歴史における「理論」と「現実」 (叢書・アレテイア 10)

著者 :
制作 : 仲正 昌樹 
  • 御茶の水書房
4.00
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 7
感想 : 0
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784275005854

作品紹介・あらすじ

西欧近代が生み出した「歴史」という概念は、ユートピア的な「理想」に向けての人類=人間性の普遍的な「進歩」を含意していた。進歩主義的な社会理論は、「歴史」の発展過程の中で、自らが掲げる人類共通の「理想」が現実化していくと信じることができた。カント、ヘーゲル、マルクスは、「歴史」の発展方向の法則を定式化する歴史哲学を、あらゆる哲学のメタ哲学として構築することを試みた。しかし、「歴史の終焉」と呼ばれる事態によって、「歴史」の物語性が顕わになり、普遍的な「進歩」を暗黙の前提にした社会理論を展開することが困難になっている。「歴史」の普遍性の揺らぎに伴って、歴史的に構成された「現実」の理解も多元化している。「進歩」をめぐる「大きな物語」が失効した後の社会理論の可能性について多角的に考察する。

著者プロフィール

[第11章担当]
1975年生まれ。エセックス大学政治学部博士課程修了。Ph.D.(Ideology and Discourse Analysis)九州大学大学院法学研究院・准教授(国際政治学史・地域統合論)。
主な業績:『アメリカ外交の分析――歴史的展開と現状分析』(杉田米行編著)大学教育出版、2008年、『国際社会の意義と限界――理論・思想・歴史』(大賀哲・杉田米行共編著)国際書院、2008年ほか。

「2011年 『シティズンシップ教育論 政治哲学と市民』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大賀哲の作品

最近本棚に登録した人

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×