか良かった、と思ったらすぐえーーー!全然良くないじゃん!!
    ただでさえ怖い設定&展開が、ますます怖いことになってきた。
    しっぽを足の間にはさむような気持ちで読んでる。

  • ユキちゃんとジュノのバチバチ感が読んでてヒヤヒヤする!学園を超えて、肉食、草食を取り巻く環境が変わりそうな展開が胸熱!

  • ツタヤのレンタル履歴見たら去年読んでたけど、今読み直しても全然新鮮に読めた。時間なくて読めなかったのかな。

    昔途中まで読んだ時も思ったけど、現実世界に存在する男女(+それ以外の所属)の軸に加えて、ここでは肉食獣 vs 草食獣の軸があるのが面白いし、その軸が現実世界の男女軸とか、保守リベラルとか、そういう対立構造をちょっとずつ違う形で反映している感じがするんだよな。明確に自分の中で説明できるくらいまで落とし込めている訳ではないけど。

    ふつうにレゴシは好きなんだけど、うさぎもメスオオカミもう〜んってなるところがあるんだけど、表情とか含めたそういう細かい雰囲気を表せるのは、(偏見だけど)作者が女性というのが関係しているような気もする。
    ルイ先輩が今後どうなっていくのか気になる、てか学園に帰ってくるんかい。ここで学園からは退場させたままにしとくこともできたと思うけど。ラスボス枠ではないような…気がする…

    この作品としてははじめに主人公レゴシとうさぎのその2個体の関係にゴールがある、というような設定の置き方をしているから作中の社会の行方がごちゃごちゃ複雑で先行き見えない感じになってもそれがストレスじゃなくて、むしろ話の展開というか、スパイスを加える感じになってる。サブのゴールとして、どういう属性を持つ個体がビースターになって、どんなビジョンを持ってどんな方向性に社会を導いていくのか、という。結論がどの方向にいくかは置いといて、トピックの性質としては割と時代に要請されて生まれた側面があるようにも感じる。

  • 夜景のシーンに痺れる。構図とコマ割りが素晴らしい。

  • ルイ先輩生きてたありがとう良かった肉食のボスとかまじかっこいいなルイ先輩がんばれ
    ジュノちゃんかわいいかっこいい最高
    701号室プロフ日常ありがとうかわいい

  • 食べる、食べられる

    好きの気持ち
    好きって伝えてどうなりたいのか
    彼氏彼女ってどうなれば?
    このままで良いという気持ちと
    もうここまで来てしまった気持ちと
    終わらない気持ちが
    自分とは違う存在を好きになってしまう時
    人が人に惹かれるのとは違う想い
    その想いをどうなっていくのだろうか

  • シシ組からハルを救い出したレゴシ。告白する出会いの真実と、二人を困惑させる思いがけない動物の本能。
    そして隕石際当日、自分の想いに従い積極的に動くジュノ。レゴシとハルは種族を超える困難を前に、それでも決心をする。一方失踪していたルイは、草食・肉食の現実を知ったうえで新たな戦いを始める。
    この世界のイヌの起源もわかる第六巻。

  • ルイ先輩、生きていたのは良かったが、まさかのシシ組のボスになっていたとは。

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著者プロフィール

2016年デビュー。週刊少年チャンピオンで読み切り連作「BEAST COMPLEX」を掲載後、「BEASTARS」連載開始。

「2019年 『BEASTARS 1~10巻BOXセット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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