リーダーが育つ変革プロジェクトの教科書

著者 :
  • 日経BP
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296101351

作品紹介・あらすじ

企業に共通する課題、解決策はただ一つ
リーダー育成とビジネス変革の二兎を追え!

「企業の変革を担う人材がいない」。多くの企業に共通する悩みですが、解決策は一つしかありません。ビジネス変革プロジェクトを推進する中で、変革リーダーとなり得る人材を育てることです。

そんな二兎を追う「育つ変革プロジェクト」の第一人者が、具体的な事例とともにノウハウ・方法論を詳細解説しました。特にデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む企業の経営層やマネジャー、プロジェクト担当者には必読の一冊です。

今、ビジネスのデジタル化、グローバル化が急速に進んでおり、企業やそこで働くビジネスパーソンはこれまでのビジネスのやり方を変えていかなければ、激しい競争に勝ち残っていくことができません。なかでも、デジタルによるビジネス変革を意味するDXは喫緊の課題です。

ところが多くの企業は「変革プロジェクトを担うリーダーがいない」「変革プロジェクトをやったことがないので、リーダーを育てられない」というジレンマを抱えています。それを一気に解決するのが、育つ変革プロジェクトです。

本書では住友生命保険などの事例を基に、育つ変革プロジェクトとは何かを解説したうえで、プロジェクトの立ち上げ方や推進方法、その中で人材を育成するためのノウハウ、プロジェクトの成果を会社全体に広げるやり方などを詳細に解説します。これらは、著者らが10年以上にわたるコンサルティングの実践で培った方法論です。一読すれば「なるほど! これならできる」と腑に落ちて、即座に実践できるはずです。

感想・レビュー・書評

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  • ■書名

    書名:リーダーが育つ変革プロジェクトの教科書
    著者:白川 克 (著)

    ■感想

    つまらなく無いのですが、今までの著書と変わらない内容だな~
    と感じて飽きてしまいました。
    言っていることはほぼほぼ正論で実績もある内容なのだと思いますが
    これすら疑ってかかるほど、自分で考えながらPJを推進していくしか
    方法は無いのだろうと思います。

    様々なヒント、手法はありますが、それを各自が自社文化の中、どこまで
    使えるかはそれぞれです。

    そもそも、この本読んでる人の半分以上は、マネージャ、リーダーだと
    しても既にPJが開始されており、今から文化の垣根を越えて正論をぶつける
    のが難しい方も多いと思います。

    本書でも言っていますが、PJ立ち上げ時に大事な事を決めない、逃げていた場合
    もう、そのPJは失敗する可能性が高くなっています。
    そこから、コンサル無しでPJを復活させるの至難の業だと思います。
    この本が本当に役に立つのは、PJ開始であり、PJ途中だと恐らくうわべの対応で
    何とか部分最適で対応するが関の山です。勿論、それでも、失敗するより全然マシです。
    あと、日本のPJの場合PMが邪魔でPLレベルでここに書いてあることを実施するのは
    至難の業だと思いますね。

    色々大事な事を言っていたり、方法が記載されています、個人的に大事な所は
    以下かな?と感じました。

    ・PJとして、方向、目的を示し、導くのがリーダーです。
    ・間違えてもいいから、やってみる。
    ・やらないと何も覚えない。実践あるのみ。
    ・失敗を受け入れる文化を作る。そうしないとチャレンジは出来ない。
    ・保守的な人は変革には向かない。なので、若手、気持ちが若い人以外は、
     変革PJには向かない場合が多い。
    ・個人を育てる気がある。(各自が習得するべきスキルを把握している)

    何度も言いますが、上記以外にも具体的ないくつかの方法論は記載されて
    います。それももちろん大事ですが、根本的には今までも読んでいた本にも
    色々書いてある上記の部分が大事かな?と思いますね。

    実際、上記の大事な部分を「それ全部出来てるよ、うちのPJは。」という
    人はほとんどいないのではないかな?
    それぐらい、難しい事だけど大事な部分だと思います。

    他の著書と似たような内容なので飽きてしまいましたが、良い本であること
    は間違いないと思います。

    ■気になった点

    ・プロジェクトの質は会議の質。会議のスピードがプロジェクトのスピード。

    ・会議は、全員参加にする工夫が必要。全員の意見を付箋などで拾い上げるなど。

    ・教室の集合研修は役に立たない。理由は以下の通り。
      ・教わったことを使う場面がない。
      ・慣れてないので自信がない。
      ・サポートしてくれる人がいない。
      ・統計的に研修の20%ぐらいしか覚えていない。(私はこれが本当かは知りません)

    ・コンサル頼みで顧客がリーダーシップを発揮しないプロジェクトは成功しない。

    ・自分の領域をやり切る覚悟を持つ。

    ・時計の針を戻せない以上、責任をとれる人はいない。
     責任をとは感じるもの。やめれば責任を取ったことにはならない。

    ・会議の参加者は最低限にし、会議ごとに主役を決めて全部任せる。

    ・会議については一か月分の会議を洗い出し、参加者、時間を決めてしまう。
     そうでもしないと進められない。

    ・PJ立ち上げ時には、WBSではなく、アプローチ図みたいなざっくりとした
     やるべきこと、成果物が書いてあるスケジュールみたいなものを作り共有し
     進めていった方がいい。

  • うーん。リーダーシップとは関係ないかな。

  • リーダー不在で行うプロジェクトで何が辛いか?
    それは間違いなく意思決定が滞ってしまったり、
    エスカレーションが遅れてしまったりといった
    プロジェクト運営もさることながら、
    そもそも何をやる?といった計画がずさんに
    なってしまうこと。

    上記を出来るメンバーが少ないという問題もあるが、
    とはいえ、現有メンバーを育成していき、
    スキルの底上げをするしかない。
    個々がリーダー相当の動きが出来るようになるには?
    といった視点で読み進めると学ぶことが多いと思う。

    【勉強になったこと】
    ・自分がやっている仕事のナレッジを言語化出来る
     社員を高く評価することがナレッジ定着には重要。

    ・炎上プロジェクトでリーダーが取り組むべきこと
     ①責任の所在を明確にする
     ②一人ひとりから話を聞く
     ③分かりやすいマイルストーンをせっていする
     ④現状認識と新方針を分かりやすく伝える
     ⑤明るく振る舞う

    ・フィードバックのポイント
     ①発生直後にやる
     ②一方的に正解を伝えるのではなく、考えさせる
     ③自力でやるならどうすれば?を明確にする
     ④自分自身で振り返りが出来るようにクセづける
     ⑤良い点も指摘して自信をつけさせる

    ・レビューは20%, 80%のタイミングでやること

    ・会議の可視化を徹底させる
     話している内容
     何を議論すべきか?
     どんな意見が出たのか?
     同じ意見、食い違っている意見は何か?
     結局何が決まったのか?
     ToDoは何か?

    ・自力でやりきるとは、自分だけでやるという意味では
     なく、あらゆる力を借りてでも実行するということ。

    ・コアスキルをまずは磨くこと
     現状を分析する力
     プレゼンテーション力
     構想力

    ・育てる人の選び方
     ①若さ ②優秀さ ③一家言ある人

    ・伝わる資料づくろの7ステップ
     ①発散
     ②主張と要望
     ③相手の状態
     ④シナリオ
     ⑤ラフスケッチ
     ⑥電子化
     ⑦レビュー

  • 多くの組織では、変革プロジェクトを担うリーダーが不在です。
    変革プロジェクトを行ったことがなく、そのため、リーダーを育てられないという、ジレンマがあります。
    本書ではコンサルティング事例から、変格プロジェクトの方法や、人材育成のノウハウを解説していきます。
    具体的な方法論が満載です。
    本書で、「方法論」の考え方がよく分かりました。

    私は社会人なりたての頃にこの本(野中教授の共著『知識創造企業』)を読み、組織で知識がつくられていく様子の謎解きにワクワクした。「暗黙知を大事にすることと、それを形式知に変換して共有できることこそが日本企業の強さの源泉なのだ!」と日本企業のイノベーション力に感激もした。
    しかし数年後、米国企業のケンブリッジに転職し、その幻想に浸ることは許されなくなった。米国企業は、日本人が暗黙知として経験でしか習得できないと思ってきたノウハウを、徹底的に方法論として言語化していたからだ。 ー 294ページ

  • ここまで詳細にノウハウを記述する書は中々ない。良い勉強になります。

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著者プロフィール

ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ ディレクター
1972年横浜生まれ。96年一橋大学経済学部卒業。中堅ソフトハウスでシステム開発を経験後、2000年ケンブリッジに転職。以来、IT投資計画策定、人事、会計、販売管理、顧客管理、ワークスタイル改革、全社戦略立案など、幅広い分野のプロジェクトに参加。

「2023年 『社員ファーストの経営』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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