DX推進から基幹系システム再生まで デジタルアーキテクチャー設計・構築ガイド
- 日経BP (2020年11月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784296108015
作品紹介・あらすじ
デジタル化への第一歩を踏み出せ
DXの要素を網羅的に解説
多くの企業で自社ビジネスをデータ活用やAIなどの技術によって変革し、デジタル化を果たそうという動きが出てきています。これが「DX(Digital Transformation)」です。
とはいえ、いざ「我が社もDXだ」となっても、具体的に何から検討すれば良いか分かりにくいところもあるでしょう。そこで本書ではDX推進のためのコンサルティング業務に携わる執筆陣が現場経験を基に、DXに求められるITアーキテクチャー設計や、情報システム刷新のポイントをなるべく体系的に整理しました。
DXに必要なITアーキテクチャーの全体像から始まり、マイクロサービスやクラウド、アジャイル開発やDevOps、データ活用基盤などデジタルビジネスの実現に欠かせない技術要素や開発手法をくまなく解説します。
また、DX推進のためには新しい技術に下支えされた新サービスの開発だけでなく、既存システムとの協調も重要になります。レガシーも含む既存システムの実態を把握し、使える部分は生かし、捨てるべきは捨てて、新旧システムをうまく共存させながら新しいアーキテクチャーへと移行する手腕が問われます。
本書では豊富な図解を交えつつ、こうしたDXに必要な基礎知識を網羅的に紹介します。企業の情報システム部門の担当者を始め、DX推進とシステムに関わる幅広い層に参考となる1冊です。
感想・レビュー・書評
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組織が持つべきデジタルケイパビリティのうち、
「デジタルアーキテクチャ・デザイン」領域に注目した本。
それぞれの項目については、
特別に目新しいことが書かれているわけではない。
おそらくこの本を自ら手に取ろうとする読者にとっては、
既にどこかで見聞きした情報がほとんどだろう。
ただ、本書が圧倒的に素晴らしいのは、
「全体を網羅し体系的にまとめている」という点。
(少なくとも、それをコンセプトにしている点)
アジャイル、データ基盤、AI、5G、DevOps、レガシー刷新・・・
それぞれ奥が深いテーマであるが、
それらのテーマが「DXとしてどんな位置にあるか」を、
俯瞰できる地図になり得る本だと思った。
これは組織内でDXを推進しようと(もがいている)人にとって、
下記2点で心の支えとなり得ると感じた。
①自分の頭の整理整頓ができる。
②関係者(チーム、上司、経営層)との対話のベースとして、
視座や論点、話の粒度を合わせることができる。 -
もう一冊とだいぶ重複感あった
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大企業ではレガシーシステムが邪魔をしてシステム刷新が進まないいわゆる2025年の崖問題に対する解決手法として、どういうアーキテクチャでどんな順番で検討するのが良いか解説されている。
ガートナー社のペース・レイヤリング戦略のようにSORとSOEを分けて考え、SORは既存のレガシー基幹システムを活用し、SOEにマイクロサービスでシステムを素早くローンチし、SORとはAPIで疎結合連携するというのが現状の最適解だということがよくわかった。 -
アーキテクチャを考える上で非常に役立っている