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- Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
- / ISBN・EAN: 9784275006998
作品紹介・あらすじ
大正デモクラシー・リベラリストたちの群像。イギリス新自由主義をいち早く取り入れた『東洋経済新報』の思想・言論は、日本帝国主義政策をどのように批判したか。豊富な文献資料を用いて日本近代思想を浮き彫りする。
感想・レビュー・書評
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近代日本は西洋諸国を範として国内政治体制の確立に努めたが、同時に各国の政治思想が流入し百家争鳴の様相を呈した。その中には、同じ島国である立憲君主制国家イギリスをモデルとするグループもあった。もちろん、一つの国にも多種多様な政治思想が存在しており、一口にイギリスをモデルにすると言っても、結局は受容者の価値観や問題意識によって摂取する思想は異なる。例えば、平民主義から社会帝国主義へと転向した徳富蘇峰も、この社会帝国主義を批判した新自由主義の東洋経済新報社も、そして帝国憲法下で国民主権論を唱えた植原悦二郎も、総じてイギリス政治思想の影響を受けていた。本書は、主として東洋経済新報社および植原悦二郎の主張を検証することで、こうした日英両国の思想的交流を明らかにしてくれる。
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