山下惣一　百姓の遺言

著者 : 山下惣一

• 家の光協会 (2023年7月18日発売)

作品紹介・あらすじ

2022年7月に亡くなった農民作家・山下惣一さん、最後のメッセージ
「農なくして国が成り立つか」　
「農の原理は循環であって成長ではない」
食の安全保障が脅かされる今こそ伝えたい、大切なこと

長引く円安やウクライナ侵攻などによって食糧価格が高騰しています。
日本は、これまでのように「海外から安く食料を買ってくる」ことが難しくなっています。
「生涯一百姓」を貫き、米の減反政策や農業の規模拡大を進める農業政策に異議を唱え続けた山下惣一さん。
本書は、昨年惜しまれつつ逝去された山下さんの半生を振り返るとともに、日本の農業に関する時代ごとの提言や晩年のエッセイのほか、
1979年に直木賞候補作となった『減反神社』も収録。

感想・レビュー・書評

[ゆりさんの感想 · 2024年2月21日]

生の言葉という感じがする
雑な喋り方
文学作品と言う感じではない
でもしっかり染み入ってくる

数字を現在に照らし合わせる考え方が興味深い
203高地の攻防で戦死した日本兵は一万人
1997年の自殺者数は三万人とかね
同じ死でも、比較すべきものではない気がするけど…

いずれわかることだ
と山下さんは言う

真理はひとつだなとおもう。

山下さんの言葉を大切に定義付けて使うところが好きだ

例えば
農と言うのは農業の直接金にならない仕事
業と言うのはいわゆる経済活動

池澤夏樹の名前が出てびっくりした

直腸癌になり，感動したことがいくつもあったそうで、そのひとつが
日本人の腸の長さだそう
え⁉️そこ…⁉️
最大の感動はさんぶがゆ
これが命
やっぱりお米が命

これが2016年の記

著者プロフィール

◎山下 惣一（やました・そういち）1935年佐賀県唐津市生まれ。農業に従事するかたわら創作活動を続ける。1969年『海鳴り』で第13回日本農民文学賞受賞、79年『減反神社』で第27回地上文学賞を受賞。同作は第85回直木賞候補作となる。著書に『ひこばえの歌』『日本人は「食なき国」を望むのか』（家の光協会）、『農の明日へ』（創森社）など多数。生活者大学校教頭、アジア農民交流センター・ＴＰＰに反対する人々の運動の共同代表、小農学会の顧問も務めた。2021年2月に「老農は死なず消えゆくのみ」と断筆を宣言。2022年7月10日に肺がんのため逝去。

「2023年 『山下惣一　百姓の遺言』 で使われていた紹介文から引用しています。」