世界をみちびいた知られざる女性たち (2) 「危険なジェーン」とよばれても

  • 岩崎書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (36ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784265851294

作品紹介・あらすじ

ジェーン・アダムス(アメリカ、1860- 1935年)は、アメリカ合衆国の社会事業家・平和運動家・女性運動家であり、ソーシャルワークの先駆者。

幼少時から身体が弱く、神経症を患っていたが、ロンドンで見たセツルメント運動の先駆けであるトインビーホールを見学し、アメリカでのセツルメント開設を決意。
シカゴのスラム街に、当時世界最大規模の貧困者のための社会福祉センターともいえるハルハウスを設立しました。

その後、女性の救援や平和主義の運動でも強力なリーダーシップを発揮。
1931年には米国人女性として初めてノーベル平和賞を受賞。

今まで大きく取り上げられることがなかった、しかし確かに大きな功績を残していた女性たちを取り上げた、新しい伝記絵本のシリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • アメリカ人女性として初めてノーベル平和賞を受賞した、ジェ-ン・アダムス(1860-1935)を讃えた伝記絵本です。2歳で母親と死別、4歳で脊椎カリエスを発症したジェ-ンは、貧民街で飢えに苦しむ人々の存在を知ったことが契機となり、ソーシャルワ-ク(社会福祉活動)をとおして生活困窮者の救済に生涯を捧げました。第一次大戦後に諸外国の飢えた子どもたちへの食料支援が自国民の不満の種となりマスコミに叩かれ、FBI連邦捜査局からは〝アメリカで最も危険な女性〟と呼ばれましたが、平和と人々のための活動をやめませんでした。

  • 分かりやすい。
    でも、ジェーンアダムの仕事を淡々と描いているので、これだけ大変な中で国籍や貧富関係なく人の為に働くことは正しいことだという信念でやり続けたという凄さ、思いの強さは伝わりにくいかな。
    人々からの誹謗中傷、
    大学での講演会は混乱を招くと中止にさせられたり、
    FBIに要注意人物とラベリングされたり、ノーベル平和賞をもらうまで
    よく生き抜いた、やり抜いたなぁと思う。

  • 傷ついた人、困っている人の為、国を超えて活動。
    モノの見え方とは簡単に操作される怖さを感じた。

  • 「困っているひとを助けたい」
    自身が次々に病に襲われたものの、子どもの頃に抱いた想いを実践していった女性。

    大人になったジェーンは、苦しんで生活していた移民の人々を国に関係なく支援していく。

    第一次世界大戦が始まると、アメリカ女性三千人からなる「平和を願う女性の会」を結成。その後、国際女性会議で12ヶ国1500人の女性たちと平和への決議文を作成し、世界の指導者たちに送る。

    敵味方関係なく支援した活動が当時は非難を浴び、「アメリカで最も危険な女性」とFBI にマークされた。

    時代の空気にのまれずに行動することの難しさを知っている大人のほうが、彼女の勇気と信念に敬意を持てる。舵を自分の手できれる人間になれますように。

  • 素晴らしい絵本でした。ジェーン・アダムスこんな人がいたのかと始めて知りました。もっともっと世界中に知らせてしかるべき人物ですよ。こういう人が政治家に多くいれば、戦争は起こらないでしょうに。参りました。

  • ノーベル賞というものに興味津々の8歳の娘のために読みました。

  • スザンヌ・スレード (著), アリス・ラターリー (イラスト), 小林 晶子 (翻訳)

  • 国立女性教育会館 女性教育情報センターOPACへ→
    https://winet2.nwec.go.jp/bunken/opac_link/bibid/BB11449793

  • 世界が、自分の目指してきたものと真逆の方向に向かい始めた時、自分がしてきたことが否定され、非難された時、ジェーンはどんなに辛かっただろう。そんな逆境でも歩み続けた彼女のような存在が、今の世界の礎になっている。今の私にも、出来ることがあるんじゃないか。どれだけ自分が非力に思えても、諦めず自分のできることを続ける大切さを教えてくれる。

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