- Amazon.co.jp ・本 (99ページ)
- / ISBN・EAN: 9784286102672
感想・レビュー・書評
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文芸社の本がすべてそうだとは思わないが、こんなやり方は感心しない。すなわち、素人に原稿を書かせて出版し、著者本人にも買い取らせて帳尻を合わせるという方法だ。本書は31文字×12行×99ページ。空白も多いから、せいぜいが90枚に満たない原稿。これで1100円は明らかに高い。しかも、中身は表層的な感想が断片的に語られているだけ。筆者は音楽家でバルセロナにいたというなら、そのことを書いてもらえばいいではないか。バルセロナには、ムンタネー設計のカタルーニア音楽堂だってあるし、人気のリセウ歌劇場もあるのだから。
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私が学生時代なので、もう30年程前になりますが、8月に西欧旅行(ベルリンの壁がまだありました)に行ったことがありましたが、 印象に残っている国の筆頭に挙げられるのがスペインです。
同じラテンの国である、フランスともイタリアとも一味違った、魅力を感じたのを覚えています。とは言うものの、日程の関係で、スペインはバルセロナしか訪問できなかったのは事実です。
この本で嬉しかったのは、表紙にはグエル公園、裏表紙にはサクラダファミリア教会の写真が選ばれていたことです、この本の著者の益野女史も好きなのでしょうか。
社会人になったら長期間の日程が必要となる欧州旅行はいけなくなるよ、と言われていましたが、本当にその通りでした。定年後辺りを目処にあともう一度行ってみたいものです。
以下は気になったポイントです。
・スペインでは午前と午後の区切りは一時、一日は5つに分類(朝食:デサユウノ、昼食:アルムエスソ、昼寝:シエスタ、おやつ:メリエンダ、夕食:セナ)される、昼食が主であり、これに全力が注がれる(p19)
・テトルティリヤとは、オムレツのことであるが、スペインには100以上の種類がある、じゃがいもを使ってタルトにょうに焼き上げるものこそ、「トルティリア・エスパニョール」である(p26)
・オリーブの種をくりぬいて、アンチョビーを入れたものは美味しい(p32)
・スペイン北西部の山間部は気候などの諸条件が、生ハムや腸詰めに適した土地がらであり上質のものが生産させる、スペインの生ハムは熱を通していないという点で他に類を見ない(p33)
・スペイン人にとって、楽しく食事ができることは消化の助けにもなり、それ自体が幸せなことである、仲間とともに食事をすることを大切にしている(p44)
・世界で最も古い5大学と言われるのは、イギリスのオックスフォード、フランスのソルボンヌ、イタリアのボローニャ、スペインのサラマンカ、ポルトガルのコインブラ大学である(p71)
・ポルトガルは、南にリスボン、中部にコインブラ、北部にポルト(ポートワインで有名)がある(p75)
・スペインは乾燥地帯や禿山といった土地柄であるが、ポルトガルでは植樹を続けてきたので、恵みもあり、潤いのある緑を見ることができる(p78)
・バルセロナは過去の業績(建築のガウディ、美術のピカソ等)に支えられ、カタルーニャ地方と呼ばれる、言語も標準語(カステリャーノ)よりも独自のカタランという言葉を主としている(p82)
2011/8/7作成