1982年刊。
機動戦士ガンダムの富野喜幸総監督の手によるTVアニメ「戦闘メカザブングル」のノベライズ版。著者はTV版脚本担当の一人。
TV版ザブングルよりも、∀ガンダムに近い世界観で物語が展開する。
あるいは「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」で、もしシャアのアクシズ落し作戦が成功していれば、というifの後の世界、と見れば理解できるかもしれない。
TV版自体は、特に後半はキッド、ティンプなどの切れキャラによるギャグ路線で突っ切ったが、本作は造物主(イノセント)側の苦悩や存在意義を、物語のスパイスとして加味し、より考えさせる内容に昇華している。
そういう意味で、ただの焼き直しに止まらず、良作ノベライズに化けたと言えるかと。