- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296000395
作品紹介・あらすじ
■すごい会社も派手に「失敗」していた!
アップル、グーグル、アマゾン、任天堂、ソニー、トヨタ、etc……グローバル企業20社の「失敗」事例をイラストと共に徹底解説。ベストセラー『世界「倒産」図鑑』の著者が贈る、トップ企業の「失敗」をあなたの「成功」に変えるケーススタディ集。
■『世界失敗製品図鑑』20事例のラインナップ
Case01 アマゾン/ファイアフォン 自社が描いた将来像を重視しすぎて失敗
Case02 フォード/エドセル 社内的な正しさを追求して失敗
Case03 コカ・コーラ/ニュー・コーク 適切なコミュニケーションができず失敗
Case04 フェイスブック/フェイスブック ホーム 無理なチャレンジを仕掛けて失敗
Case05 グーグル/グーグルプラス 企業側の戦略を優先して失敗
Case06 ファーストリテイリング/スキップ 「プロダクトのレンズ」を外せず失敗
Case07 マイクロソフト/ウィンドウズフォン 初期段階の出遅れを挽回できず失敗
Case08 任天堂/Wii U 理想を追求しすぎて仲間を作れず失敗
Case09 NTTドコモ/NOTTV 成功体験にとらわれて失敗
Case10 ナイキ/ゴルフ用具事業 強みを活かせない隣接市場に参入して失敗
Case11 東芝/HD DVD 最初のシナリオを修正できず失敗
Case12 セガ・エンタープライゼス/ドリームキャスト
Case13 セブン-イレブン・ジャパン/セブンペイ 「自社だけが特別」思考に陥って失敗
Case14 ソニー/AIBO 経営陣の事業尺度に合わず失敗
Case15 ネットフリックス/クイックスター 反対意見が言いにくい空気に気づけず失敗
Case16 サムスングループ/サムスン自動車 経済危機に見舞われて失敗
Case17 ゼネラル・エレクトリック/プレディックス 顧客の準備が整わず悪循環に突入して失敗
Case18 アップル/ニュートン 主要事業の不調で無理な勝負を迫られ失敗
Case19 モトローラ/イリジウム 「課題の賞味期限」が見極め困難に陥って失敗
Case20 トヨタ自動車/パブリカ 高度経済成長期のスピードについていけず失敗
感想・レビュー・書評
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著名なビジネスの失敗事例=「高い期待値を持ってスタートしながらも、想定通りの結果を出せずに途中で挫折せざるを得なかった製品・サービス・事業」を20コ取り上げ、失敗の原因とそこからの学びをポジティブかつ平易に解説した書。『世界「倒産」図鑑』の姉妹篇。
ファイアフォン(アマゾン)、エドセル(フォード)、ニュー・コーク(コカ・コーラ)、フェイスブック ホーム(フェイスブック)、グーグルプラス(グーグル)、スキップ(ファーストリテイリング)、ウィンドウズフォン(マイクロソフト)、Wii U(任天堂)、NOTTV(NTTドコモ)、ゴルフ用具事業(ナイキ)、HD DVD(東芝)、ドリームキャスト(セガ・エンタープライゼス)、セブンペイ(セブン-イレブン・ジャパン)、AIBO(ソニー)、クイックスター(ネットフリックス)、サムスン自動車(サムスングループ)、プレディックス(ゼネラル・エレクトリック)、ニュートン(アップル)、イリジウム(モトローラほか)、パブリカ(トヨタ自動車)
(例外はあるが)多くの企業が、失敗を糧としてその後大きく飛躍している。正に "失敗は成功のもと" だな。
消費者の心を掴むことの難しさが印象に残った。
「消費者は、味そのものに反発したのではないのです。そうではなく、映画会社も買収し、顧客不在で、アメリカを知らないキューバ出身の外国人経営者が思いつきのままにアメリカ文化を変えてしまうと考え、「コカ・コーラ社の姿勢」に反発したのです」。商品の魅力だけでなく、企業イメージが大切なんだな。傲慢さや金儲け主義があからさまに見えてしまうと、時に反発を食らって大失敗することがある。消費者の心を掴むためには、企業トップの言動から商品開発のストーリーまでに注意を払う必要があるんだな。
(悪評が一瞬で拡散してしまうことを考えれば)ネットサービスで顧客を掴むのは、より難しいかも知れない。「SNSではユーザーがサービスに意味を見出し、生活に定着するまでの期間は、企業側の都合を感じさせてはならない…アカウントの統一や実名の強制などを通じて、ユーザー側にグループという企業の存在や、その都合が見えすぎてしまっていた」。ネットフリックスの失敗事例も基本同じ部類だな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
世界のトップ企業の失敗とその原因。
知らない製品が多かったが、どれも興味深く読めた。
世界規模の企業だからこそ、動くお金の規模が大きく、失敗した時の損害も甚大。
責任者が降格したり、ポーンと首が飛ぶのが潔くも感じてしまう。
そして、そんな挑戦ができるほどの資金と人材を揃えることができる力がすごいとも思う。
流れが早くて変化も激しい現代で、成功を治める製品やサービスを生み出し、継続して利益を出し続けることは難しい。
この数年だけでもコロナ渦やウクライナ情勢など、不可抗力と言える出来事が続く。
数年後に、これらが原因の大きな失敗が語られるのかもしれない。
紹介される失敗例は挑戦した結果、失敗に終わった事例だが、検討の結果挑戦せず、それが失敗だった事例も知りたい。
何かの本で、ルンバのようなお掃除ロボットを日本企業も開発検討していたが結局見送り、海外企業に先を越されたという内容のものを読んだ。
開発していれば成功したはずだが、見送りの理由が、ロボットが仏壇にぶつかりロウソクが倒れて火事になることを懸念したトップの意見とのことで、懸念リスクと可能性の見誤りで大きなチャンスを逃したと紹介されていた。
日本企業と海外企業のリスクマネジメントや決断過程の違いがわかると面白そう。 -
有名な企業もこんな大失敗していたのですね。
知らない製品もありました。
短期間の販売だったのですね。
こういう失敗があったから その後に続くのですけど
やはり 大企業だから
これだけの 大赤字を出しても立ち直れたのですよね。
これからもこのような 失敗を重ねて
人びとの生活が向上するのですよね。 -
「ポジティブリスト型の学習より、ネガティブリスト型学習の方が試行錯誤がしやすい」というのはなるほどと思った。
成功例をマネようとするより、大失敗を避けて失敗しながら試行錯誤する方が成功にたどり着きやすいと思う。
モノを売る仕事はしてないけど、参考になることがあるなぁと思った。
・ストーリーも重要
・客の立場を忘れない
・過去の成功体験を過信しない
が印象的でした。 -
チャレンジもしないから成功もしない今の日本かな
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ほとんどそんなのあったっけ?という製品だったけどドリームキャストだけは持ってた サクラ大戦を専用で遊ぶための機械になっちゃってたけど… たしかインターネットの機能もついていたけど一度くらいはためしたのかどうかも忘れてしまった
企業はプライドとか信念とかいろいろあって大変だなー 使う側はよっぽどその企業が好きでなければすぐ便利で安い方にいっちゃうし -
「高い期待値を持ってスタートしながらも、想定通りの結果を出せずに途中で挫折せざるを得なかった製品・サービス・事業」を失敗として取り扱い紹介する図書。身近に感じられるような失敗事例の書き方がされている。ちなみに失敗は決して悪いことではなく、むしろ意図的な失敗や失敗からの学びはとても大事とも書かれている。かなり面白かった。失敗するにしてもうまく失敗したいものだ…
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世界の名だたるメーカーの失敗作を例とともに提示している。失敗を人は嘲笑うけど、それは結果論であって、色々なイノベーターたちの努力の結晶なのだと感じる。そんな意味で、学びのある本。
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老舗でもチャレンジして
失敗することもあるものなのね。
でも、そのあと、失敗を活かして
また新しい製品を開発しているというのがミソ。
そういえば、いつの間にか消えていたなぁ。
WiiUとか…HD DVDとか…。 -
野村克也の至言「勝ちに不思議の価値あり。負けに不思議の負けあり」を思い出した。意図ある失敗であれば次につながる、というこの本に通底する考えにも共鳴する。
ポジティブリストは複合的な要因で成功したストーリーがわかりやすく、時に当事者のバイアスや美談で曲げられてしまうことがある。この本のようなネガティブリストはそれぞれに理由が挙げられており、しかも改めて当事者に取材をしていない点で言い訳を排している。このようなアプローチはなかなかユニークであった。
個別事例では、Google plusのように企業都合の目線が知られた瞬間に消費者が冷めてしまうというのは大いに納得した。行動経済学を経営にビルトインするのは重要なのだろうし、ソーシャルメディア全盛の現代ではこの点を留意しなくてはあらゆる施策が揺らいでしまうのだろう。