婚約破棄されたが、そもそも婚約した覚えはない 巻き込まれ令嬢は歌って暮らしたい
- 宝島社 (2021年6月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299017505
作品紹介・あらすじ
貧乏男爵令嬢のノーラ・クランツは、夜会でアランという見知らぬ青年貴族から、突然、婚約破棄を言い渡される。
「誰? 婚約破棄って? そもそも婚約した覚えがないのだけれど」と内心で動揺するも、
今度はその貴族と同じ顔をしたエリアスと名乗る青年が、ノーラと婚約したいと詰め寄ってきて――?
街では「紺碧の歌姫」と呼ばれ、ゆくゆくは歌を仕事にして街で暮らそうと思っていたノーラは、
本人に秘密にされていた婚約によって、名門貴族カリム侯爵の双子たちに巻き込まれていく!
第8回ネット小説大賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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「ノーラ・クランツ。おまえと結婚はできない。婚約を破棄する」
大勢が集う夜会。可愛らしい少女を連れた灰茶色の髪の美青年が、声をあげる。
「そもそも婚約した覚えがないのですが。……あなた、誰ですか?」
心でそう呟く彼女に灰茶色の髪の同じ相貌の青年がやってきて、跪いて婚約を申し込んだ。
大きな借金を抱えた貧乏男爵の令嬢、ノーラは友人の料理屋で歌を歌っていたが、婚約破棄騒動後、彼女の周囲はどんどん騒がしくなっていき。
「紺碧の歌姫」と噂される彼女とベタ惚れな侯爵令息のエリアスとの攻防が楽しい。
美貌の侯爵令息が自分に付き纏う様子を冷静に斜め上の思考で判断するノーラと、腹黒全開で彼女を囲い込むエリアス。
ノーラの多才さと思いもよらない行動にニヤニヤして、腹黒なのにノーラに振り回されるエリアスにだんだんと頑張れ、という気持ちになってくる。
登場人物たちがとても生き生きしていて楽しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
設定の説明的な文章が長い&多いのが少しうざったいが、楽しく読めた。
ヒロインがもっと個性的で魅力的だったら説得力増しそう。 -
見知らぬ婚約者から婚約を破棄されたり、その場で同じ顔の人に結婚を申し込まれたり…。貴族の双子に振り回されるノーラ。でも、そこまで焦ってない感じが楽しい。どうしようもないから。と諦めているように見えて、結構自分がしたいように行動しているし。
同じ顔なのに全く違う双子も見ていて飽きない。いつもは自分のペースでしか動かなそうなエリアスが、ノーラを前にすると全く違うのも楽しかった。お互いを振り回してるノーラとエリアス。2人のやり取りをもっと見ていたくなった。