心を病む女たち: 狂気と英国文化

  • 朝日出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784255900414

作品紹介・あらすじ

本書は、フェミニズムの立場から書かれた、1830年から1980年に至るまでの150年間にわたる英国文化と精神医学の歴史である。

感想・レビュー・書評

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  • 本文にある通り「フェミストの立場から見た精神医学史であると共に、女の病いとしての狂気の文化史」を記した書物です。保護院の設立や精神医の紹介まで・・・「精神医学史」というだけあって専門的な話も多いので結構とばして読みましたが、「文化史」の方の記述がなかなか楽しめました。数冊シェイクスピアを読んだことのある程度の私でも楽しめたので、英文学を勉強してる人にはさらに面白いのでは。

    フェミストの立場から見た「狂気」、恐ろしい実態ですね。どれだけの女性が社会的な背景から本当に狂って、どれだけの女性が正常なのに病院に押し込まれてしまったのか・・・。

    そして、ヴィクトリア朝における公立の保護院(やたらと環境がいい!家庭的!しかもそれを世界に誇る!)についての記述や、医者にシェイクスピアのファンが多く患者の症状の説明を彼の戯曲に求めた、などイギリスっておもしろい国だなとも感じました。ハムレットに出てくる「英国は狂人ばかり」という台詞も、案外うそじゃないのかもしれません。

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