菜の花畑のむこうとこちら (ソノラマコミック文庫)

著者 :
  • 朝日ソノラマ
4.21
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本棚登録 : 31
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784257723493

感想・レビュー・書評

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  • 好きなマンガはと訊かれたら、最初の方に思い浮かぶ一冊。

    ※私が読んだ版を出していたブロンズ社は、倒産してブロンズ新社になり。
    この文庫を出していた朝日ソノラマも、朝日新聞出版に権利を譲渡(?違うかも)。結構流転しています。。。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ちーママさん
      樹村みのりの眼差しが好きです。静かだけど強さを持つ作風も、、、
      憶測ですが実体験あっての優しさじゃないかと。。。猫の手元には殆...
      ちーママさん
      樹村みのりの眼差しが好きです。静かだけど強さを持つ作風も、、、
      憶測ですが実体験あっての優しさじゃないかと。。。猫の手元には殆ど残っていないので読み返せ無いのが残念。

      > 時々本棚を覗かせてもらいます
      はい、時折覗いて貰えれば、ちーママさんの興味と合致する本もあるのではないかと、、、

      鬱陶しい猫にお付き合いくださり、有難うございます。
      特に最近は怒りに任せて、載せる必要がない本まで登録しちゃってます。
      早く心穏やかに過ごせる日になりますように
      2022/05/08
    • ちーママさん
      猫丸さん
      家を捜すと、紙が茶色になったみのりさんの単行本が12冊も残っていました。(40年前のものです)「菜の花畑のむこうとこちら」もありま...
      猫丸さん
      家を捜すと、紙が茶色になったみのりさんの単行本が12冊も残っていました。(40年前のものです)「菜の花畑のむこうとこちら」もありました。読めるところだけ読んでみると、確かに温かい眼差しです。
      私は、20代で最初に読んだ2冊の本がきっかけで、みのりさんの世界にはまったんだと思います。親子関係で傷ついた心を深く丁寧に掘り下げて描かれていたので、共感できたのだと思います。みのりさんの実体験なんでしょうか?ともかく当時の私はこの本で救われたところがありました。
      せっかく、猫丸さんにいただいたきっかけですので、目の調子がいい日に、ぼちぼち読んでいこうと思います。ありがとう。

      世界も日本も、つらい現実が多い状況ですが、自分にできることを考えていきたいですね。

      P.S. 猫丸さんも登録されている「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」は、どうしようもない状況の中にも希望や楽しみがある、そんなあるあるを描いていて気に入りました。機会があれば、手に取ってみてください。長くなりましたが、お返事いただいてうれしかったです。
      2022/05/08
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ちーママさん
      目を労りつつお読みください。。。
      しかし12冊もお手元に!羨ましいなぁ~
      岩波書店が樹村みのり作品を2020年・2021...
      ちーママさん
      目を労りつつお読みください。。。
      しかし12冊もお手元に!羨ましいなぁ~
      岩波書店が樹村みのり作品を2020年・2021年と連続して復刊されているので、ひょっとしたら今年の10月にも?と密かに期待しています。

      > みのりさんの実体験なんでしょうか?
      猫の想像(妄想)ですから、、、
      今思うと先駆的な作品だったでしょう。親子関係の本も色々出ましたが今でも有効だと思う。

      ヨシタケシンスケは外せませんよね(この本は未だ読んでませんが)!
      2022/05/09
  • やさしくて、あたたかくて。
    読み終えた後、小さな灯が心にともる。

  • ほぼ樹村みのり初体験だけど(Comic新現実で、少し読んでる)、これは定期的に読み返すマンガに入ること確定。


    おばさんと、お母さんと、まあちゃんの3人暮らしの家に、下宿してくる女子大生4人が起こすドタバタという設定は、しばしばマンガに好まれるタイプ。
    ただ、これがモラトリアムとして許された場所であり、その先には生活という現実が待っている、というのは連作化以前の単発短編である「菜の花」の方でとりわけ意識されている。

    下宿生の森ちゃんは、ときに70年前後の青春として学生運動でヘルメットなどをかぶりつつも、大学の四年間が終われば、郷里の青森に帰って花嫁修業とお見合いというコースが待っていることを受け入れざるをえない。

    そういう意味では連作の「その後」も読んでみたくなるんだけれど、実際にやると結構ヘビーな感じになりそうなので、あくまでコメディとして完結したこの終わり方でよいんだろうね。

    出来ればこの傾向の作品をもっとたくさん読みたいんだけれど、ファンサイトの作品リストなどを見ると、いわゆる社会派として分類される作品を描くことの方に強く樹村の関心が向きがちなようで、それはもちろん結構なことだけれど、もったいないなぁとも思う。
    「菜の花畑」の路線を定期的に描き続ければ、もう少しポピュラーになってたんじゃないか。とはいえ、本人にそういう志向がない以上、そんなこと言っても仕方ないけど。


    『新現実』での樹村みのりインタビューによると、永田洋子は、獄中からの手紙に『菜の花畑のむこうとこちら』を模写したイラストを添えたものを描いたりしていことがあったらしい。
    いわゆる樹村の社会的な作品ではなく、樹村自身が語るように「みんなで仲良く一緒に愉しく暮らそう」という(ある意味では他愛もない)内容の「菜の花畑」に強く反応する感受性とあの事件との断層に思いをやると、ぼくは永田を痛ましく思う。



    樹村みのりという人は、24年組に名前が挙げられているわけだけれど、ここに分類される他の作家陣がしばしばテーマを展開する際の枠組みとして SFやファンタジーの要素を利用していることに比して、樹村みのりの作品群にはほとんどそうした傾向が見られないようだ。
    本人の資質として、SF的な設定を媒介にして語るよりも、もっと直接的に語るほうが向いているのだろう。
    一方では、そういう樹村のアシスタントから、SF専門といっていい佐々木淳子が出てきたというのも不思議な話ではある。



    そういえば、川本三郎『マイ・バック・ページ』の映画化で、BGMにCCRを使うんだろうかと書いたけど(マツケンと妻夫木が歌うらしい)、あの本では樹村みのりのマンガの一節が引用されていて、あの辺も使われるんだろうかというのもちょっと気になる。

  • 2006年文庫で再販。嬉しい♪

  • 母が結婚後も大切にしていた漫画の文庫版を本屋で発見しました。
    子供の頃に読んだのとはまた違った感想。最後に入っている女たちの話が、今読むとなんか心に沁みる。
    若さという青さがいとおしくなるような漫画です。

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著者プロフィール

漫画家

「2019年 『女性学・男性学(第3版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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