マルクス自身の手による資本論入門

制作 : カール・マルクス 
  • 大月書店
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784272111145

作品紹介・あらすじ

生前、マルクス自身が改訂・加筆をおこなった唯一の『資本論』の入門・解説書。1873年、ドイツ社会民主労働者党の活動家モストは、獄中で『資本論』第一巻を抜粋しながら平易化した『資本と労働-カール・マルクス著『資本論』のわかるダイジェスト』をつくった。1875年、同党の指導者リープクネヒトは、マルクスにこの本の改訂を依頼。これをうけてマルクスは、労働者たちにも理解しやすいよう『資本論』引用部分の書きかえや、多くの書き下ろしを加え、大幅な改訂を行なった。こうして刊行された第二版が本書のもととなっており、マルクス自身が『資本論』の要点をより広い読者へ向けて説明した類例のない入門・解説書である。『資本論』引用部分もすべて新訳、わかりやすい解説を加えた「『資本論』入門」の決定版。

感想・レビュー・書評

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  • マルクス自身が手を加えた解説書とのことで、チャレンジ。
    原書の難解さはどこへやら。
    モストの平易化の試みがよくわかる1冊。

    いきなりこの本…だと半分以上が消化不良になったと思うが、白井さんや斎藤さんの書籍を読んだ後だったので、8割程度は理解できた。

    マルクスの修正箇所がわかる構成になっているが、モストの文言の方がわかりやすいところも多々ある…笑

  • [出典]
    「ゼロからの「資本論」」 斎藤幸平

  • マルクスの息遣いにも触れながら、その思想や理論の概要にも触れられる。
    『資本論』は挫折した私だったが、「です・ます」調に統一された文体によって、まるでマルクスの講演を聞いているかのような分かりやすさがあった。マルクスが訂正した部分も分かるようになっていたり、用語の説明も丁寧だったりするので、マルクスの拘りや想いを感じられる。
    読破してマルクスの考えを少しだけ知った気になれた身の感想としては、マルクスも、その後進者達も「社会を考える力」はあったのだが、「教育」というものを少しだけ易しく見すぎてしまっていたことが、現代の社会主義に対する評価の元になっているのではないかと感じた。つまり、完璧な分析と理論、叙述で作り上げられた(と自負されている)この内容を多くの人が理解し共感することを、実際よりも少しだけ簡単に見ていたのではないかと思う。
    ただ、それを踏まえたとしても、この息遣い、熱量、理論は、資本主義真っ只中に生き、もがく私達に、社会を、あるいは働く自分自身を見つめるための視点をくれる貴重な1冊となると思う。

  • 緑マーク部分を拾い読みしました。池上本の理解の補強として2冊目に読んで良かったです。

  • マルクスの思想の一端を理解できた気がする。(これまで勘違いしていたことに気付いた)

  • 読んだよ記録

  • これは非常に平易な言葉で書かれており、面白い。プロレタリアたちは抑圧されており、搾取されているだから団結してプロレタリアたちの集団を作り、世の中を良いものに変えていく必要がある。と言うことを述べている。マルクスの資本論も読んでみたい。

    翻訳者があとがきで、ですます調の資本論を翻訳中ということで期待したが、亡くなってしまったようだ。残念だ。

  • おもしろかった。
    剰余価値は未払いの賃金からしか生まれないとか、資本主義は必ず一定の失業者を必要とするとか、ほえ〜という感じだ。

  • 非常に分かりやすい。世界の説明にこんな視点をもつとこんなにもシンプルな姿が立ち現れるのか。

  • 牢屋にぶち込まれている著者の本にマルクスが手を入れるという悪辣な展開。労働手段がどこから来るのかとか、商品の価値は労働力だけで決めていいのかとか、マルクスの性格の悪さが前面に押し出されていて、結構笑える本です。

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