風力発電の歴史

著者 :
  • オーム社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784274213250

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  • 【配置場所】工大選書フェア【請求記号】543.6||U【資料ID】91132447

  •  書名の通り風力発電の歴史を扱っている。風力発電の先進国であるデンマークの話題が多く占めているが、日本における風力発電の歴史もしっかりとまとめてある。 歴史的経緯が中心であるため工学的な説明は少ない。また著者は風力発電の専門化であることも含めて脱原発志向であるが、努めて中立的に記述してあり、少なくとも一方的に原発を断罪するような記述はない。
     問題点や事故もいくつか扱っているが技術面を含めて少なめであり、その点においては少々物足りなさを感じる。ここ数年、風力発電施設が増えてきているが、それにともない事故も発生している。やはりそのあたりも触れるべきだろう。その一方で、デンマークでは既に陸上への新設は騒音や景観の問題から禁止されていることや日本においては海上への敷設は困難であるというネガティブな事象も扱っており、中立であろうとする姿勢は伝わってくる。
     原発からの脱却についての議論はとかく感情的になりやすいが、感情論を抑え、正しい判断をするためにもそれぞれの歴史的経緯を学ぶことは重要なことであり、本書がその手助けになることは間違いないだろう。

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