わかりやすいパターン認識

著者 : 石井健一郎

• オーム社 (1998年8月1日発売)

感想・レビュー・書評

[tulipsさんの感想 · 2012年5月8日]

パターン認識とは、雑多な情報の中から意味のあるデータを選別して取り出すことです。これを聞いてもピンと来ないかもしれませんが、私たちの身の回りでは、たくさんのデータがパターン認識の対象として扱われています。
人間の声を処理して五十音などに解釈する音声認識や、ある人の顔の画像と、対象の顔との一致するしないを判定するのも同様です。この様に、パターン認識は日常生活の多くの場面で使われているのです。
この本は、初心者でも取り掛かりやすいように心がけられています。他の多くのパターン認識の本とは違い、パターン認識が網羅的・体系的に紹介されているのではなく、現実で実用化するのに必要最小限に抑えられ紹介されています。したがってこの本では、統計的パターン認識に対象を絞り、さらに、あまり実用的ではないものは省かれています。
この本のもう一つの見どころとして、coffee breakのコーナーも外せません。著者の経験から得た知識やノウハウが詰まっています。この分野の研究者ならではの経験に基づくアドバイスであったり、読んでみるとフムフムと勉強させられます。
パターン認識ビギナーの方、日常のあれこれをパターン認識の面から見てみたい方、必見です！
(2012ラーニング・アドバイザー/工シス KOBAYASHI)

▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=874746&lang=ja&charset=utf8

[ぐう聖ペンギンさんの感想 · 2011年11月20日]

古い本であるが、今なおパターン認識の横断的見識を得る上で入門かつ必読となる一書。この手の書籍には珍しく非常に日本語説明が丁寧で適切であり、図解表現も非常に巧み。この書籍をマスターする頃には、おおよその統計的知見や自然情報処理技術の根幹は自然と身に付いているはずである。

[homman0さんの感想 · 2010年8月11日]

少々古いが、基礎から非常に分かりやすく書かれている。