畑仕事の十二カ月: 暦に学ぶ野菜づくりの知恵

著者 :
  • 家の光協会
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (174ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784259562380

感想・レビュー・書評

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  • 太陽と月の暦で野良まわり。
    旧暦を知り、二十四節気を意識する。
    自分自身の生活に大きな自然の流れを取り入れたいと感じました。
    農業初心者でこれからの生活に家庭菜園を加えようと考えていましたが、この本に出会えて良かったと思います。
    来年は農事暦もつけまして、住んでいる場所の理解を深めていきたいです。

  • 二四節気を基本にに自然界の動きを感じ取りながら豊かな心で農作業している方々を想える。農業初心者にとっても少しづつ参考にして指南書となり有難い。

  • 自然のサインで今何の農作業をしたらいいのか知りたくて、借りてみた。
    カエルが泣き始めたら~作業をする。
    ツクツクホウシが泣き始めたら~作業をする。
    的なことが分かればいいと思う。

    ○○だったら~作業をする の記述はそんなに多くなかった。月を上旬・中旬・下旬にわけ、24節季のいつになるのか、何の種をまくのか、その時期の作業などが書かれていた。書き出してみると、数カ月にわたり同じ作物で種まき時期が書かれてあったりした。自分の地域にあわせてまとめ直さないとだめだなと思った。
    〇月の畑仕事 の項目の次に文章が書かれていて、こちらがとても有意義だった。再読の時はこの部分を読み返すだけで
    いいなとも感じた。

    旧暦5月は悪月とも呼ばれる。僻蛇(へきじゃ)の風がふくといわれる。人も植物も病気にかかりやすい。

    昔の人は、害虫を螟螣蟊賊(めいとうぼうぞく)と呼んだ
    螟 芯をたべる
    螣 葉を食べる
    蟊 根を食べる
    賊 節を食べる

    ミミズ 畑のミミズは2種対 フトミミズとシマミミズ。前者、土を食べ団粒構造を作る。後者、残飯を食べ優良な肥料である糞と、優良な液肥であるおしっこを生産する。コンポストでこのミミズを飼っている地域もある。この箇所の記述、後者で”有料な”と表現されてあった。買うのか?と思ったが、多分誤植だろう。

    冬至 一陽来復 柚子湯にはいり、運気が付くように、「ん」が七つつくものを食べる。ナンキン(かぼちゃ)、だいこん、にんじん、れんこん、こんぶ、こんにゃく、こんぼ(ごぼう)。とあったが、これって筑前煮じゃねぇ?

    ぼかし肥つくり 米ぬか6 おから3 籾殻くん炭1 でまぜ、ポリ製の槽のなかで混ぜる。水分50%~60%加えて攪拌する(おからが水を含んでいたら、水を加えない)毎日切り返し、1週間~10日で水分がへってサラサラになったら出来上がり。濃度の濃いい肥料m即効性がある.

    〇十年作付けしても、〇回しか植えたことになる。農作業する人に職人はいない、当然人間国宝もいない。

    雑節について
    節分 彼岸 社日 八十八夜 入梅 半夏生 土用 二百十日 二百二十日

    ことわざ
    主人の足音は肥料よりも効く
    百の肥やしより、一時の旬(適期の手当てを忘れない)

    P31 植物栽培は土が基本
    ペットボトルに2cmぐらい土と水をいっぱい入れて振る。沈殿物を見て土の状態を知る 上澄みに浮かんでいるものは有機物多いとよい 水の下の層は、年度。その下はシルト(粘土の粒が大きく荒いもの)その下が小石となる。粘土質が多いほど水はけがよくない。 腐葉土やピートモスは土を団粒構造にするが、肥料ではない。肥料になるには、土壌微生物に分解されないといけない。
    が付く野菜P55 種をまいて育てる
    大きい種を選ぶ。 一年草の種を選ぶ 寿命が長い植物ほどまいてから発芽まで時間がかかる。新しい種を選ぶ。
    P67 野良まわりのヒント 古新聞を使って土に還るマルチ
    南半球で盛んなパーマカルチャー(環境共生型農業)の技術。新聞紙のインクには金属が含まれる、モノクロ紙面を利用から―広告記事は避ける。葉さいには使用しない。新聞は半年以上たたないと土に戻らない。生育期間の長い作物に利用。(P68 の引用参照)

    P79 土からのエネルギーは土に還す
    「今年は反当り××とった」「とった」と「もらった」では接し方が違う。毎年新しい土を購入している人は地球の資源を使い捨てにしている。のと記述に確かにと思った。
    P127 月のパワーと植物
    新月の2日前に種をまく。ヨーロッパの代表的な有機農業技術、シュタイナー農法。新月には虫が付きにくいので、冬季の新月に伐採した木は虫が付きにくく、そりや割れが少なくなる

    P140 第4次園芸ブーム
    1次 江戸時代 菊や朝顔、盆栽に茶花
    2次 明治から大正 分様花壇(フワラーベッド)花壇の原型ができた。
    3次 戦後園芸研究家・柳棟辰民や塚本洋太郎らがはじめた、焦土に花を取り戻そうとする運動。ダリア・パンジー・サルビアなどが導入 NHK「趣味の園芸」放送開始

  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    太陽と月の暦で野良まわり/畑仕事の十二カ月(一月・農事暦をつけよう/二月・栽培計画を立てよう/三月・種から野菜を育てよう/四月・種をまこう/五月・よい苗を育てよう/六月・梅雨間の野良まわり/七月・収穫の喜び/八月・夏の農繁期/九月・二百十日を無事過ぎて/十月・秋を迎えて/十一月・冬が来る前に/十二月・ゆたかに新年を迎える)

  • 畑仕事がしたくなったた時に。年間でいつ、どんなことをするのかがわかります。後は実践あるのみ。上手なお隣さんを見つけるのが最大のコツかも。

  • 早く色々実践したくなる。何度もずっとそばに置いておきたい本。

  • 手間暇と愛情をかけると、良い畑仕事が出来るんだなぁ。

  • 2012年9月21日(金)読了。

    2012-45。

  • これは KiKi にとってはこれまでのどんな園芸書よりも役に立つ本でした。  現在私たちが社会生活を営む上で使っているカレンダーにおおまかな農事暦(というより二十四節気 & 七十二候)が付され、それと共にそこに書かれている植物や自然現象を見たらこういう農作業をしましょうということが書かれていました。  そしてもっと驚嘆してしまったのは、ここに書かれている「こういう花が咲いたら・・・・・」とか「こういう芽吹きを見たら・・・・」という植物のほとんどが I おばあちゃんの田んぼや畑にはちゃんと植えられていることを思い出したことでした。  

    例えば・・・・・

    個人的には KiKi は「ケイトウ」という花があんまり好きじゃありません。  だから我がLothlórien_山小舎の庭には「ケイトウ」を植えような~んていうことを考えたことさえありませんでした。  ところが I おばあちゃんの庭にはあちこちに「ケイトウ」が植えられています。  そして、この本を読んでみると

    8月の季節の目印: 鶏頭の花が咲いたら・・・・・ニンジン、ハクサイ、ワケギを蒔きましょう

    とあります。  よくよく思い出してみると、今年 KiKi が「あっ!  ハクサイを蒔くのを忘れていた!!」と思ったのが9月も後半に入ってから。  その頃には I おばあちゃんの畑では既にハクサイは種まきなんてとっくに終わっていて、しっかりと苗が育ちつつありました。  おばあちゃんは決して KiKi に「ケイトウが咲いたからこうしなさい」とは言ってくれません。  時々、「そろそろ○○の蒔き時だ。」と言ってくれることはあっても、そういう「何を目印にしてこうする。  何故ならば・・・・・」と言うような素人向けの理路整然とした説明をすることには慣れていらっしゃらないのです。

    で、今までの KiKi は言われたら言われたことを言われた通りにはしてみるんだけど、それがカレンダーでは何月何日で、二十四節気ではどのタイミングで、七十二候ではどんなタイミングで、周りの自然はどんな状態で・・・・・な~んていうことまでは考えてみたことさえありませんでした。  

    ま、てなわけで、来年はこの本を常に座右に置いて、さらにはLothlórien_お庭 にはこの本に書かれている「季節指標となる草木」を植え、きちんと自分なりの「農事暦」をつけることを決心しました。

    (全文はブログにて)

  •  6月は梅雨間の野良まわり…菖蒲の花が咲いたら、ダイズ、ニンジン、アズキをまきましょう」。お月様を見て1ヶ月が分かる「旧暦」、畑を耕してきた先人たちのメッセージ「農暦」「農書」をもとに書かれた「シンプルな畑づくり」のためのガイドブック。農業高等学校教諭の著者はプライベートでも田畑を耕し、旧暦暮らしを実践している。(S)

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著者プロフィール

1965年静岡県生まれ。静岡大学農学部卒業。1980年代後半に農書に出会い、農事暦および旧暦の研究に取り組む。静岡県の農業高校教諭として、農業指導、園芸福祉などを担当するほか、地域やNPOと連携し、子どもや高齢者、障害者とともに植物を栽培する交流事業に取り組む。わかりやすい解説に定評があり、中学校「技術・家庭」の教科書での栽培の執筆を務める。現在、静岡県教育委員会高校教育課勤務。プライベートでは田畑を耕し、田舎暮らしを実践している。

「2016年 『畑仕事の十二カ月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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