【改訂新版】情報倫理 ネット時代のソーシャル・リテラシー

  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784297110819

作品紹介・あらすじ

イラストや図表が随所に入った、「やさしくわかりやすい、情報倫理の教科書」が新しくなりました。
新版では、これからの時代の課題となる「ビッグデータとAIの倫理」の章を新設。さらに「メディア・リテラシー」「ネット時代のコミュニケーション」「企業と情報倫理」などの既存章もアップデートし、
ネットトラブルに巻き込まれたときの対処法など、ネットを活用する誰もが知っておくべき情報を盛り込みました。
幅広い観点から、情報に関するモラルやルールを学ぶことができる1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。
    情報倫理というと範囲が難しいが、本書は幅広い人をターゲットにスマホ時代のネットリテラシーをサポートされる本。初版がわずか7年前であるのに、少し感覚が古く感じるのは、やはり時代の変化の速さだろうか。それでも再確認するには十二分。

    数年後には、新聞やFAXが無くなり、新しいリテラシーが求められるように感じる…

  • 髙橋慈子・原田隆史・佐藤翔・岡部晋典著「【改訂新版】情報倫理――ネット時代のソーシャル・リテラシー」(技術評論社)
    2015.1.25初版発行
    2020.3.27第2版発行

    2021.10.25読了
     ネット社会の恐ろしさはあれこれ説明するまでもないことだと思う。ところが、Amazonの検索エンジンで試しに「SNS」で検索してみると、マーケティングに関する本ばかり上位に表示される。「Twitter」で検索してみても、いかにフォロワーを増やすかといった本ばかり上位に表示される。Twitterは手軽な情報発信・情報収集のツールとして多くの人に利用されている反面、FacebookやLINEに比べて「炎上」「晒し」「フェイクニュース」といった問題を抱えており、中には政治問題化するものもある。

     商業的側面ばかり強調され、教育的側面が置き去りにされている感がある。

     Twitter上で起こった最近の騒動を一つ取り上げてみる。

     2020年10月、17万人のフォロワーを持つ「Dappi」と名乗るTwitterアカウントが「近財職員は杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺」という真偽不明なツイートを投稿。当事者らがTwitter社に発信者情報の開示に関する仮処分命令の申し立てを行い、使われていたネット回線のプロバイダーが判明。次いで、当該プロバイダー業者相手に同様の申し立てを行い、「Dappi」の正体がようやく割れる。「Dappi」は「ワンズクエスト」というウェブ関連会社が運営するアカウントで、その主な取引先を調べてみると「システム収納センター」という驚くべき名前があった。「システム収納センター」の役員には、福田康夫元総理や岸田文雄現総理、甘利明幹事長ら自民党の重鎮たちが歴任しており、政治資金収支報告書によると、17年以降の3年間で総額1億2000万円以上が自民党本部からシステム収納センターに対して支払われていたという(週刊新潮2021.10.28を参照)。

     情報倫理とは、デジタル社会における「情報」の特徴を理解し、情報リテラシー(情報機器を操作する力、ネットワークの仕組みや技術を理解する力、情報モラル、ネチケットを身につける力)とメディアリテラシー(情報の正誤を見分ける力、多くの情報の中から必要かつ正確な情報を収集する力、多くの人に正確かつ有用な情報を発信伝達する力)からなる処世訓と言い換えることができる。日々変化し続ける情報通信技術と共に、情報倫理もまた見直し、改善、実行が求められている。

     特にTwitterは、声なき民衆の力を一つに練り上げ、大きな権力に立ち向かう可能性を秘めたツールでもある。現代版「スイミー」といったところだろう。

     昨年は「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグがトレンド入りし、廃案にまで追い込んだ。

     桜庭一樹氏の「少女を埋める」問題についても、情報倫理という観点から検討することができよう。

     インターネットの起源は、アメリカ国防総省の通信ネットワーク研究から始まったと言われているが、使い方一つで毒にも薬にもなるということだろう。

     それにしても、本書の執筆陣のうち3名が図書館情報学を専門にしているのは大変興味深い。デジタル社会における図書館の役割は、図書を含めた情報一般への国民の知る権利の保障に変化してきているのかもしれない。

  • ・著作財産権と著作者人格権がある。
    ・著作者人格権の中には、公表権、氏名表示権、同一性保持権がある。
    ・「フィルターバブル」

  • 請求記号 007.3/Ta 33

  • 2014年12月27日発売
    著者:高橋慈子,原田隆史,佐藤翔,岡部晋典
    A5判/176ページ
    定価(本体1,280円+税)
    ISBN 978-4-7741-6822-7

    コンピューターやインターネットの活用が不可欠な情報化時代における,社会的なルールや情報技術に関連する倫理について理解し,実践するための方法を考えるのが『情報倫理』です。コンピューターの社会的影響,ネットワークを介したコミュニケーション,インターネットでの犯罪,プライバシー問題とセキュリティ,ソフトウェアやネットワーク上のコンテンツの知的所有権,企業倫理などについて学んでいきます。
    https://www.google.com/amp/s/gihyo.jp/amp/book/2015/978-4-7741-6822-7

    【簡易目次】
    第1章 情報倫理とは
    第2章 情報通信社会とインターネット,進化と変遷
    第3章 ネット時代のコミュニケーション
    第4章 メディアの変遷
    第5章 メディア・リテラシー
    第6章 情報技術とセキュリティ
    第7章 インターネットと犯罪
    第8章 個人情報とプライバシー
    第9章 知的所有権とコンテンツ
    第10章 企業と情報倫理
    第11章 科学技術と倫理
    第12章 デジタルデバイドとユニバーサルデザイン
    第13章 ソーシャルネットワークサービス(SNS)と情報モラル
    第14章 情報通信社会とリテラシー

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