子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本

  • 日経BP 日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296117673

作品紹介・あらすじ

□大切な人とより良い関係を築くために必要なこととは何か? 親子、夫婦、職場の人間関係……すべての人間関係の土台は、子どものころにつくられる──。英国の人気心理カウンセラーが長年の臨床経験にもとづく深い洞察をもとに、現代の親子関係、人間関係を見つめ直し、実践的アドバイスをまとめた話題の書。□子育ては幸福な瞬間ばかりではありません。あなたがわが子の言動に対していらだちや怒りなど負の感情を抱くとき、その原因は子ども自身にではなく、あなたが子どもだったころの親との関係にあるではと著者は問いかけます。□本書ではまず自分自身の親子関係を見つめなおすことをきっかけに、自分が親から受けた受けた負の連鎖を断ち切るにはどうすればいいか、親として必要な心がまえ、産後鬱などの妊娠・出産期の悩みへの対処法、親子の関係がよくなるコミュニケーションの取り方、子どもの行動が変わる効果的な行動指針などをわかりやすく紹介。子ども、そして自分自身への理解を妨げる経験から距離を置き、子どもやあなた自身の感情を、負の感情も含めまるごと受け止めることの意義を説きます。「10分で行動が変わった!」「多くの気づきに満ちた書」「最も実践的な現代の育児書」「妊娠中から読みたかった」などの子育て期の読者からのコメントに加え、「人間関係全般に役立つ本。涙なしでは読めない」「自分自身をより深く理解できるようになった」等、広く人間関係全般に役立つ本として、世界中から多くの感動の声が寄せられています。親子関係やすべての人間関係に悩む人に役立つ、深い洞察と希望に満ちた《実践の書》。世界40カ国130万部のベストセラー!

感想・レビュー・書評

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  • 題名が気になって手に取った本。

    最初から読み進めていたけれど、どうしても読み進めることが億劫になってしまった。ので、一章とあとがきのみ、今回は読んだ。

    途中で読むことをやめることは滅多にないのだが、この文を読むのが苦痛だった。雑多に言いたいことを次々と喋り続けている感じが、疲れる。もう少し要約、整理して欲しかった。
    きっといいことも書かれているに違いない。

    あとがきで気になったところがあるので書き記しておく。

    (親が)自分が全てを決めること、すべての回答を示すこと、常に責任を担うことをやめる決意をして、代わりに息子自身が感じていることや、自分とは違うやり方で、世界を経験している様子に興味を持つことにしました。すると息子のほうも常に自分が正しいと主張することをやめたのです。これは親にとって予期せぬ見返りでした。 328
    どうやら親にとって1番高いハードルは、子供が「常に」幸せでなければならないという考えを手放すことのようです。

    親が子供に幸せでいて欲しいと思うと、子供に無用なプレッシャーを与える。親は子供がどんな経験をしていようと、そばにいて支えるだけでいい。
    本当に大事なのは、子供が目を向けてもらえている、価値を認められている、理解してもらえていると感じられるような関係をはぐくむこと。

  • 大変良い本でした。読んでよかった。

    これまでに読んだ何冊かの育児書と共通する事項がいくつかあり、その中には「あ、私できるようになってるし、そう言えば子どもも変わった」と思えることもありました。
    例えば、まずは子どもの気持ちを受け止めること。何故突然泣き出したのか、あるいは怒り始めたのか分からないことが子どもには多々あるわけですが、公共の場などであっても頭ごなしに否定せずに「どうしたの?」と聞いたり、思い当たる理由を確認したりすることで、子どもはまず自分の感情が受け入れられたと安心し、情緒の安定につながるそうです(本によって表現は異なります)。
    これを意識して続けたところ、我が子にも変化がありました(単に成長しただけかもしれません)。

    本書によると、子どもが必要とするものとして「温情、受容、身体的な接触、あなたがそばにいること、限りない愛情、理解、さまざまな年代の人と遊ぶこと、ほっとする体験、そしてあなたからの多大な関心と、あなたの時間をたくさん」だそうです。そしてこれらを子どもに与えるのに邪魔になるうるものとして「自信の欠如、悲観主義、自己弁護、(中略)子どもへの苛立ち、子どもへの期待、子どもについての不安」が挙げられていました。
    仰る通りすぎて言葉が出ませんでした。我が子に謝り倒したい気持ち。

    この他にもなるほど実践しようと思えることが多く書かれている、学びの多い一冊でした。

    1番心に響いたのは以下の2つ。
    「親にとって一番高いハードルは、子どもが常に幸せでなければならないという考えを手放すこと」
    「完璧さは愛ではないけれど、愛は完璧だ」

    唯一残念だったのは、翻訳と私の相性が悪かったこと。読みにくさを感じてしまい、なかなか内容が頭に入ってこないことがありました。
    それを差し引いても、おすすめしたい良書です。

    • あわわわわさん
      ひゃっほうさん、ステキなレビューありがとうございます。試行錯誤を繰り返して、ひゃっほうさんご自身が素敵な親に成長されてるのが伝わってきました...
      ひゃっほうさん、ステキなレビューありがとうございます。試行錯誤を繰り返して、ひゃっほうさんご自身が素敵な親に成長されてるのが伝わってきました。私もいつか読みたいと思ってるんですが、自己嫌悪に陥ってしまいそう、と心配になってきました。そこらへん、どうですか?
      2024/04/30
    • ひゃっほうさん
      あわわわさん、コメントありがとうございます。まだまだ素敵な親には程遠いですが、子どもと一緒に成長する気持ちで毎日ジタバタしてます。
      自己嫌悪...
      あわわわさん、コメントありがとうございます。まだまだ素敵な親には程遠いですが、子どもと一緒に成長する気持ちで毎日ジタバタしてます。
      自己嫌悪にはなりにくい本だと思います。著者が親の気持ちにも寄り添い、自らの経験からくる失敗を踏まえて話を進めてくれるので。読まないまま時間が過ぎるより、読めそうなところだけの拾い読みでもまずは手に取ることをオススメします。子育て頑張りましょう~。
      2024/04/30
    • あわわわわさん
      さっそくお返事ありがとうございます。それなら安心。ぜひ読んでみます(о´∀`о) 子育てに悩みはつきものですが、がんばっていきましょう。また...
      さっそくお返事ありがとうございます。それなら安心。ぜひ読んでみます(о´∀`о) 子育てに悩みはつきものですが、がんばっていきましょう。また良い本があれば教えてください。
      2024/04/30
  • 一言でまとめれば「子どもをしっかり観察してコミュニケーションをとりましょう!」という本。
    当たり前のことなのだけれど、その当たり前を当たり前にやることの難しさを感じる。息子はまだ一歳、これから語彙が増えていく時期にこの本を読めてよかった。

    感情の言語化は、先日読んだ「死ぬまで生きる日記」でも出てきたので、子どもに限らず大事なことだと思う。子どもはまだ自分の感情をうまく処理できないから、親がどれだけ子どもを見てその感情を言葉にできるか……難しいけれど頑張ろうと思う。

    それから印象的だったのは「子どもとの関係を修復することはいつでも可能だ」と随所で書かれていたことだ。どの発達過程においても、やり直せないことはないのだと励ましてくれる。心強い。

    あとは夫婦喧嘩の仕方。
    「あなたがこれをしないから云々」ではなくて、「私はこれをしてくれないと悲しい」というように、主語を「私」にする。今度夫婦喧嘩をしたくなったら(?)活用してみよう。

    翻訳された文章はどうも苦手で、読むのが大変だったけれど、とてもためになった。
    子育て中などで時間のない人は一章だけでも大丈夫かなと思う。一章で言われていることが核で、そのあとはいろんな場合に触れての説明だと感じたので(きょうだいがいる人はあとがきも読むといいですよ!)。

  • タイトル読んで、てっきり、自分が子供の時に親に読み聞かせして欲しかった本(子供への推薦図書)をまとめたものかと思っていたら、読み始めて飛んだ勘違いだったことに気づいた。
    まさかの育児本だったなんて(笑)
    読書好きなくせにこういう勘違い、どうにかならないものか…。とはいえ、そのまま図書館に返却も勿体無いのでパラパラ読み。
    全部読了したわけではないので、評価は付けません。

    共感できた部分はフレーズで残しつつ、感想をまとめるとしたら、親の離婚も虐待は、子に引き継がれやすいという数次的データは、育児全般に対して言えるんだなということ。
    自分が親にされて嬉しかったこと、悲しかったことは、大人になっても親になってもずっと心の奥底に眠っていて、いざ自分が親になった時にそれがしこりとなって悪い方に現れるか、反面教師となって良い方に現れるか…。子供にとってはそんなこと知ったこっちゃないわって話だけれどね。
    育児って難しいんだなと思う反面、子供を産むのは完全な親のエゴだから、いつも子供は被害者だなって思う気持ちは変わらない。

    • yanruyuさん
      え?違うんですか?
      そのタイトルは私もそう思ってましたよ!!
      読んで欲しかった本なんてないよなとか思いながら笑
      この語順で逆にそうじゃない解...
      え?違うんですか?
      そのタイトルは私もそう思ってましたよ!!
      読んで欲しかった本なんてないよなとか思いながら笑
      この語順で逆にそうじゃない解釈した人いたなら教えて欲しいレベルですね!笑
      2024/05/14
  •  話題の本ランキングで上位だったので、手に取った。自分の親に読んで欲しかったかというと、わからない。
     私の母は、母の両親(私の祖父母)による姉弟間での躾の差に傷つきながら大人になっているので、こんなタイトルの本を私が読んでいると知ったら、天国できっと悲しむだろう。亡き母なりに、負の連鎖を断ち切ろうと、平等に愛情をかけて子育てをしてくれたことに感謝したい。

     さて、本書の気づきですが、私は下記が一番心に残った。

    【子どもの本能に任せること】
    「大人が絶対正しい」と教え込むと、それに適応して、自分で判断せずに誰かが言うことを信じるようになってしまう。害を与えようとする誰かだった場合、子どもが無防備な状態になってしまう。子ども自身で判断できるよう、子どもの直感を傷つけたり、歪めたりしない。

    子育て中、こんなことはしていないだろうか?

    ①子どもとの外出前、外は寒いのにコートを着たがらない。→風邪をひいて欲しくないから、無理矢理着せる。

    ②おばあちゃんが作った料理が美味しくないと言って食べない。→ 「おばあちゃんが折角美味しいスープを作ってくれたから文句を言わず、食べよう」と言う。

     ①②は本書中の事例で、これは子どもが「なんか気持ち悪い、イヤ」と示しているのに、親が否定をしている。①の場合は「暑すぎて嫌なのね、だからコートを着たくないんでしょ。わかった、外に出て、寒くなったら着ることにしよう。」と言うのが適切で、子どもの気持ちを汲んであげると良い。
     この「なんか気持ち悪い」という感情に蓋をさせる声かけをしていると、話が飛躍するのだが、性犯罪にあった時に気持ちを出せなくなるそうだ。

     我が子は小1と年中なので、乳児期の説明のところは飛ばし読み。全ページの情報を有益に得るなら、出産前の妊婦さんが読むのにオススメ。
    お子さんが大きくなった方にも、いつからでも親子関係はやり直せるのでオススメ。

  • ▼感想
    ・子どもと一緒に過ごす時間を増やすこと、子どもだからではなく一人の人間として相手の意見・行動を尊重すること、こういった当たり前のことを疎かにしないようにしようと改めて強く思うことが出来ました。


    ▼メモ(抜粋)
    ・P32:大事なのは、子どもと一緒に心地よく過ごせること、子どもが守られていると感じること、そしてあなたが子どものそばにいたいと思えることです。もし常に子どもと離れて休憩したいと感じているなら、おそらくあなたが必要としているのは子どもが引き金となって起こる感情から自由になることです。

    ・P54:相手が背景をどう感じるかを知り、それを考慮に入れること。感情が置き去りにされると双方ともにどんどん過熱して、文句の応酬になり、お互いの理屈をボールのようにネット越しに打ち合うことになる。【ファクトテニス】と呼ぶ。相手を理解して妥協点を見つけること。

    ・P180:私が考える一番幸せな親とは、進んで子どもから学べるくらいオープンで、子どもの世界観を取り組んで自分の世界を広げていける人です。

    ・P201:私たちはときどき、大事なのはテーマパークに遊びに行ったり、誕生日パーティーを開いたりといった大きな活動をすることだと勘違いしそうになります。もちろんこういうイベントも素敵ですが、本当に重要なのは毎日のやり取りです。

  • 育児本の中で最も読んでよかったと思った本。
    人によって環境様々と思うが、親なら読んで損はしない。

    本書の第1章でもあり、最も重要、かつ他の本であまり見ない要素だったは、自分の生い立ちが子育てに連鎖する、という部分。子供と理想的な協力関係を築けない場合、それは自分の子供時代の経験に起因しているかもしれない。
    この本を読むと、必然的に自分の過去を振り返ることとなる。子供に対する態度の裏には、自分の親との関係性、出来事が隠れている。
    そういう、自分が蓋をしていた、忘れたつもりでいたものをほじくり返すことになるだろう。
    しかしながら、この行為には大きな意味があるように思えた。自分の行動原理を理解し、客観的に認知することで、それをコントロールしやすくなるはず。

    洋書にありがちな、体験談などもてんこもりで、自分の体験とも重ね合わせて読むことができる。後半には具体的なテクニックへの言及も多い。

    まだ上手く言語化できていないが、他の本は読まなくてもいいから、この本だけは広く読まれて欲しい。そう思えた一冊。

  • 親が子どもの心をしっかり受け止め共感することで、いい親子関係を作ることができる
    そして、子どもが安心して生活できれば以下の力を育む助けになる
    ・ストレスに耐える力
    ・柔軟性
    ・問題解決能力
    ・共感力

    そして、社会全体がより良くなる

    実際に起こる残念な会話の例や、しつけと称した親の押さえつけなど細かく書かれていて、思い当たる節が多々あり、ドキッ、ズキっとしながら読み進める

    子育てだけではなく、人と人のつながりの中では、相手の思いをしっかり受け取ることは大事ですね

    この本のように、なかなか上手くいかないのが子育て。親も爆発するし、適当なことを言っちゃったり、親の都合を押し付けたりしちゃう。
    でも、その度にこの本を思い出し反省して心改める機会を少しづつ増やしていければいいかな。


    *********
    「自分は相手の話を聞いている」と思うときには、たいてい口を挟む隙ができるのを待っているだけです。私たちは、相手が伝えようとしていることを理解するよりも、どう応えよう、どう反応しようと考えるほうにエネルギーを使っています。
    **********

  • 子は常に幸せでなければならない、という幻想は捨てるべき。親ができるのは共感し、寄り添うだけ。
    もっと前に読みたかった!けど親子の関係は一生続く。今からでも!

    相手がどういう風に考えてるのかな、なぜこの行動につながってるのかな、と寄り添ってみるだけで
    対人関係の視点が変わります。子供だけでなく、関わるすべての人に有効。
    ファクトテニスで相手を論破しても、関係構築には意味がないのです。よりよき関係のために。



  • 子育ての面白いところは、もう一度子どもの頃の自分に戻ったり、子ども時代を体験できるところ、と何かで聞いた事があるが、その事を考えさせられる内容でした。

    ●負の感情を感じたとき、自分が人生で一番最初にその感情を感じたのがいつか、遡って思い出してみる。トラウマ的な出来事や、経験の積み重ねから、その感情が習慣になっているだけの事が多い。(親に言われたことなど)

    ●子どもの行動の背景には理由がある。子どもの立場になって考えてみる。そして共感し言葉で伝える。しっかり対話する。

    4つのスキル
    ①ストレス耐性
    ②柔軟性
    ③問題解決能力
    ④相手の視点で物事を捉えられる能力

    親自身がこの4つを意識して、子どもの見本になる行動をしていきたいと思いました。

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著者プロフィール

フィリッパ・ペリー(Philippa Perry)
フィリッパ・ペリーは、20年のキャリアを持つ心理療法家である。英国のレッドマガジンで人生相談欄を担当しており、フリーの著述家であり、テレビやラジオの司会も務める。本書のほかにHow to Stay SaneとThe Book You Wish Your Parents Had Readという2冊の著作がある。夫である芸術家のグレイソン・ペリーとともにロンドン在住で、娘のフロを育て上げた。

「2023年 『まんが・サイコセラピーのお話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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