名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296111879

作品紹介・あらすじ

お酒のモヤモヤ・悩みも仕組みが分かればスッキリ。
コロナ禍で酒との付き合い方が激変!? 今読みたい科学の知見を一冊に

なぜ人は酔い、二日酔いになり、飲み過ぎて病気になり、
また下戸は飲めないのか。左党も思わず膝を打つ、酒と人体の最新研究を一冊に!
本書では、様々な病気のスペシャリストや、酒の人体への影響を調べる研究者が、最新の科学知識を分かりやすく解説します。
酒が大好きな人も、健康にちょっぴり不安を感じている人も、下戸だけど人体のしくみに興味がある人も、アフターコロナに備えて今こそ読みたい科学の知見が満載です。

★科学的に解明された「後悔しない飲み方」
飲み過ぎると下痢になるのはなぜ/年を取ると酒に弱くなるのはなぜ/筋トレ後に酒を飲んではいけない理由/いつまでも健康でいられる「適量」は?

★酒飲みの宿命、「病気のリスク」
「ほどほど」に飲んでもがんのリスクは上がる?/レモンサワーが逆流性食道炎の原因に?/酒をよく飲む人は新型コロナにかかりやすい?

感想・レビュー・書評

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  • 毎日お酒を飲むために「それでいいんだよ」という科学的な裏付けが欲しい。

    私の酒量は焼酎一杯とビール350mlが基準。
    世間で適量と言われている量よりも若干多いが、そもそも「適量」を決めたのは誰だ。

    お酒は「嗜好品」ではなく「薬物」である。
    「全く飲まないことが健康に最も良い」が最近のデータ解析の結論となっている。

    「酒は百薬の長」とか「適量は健康に良い」とかは酒飲みの「心の健康」を保つための言い分け。
    適量なんて飲みすぎ防止のために設定した数値に過ぎない。

    アルコール依存症のリスクを調べるAUDITの結果は6点「問題ない飲み方」だったので一安心。
    依存症だとヤバイと思っていたが、今まで通りに飲んでいても大丈夫そうだ。

    酒とガン、酒と肥満などの関係の他、酒と免疫のことにも触れていた。
    アルコールは免疫に悪影響を及ぼす。
    ストレスも免疫に悪影響を及ぼす。
    断酒は酒好きにとって大きなストレスになる。
    つまり、飲んでも飲まなくても免疫に悪影響を及ぼす。さて、どうしたものか。

    「非喫煙者では飲む頻度が多い人ほど風邪をひきにくい」というデータも各国にあったので、今までどおりに飲むことにする。

    飲酒に関する信ぴょう性の高いデータは少ないように思えた。
    たとえば、20歳になるまでお酒は飲んじゃダメの理由となるデータはない。
    統計的に有効な多くの人数の未成年に酒を飲ませて実験するわけにはいかないから。
    ドイツでは16歳から許可されている。ヨーロッパの多くは18歳。アメリカは21歳。
    その年齢に設定した理由は、飲酒が健康に及ぼす影響を示すデータによるものではなさそうだ。

    断酒・減酒の仕方も書いてあるが、現状維持を決めたのでこの辺は流し読みした。

  • お酒好きの著者が医療関係者に聞きたい事を聞く、というスタンスの本。お酒は嫌いではないし、飲まなければいけない空気感も受け入れて生きているが、飲んだ後の時間や翌日への影響が嫌。飲んだ後の読書も得意じゃない。何とかならないものか、と読む。

    水を飲みながら、食べながら、ゆっくり飲む…など、何となく民間療法的な内容。その辺は実行しているつもりだが、結論、飲み過ぎなのだろう。東アジア(だけではないが)のお酒文化は未だに強要し合う事が連帯感を高めるという信仰を持っている。日本はだいぶ和らいだが、しかし乾杯や酒を注ぎ合う文化は残る。

    ミクロゾーム・エタノール酸化酵素系MEOSにより、お酒を飲み続けるうちに酵素が誘導され、次第にお酒に強くなる。MEOSは本来、薬などの異物を分解するもの。アルコールと薬で酵素の取り合いになるから、併用は駄目。お酒は強くなる説は、有力だ。

    色のついたお酒の方は不純物やコンジナーが多く、二日酔いの原因になりやすい。蒸留酒は醸造酒を蒸留して作るので、アルコール濃度は高まるが不純物は減る。だけど、色がついていない酒はアルコール度数が強い気がするが、水割りが良いのかな。

    アルコールの分解速度は、男性の場合、1時間に9グラム、女性で6.5グラム程度。眠っているときの方がアルコールが分解する速度が遅くなる。誰かが経験的に言っていたが、確かにそうなのだろう。

    上手くお酒と付き合っていこう、基礎知識として知っておけて良かったと感じる読書。

  • 葉石かおり著、浅部伸一監修『名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義』を恵贈いただいた - YAMDAS現更新履歴
    https://yamdas.hatenablog.com/entry/20220318/science-of-drinking

    「元々お酒が強い人」と「飲んでいるうちに強くなった人」は何が違う? 『『名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義』』 | BOOKウォッチ
    https://books.j-cast.com/book038/2022/03/23017597.html

    名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義|日経の本 日経BP
    https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/book/22/285750/

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      なぜ、年を重ねると酒に弱くなるのか?|『名医が教える飲酒の科学』 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト
      https://ser...
      なぜ、年を重ねると酒に弱くなるのか?|『名医が教える飲酒の科学』 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト
      https://serai.jp/health/1118841
      2023/03/27
  • はじめに…のところで
    筆者の葉石かおりさんの一言がなかなかリアル。
    「…ネット通販で5リットルの業務用ウィスキーを買い、それが瞬く間に空になってしまったとき、自分の中で「さすがにこれはまずい」と気づいたのである…。」

    そう!コロナ禍で全国の自宅飲みの酒量が増えているそう。

    二日酔いの話やら(防ぎ方、ならないための方法)
    脂肪肝の話やら(酒飲みでなくてもコワイ!)
    飲みすぎると下痢になるシステムやら
    年をとるとお酒が弱くなる原因とか
    「れもんサワー」が実は逆流性胃炎を起こす?やら
    お酒のカロリーはエンプティカロリーのウソホント話
    など…
    お酒好きなら一度は聞いたことのある都市伝説的なことまでをお医者さんに聞くという内容です。

    この本を読む前に私は禁酒しちゃったのだけど…
    日本全国の酒飲みの皆さん~
    飲む前にぜひこの本を一読すべし~!

  • 若かりし頃は酒豪と呼ばれたワタクシ。
    周りが酔ってバッタバッタ倒れてても、
    日付変わっても最後まで呑んで、
    翌朝も爽やかに仕事へ。
    おっはよー!あれ、みんな顔色悪いねー!
    同僚は大概二日酔いなのでした。


    ···今はそんな呑み方はしないけど、
    やっぱりお酒は好き。

    お酒をやめることなんて考えたことなかったけど。

    この本を読んで、ちょっと意識変わりました。

    お酒って、
    モルヒネと同等の依存性がある薬物なんですって。

    モ、モルヒネ···
    薬物·······

    飲酒はガンのリスクがあがる、免疫が下がる、太りやすくなる。
    あれこれ数値のデータで示されていて、
    飲酒のデメリットを諸々意識させられる一冊でした···

    お酒を完全に辞めないとしても、
    休肝日は必須だなと。

    いい学びをこの本から得られました。

  • 酒が原因と思われる、気になっている病気があったので
    手に取ってみましたが、載っていませんでした。

    実際ここに紹介されている以外にも酒は
    たくさんの病気へのリスクがあるのかもしれません。

  • 飲酒好きには禁断本。結局飲まないのが良いことは知ってるけどやめると人生の楽しみも減る。著者も酒好きなのが好感持って読み進められる。今は週1休肝日の確保と飲む時はビールの500缶1本飲む日と薄めの焼酎割りを2杯飲む日と気分で使い分け。楽しく飲み続けたいなあ

  • 空腹で飲まない。空腹だとアルコールが小腸にすぐに到達して吸収される。チーズや油を使ったサラダ。水を一緒に飲む。
    酒を飲んで寝ると睡眠が浅いのは、禁断症状のミニ版が起きている。
    コンジナー=不純物。水とアルコール以外のもの。
    炭酸系のものは胃が動くため腸に到達しやすい。
    アルコールは、戦闘モードのドーパミンか、幸せホルモンのセロトニンが出る。どちらに傾くかは微妙。気分による。
    アルコールの分解は、1時間に男性9g、女性6.5g。個人差が大きい。4gとみておけば間違いない。1合は20g。
    眠っているときの方が消失する速度は遅い。

    筋トレの効果に影響する。筋トレとは時間を空ける。筋トレは毎日ルーティンにしたほうが続く。

    避けの通り道のがんのリスクが高い。食堂、咽頭など。
    酒の飲み方=癖になっている人が多い。一緒に水を飲む。
    量又は頻度のどちらか妥協できるほうでセルフコントロールする。
    炭酸と柑橘系酸っぱいもの、は逆流の原因になる。
    右を下にすると逆流しやすい。

    アルコールは酢酸が分解されるときにエネルギーになる。
    おつまみ候補は、生キャベツ、酢の物、キノコ、枝豆、甘栗。ナッツより低カロリー。

    ビールは麦芽50%以上と決まっている。糖質ゼロは難しい。

    免疫は3種類
    自然バリア=皮膚、粘膜、汗、涙など
    自然免疫=マクロファージ、好中球など
    獲得免疫=T細胞、B細胞、NK細胞などリンパ球
    熱や腫れは、自然免疫が戦っている炎症。鼻水、のどの痛み、など。
    アルコールは、マクロファージの働きを低下させる。

    風邪は急性上気道感染症のひとつ。上気道炎。喉の痛み、咳、鼻水、鼻づまり。
    上気道を通り越すと気管支炎、肺に到達すると肺炎。
    コロナは風邪のときは感染確率が高まる。
    風邪の予防にアルコール消毒。うがいは予防には水、風邪をひいたらうがい液。
    解熱剤は、免疫力活性化の証拠。41度を超えたら免疫の働きが悪くなるので下げる。
    咳止めより去痰薬のほうが効果的。

    お酒を備蓄しない。やめることは難しいので、減らす。
    暇をつくらない=酒を飲む前にやることをたくさんつくる。先にご飯を食べる。
    HALT=依存症になりやすい要因=空腹、怒り、孤独、疲労は酒への誘引物質。

    ドイツは、ビール、ワインは16歳から許可。アメリカは21歳。一時18歳からにしたが、レーガン大統領のときに飲酒年齢の引き上げに反対する州には高速道路補助金をカットしたため、すべての州で21歳になった。

    ブラックアウト=記憶の飛び。酒乱の可能性がある。記憶はないが、通常に行動している状態。海馬の神経細胞が働かなくなり、記憶を作れなくなった状態。空間把握や言語中枢は働いているために、普通に行動できる。

  • 書店で並んでいるのを見かけて気になり、図書館で見つけたので読んでみることに。買おうとまでは思わなかった、ってことです。内容はそれなりに楽しく読めるもので、色のついたお酒は酔いやすいとか、筋トレ後数時間内の飲酒は質を低下させるとか、即実践できそうな内容もちらほら。何だか酒に飲まれる機会が増えてる気がするこの頃、身につまされる話も多かった。

  • 酒の適量は1日20g。ビールなら500ミリ缶一本!
    酒は百薬の長ではない、全く飲まないのが一番健康に良い!
    加齢で酒が弱くなるのは事実!肝機能が落ちるのと、体内の水分量の低下!!
    ビールのプリン体を控えれば痛風を予防できるわけではない!飲食で取り込まれるプリン体は2-3割で、7割は体内で作られるから!

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著者プロフィール

酒ジャーナリスト・エッセイスト
1966年東京都練馬区生まれ。日本大学文理学部独文学科卒業。ラジオレポーター、女性週刊誌の記者を経てエッセイスト・酒ジャーナリストに。「酒と健康」「酒と料理のペアリング」を核に執筆・講演活動を行う。2015年に一般社団法人ジャパン・サケ・アソシエーションを設立。国内外で日本酒の伝道師SAKE EXPERTを育成する。著書に『名医が教える飲酒の科学』『日本酒のおいしさのヒミツがよくわかる本』ほか多数。

「2023年 『酒好き医師が教える最高の飲み方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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