茉莉花官吏伝 ~後宮女官、気まぐれ皇帝に見初められ~ 2 (2) (プリンセスコミックス)

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784253274579

作品紹介・あらすじ

皇帝・珀陽のため、もう一度本気を出して科挙に臨むと誓った茉莉花。一方、その裏で珀陽を取り巻く状況に暗雲が…!?

感想・レビュー・書評

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  • 少女の立身出世物語でありながら、主人公が「男社会で男を押しのけ、実力で成り上がってやる!」とも「成り上がった先で成し遂げたいことがある!」とも言わない、むしろそうでなくていいよと言ってくれる作品。

    既存の体制や風潮への対決姿勢を持たない作品ということは、もう戦わなくても融和可能(居場所が作れる)ということなので、この物語群(や社会)が新しいステージへ進みつつあるということが表れているのかなぁ、と思いつつ読みました。
    ただその分、茉莉花の動機と彼女の出世とは直接的な相関関係がなく(珀陽と共に居続けるための前提条件ではあるけど)、動機による物語のカタルシスなどは得られなさそうなのかな、という気がしています。

    ◆実態のない描写
    ちょっと残念だなと思っている点として、実態というか具体的な描写のスキップされている箇所が、ちらほらあります。
    まぁ、漫画的にそこまで細かく描いても面白い画にならないし、尺も食うし、スキップするのも理解はできるのだけど。
    例えば、「理解する」講義のシーン。
    何をやっているかは想像できるけど、具体的な話(例)がないから、茉莉花の「理解する(わかる)って……すごいのね…」という台詞の実感が伝わってこない。
    ここ滅茶苦茶良いシーンだと思うので、なんかもったいない。
    あるいは、他国との会談のシーンも「なんか茉莉花が上手いことやった」のはわかるけど、具体的な有能さの表現はもう一声欲しかった印象。
    まぁそこがこのエピソードの本質ではないんですけどね。
    「官吏になる」という導入部分のエピソードだからか、細かい実態よりは「上手くやった」部分を掬い上げてダイジェスト化し、珀陽たちと茉莉花のやり取りや、茉莉花のマインドセット確立に注力している感じなのかな。
    ここからですかね。

  • 春雪君とも何だかんだお互いに励ましあえる友人になれた感じで、試験の延びも予想以上によく順調な茉莉花。
    急遽陛下のピンチで呼び出され、応援に駆けつけたけど、まさかそのまま国の存亡をかけた大舞台に立たされるとは。展開が早いな。
    いくら最近成績爆上げでもこんな大舞台緊張してしくじっちゃいそうだけど、そこはほんとに優秀だったんだなぁって感じ。見事に役割を演じきったな。
    官吏を目指すための意志も決まったみたいで、今後が楽しみ。
    とりあえず早速次の波乱の幕開けになりそうな赤の皇帝とのエンカウントで続きが気になる。

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著者プロフィール

第13回えんため大賞≪二期≫ガールズノベルズ部門にて、「おこぼれ姫と円卓の騎士」が優秀賞を受賞し、作家デビュー。

「2023年 『聖女と皇王の誓約結婚 2 恥ずかしいので聖女の自慢話はしないでくださいね…!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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